朝鮮民主主義人民共和国とは (チョウセンミンシュシュギジンミンキョウワコクとは) [単語記事]

基礎データ
正式名称	朝鮮民主主義人民共和国 조선민주주의인민공화국
国旗
国歌	愛国歌 (朝は輝け)
公用語	朝鮮語
首都	平壌（Pyongyang）
面積	120,540km²（世界第97位）
人口	約2300万人（世界第48位）
通貨	北朝鮮ウォン（KPW）

朝鮮民主主義人民共和国とは、朝鮮半島北部に位置する社会主義を標榜する国家である。

日本国政府は1965年に締結された日韓基本条約で「朝鮮半島の正統な国家は韓国である」との立場を取っており、北朝鮮政府を公式に国家として承認していない。従って両国間には正式な国交はなく、公文書等では「北朝鮮」と表現している。各メディア等でも「北朝鮮」の通称がよく用いられている (報道等あらたまったシーンでは「北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の云々」と言い直すこともしばしば) 。

概要

英称ではDemocratic People's Republic Korea（略称：DPRK, D.P.R.Korea）。通称はNorth Koreaである（因みに日本側がNorth Koreaと言ったのに対し北朝鮮はJapを多用したので顰蹙を買ったと言う問題も起きている）。

面積は日本の約1/3、人口は中部地方（三重県を含む）とほぼ同じ。

北朝鮮では自らを「共和国」「朝鮮」と呼び、日本ではこの国を「北朝鮮」、韓国では「ポッカン（北韓）」と呼ぶ。

1950年に起きた朝鮮戦争以降、北緯38度線を目安に、韓国と分断されており、1953年の停戦以降、休戦状態（=戦ってはいないが戦争状態）を50年以上続けている。

その名前で勘違いしてしまいそうだが実際は、かつて存在した共産圏のイメージをコッテコテに再現したような金親子による独裁・恐怖政治が徹底的に敷かれた国であり、中露が目覚しい発展を遂げていく中で、アジアの中で時代に取り残されているような状態にある。

2013年の暮れには正恩の義理の叔父（実の叔母の夫）であり、肩書き上ではNo.2と目されていた張成沢を国家反逆の罪などで処刑するなど、国家の内部での権力闘争が全世界に報道されている。

2000年以降、日本人の拉致被害が取りざたされるようになったことで注目を浴び、さらには核実験を行い始めたことで、アジアの中でも特に危険な国として日本で認知されるようになった。

最高指導者

北朝鮮の最高指導者は、

金日成（キム・イルソン、1948年-1994年）
建国者。建国より長年にわたり同国の首相、国家主席などの役職を務めた。
金正日（キム・ジョンイル、1994年-2011年）
金日成の長男。1994年の金日成の死去により最高指導者の地位を継承、国防委員長、総書記などの役職を務めた。
金正恩（キム・ジョンウン、2011年-）
金正日の三男。2011年の金正日の死去により最高指導者の地位を継承、第一書記などの役職を務めている。

と、三代にわたり、その地位が世襲されている。就任している役職名は時により変わり、また憲法上の国家元首は金永南（キム・ヨンナム）が務めた時期もあるが、いずれの代も実質的な最高指導者であることは一貫している。

共産圏内において最高指導者の世襲は例がなく、このため金正日が後継者になった時は東側諸国から批判を浴びたこともあった。世襲はさらに、金正恩の継承により三代続いており、共産圏のみならず、共和制を標榜する国家全体から見ても非常に珍しい体制が続いている。但し、北朝鮮はあくまでも社会主義にもとづく共和体制を標榜している国であり、世襲についての批判に対しては「もっとも優れた後継者がたまたま息子だった」などの公式回答を行っている。

金日成一族の血筋は「白頭山の血統」と呼ばれており、北朝鮮国内において一種の「ロイヤル・ファミリー」のような扱いを受けている。ゆえに、日本や韓国などのメディアを中心に、俗に「金王朝」などと呼ばれており、「次代の後継者も金一族やその血縁の誰かから出るのではないか」との予測も少なくない。実際に金正日の代には、彼の3人の息子（金正男、金正哲、金正恩）のいずれかが後継者になるのではないか、との予測がなされていた。

韓国との関係

分断される以前の時代などを知っている韓国人には北朝鮮との併合を望む者が多いが、現在の若い世代は日本人と同じく北朝鮮を危険な国家とみなす傾向が強く、併合を望まない声が大きい。

近年では、併合推進派であり親北的な盧武鉉元韓国大統領によって両国の首脳会談が行われたが、盧武鉉政権の崩壊とともに韓国政府の方針も転換され、併合への道のりは再び遠くなってしまった。

そして現在、両国間の関係はここ数十年でも類を見ないほどに緊張している。2010年3月、韓国領海内、黄海の北方領海線付近にて、哨戒艦"天安"が沈没するという事件が発生した。韓国政府とアメリカの調査結果によって魚雷による撃沈と結論付けられており、それらは北朝鮮によって引き起こされたという可能性が高いということが判明したのだ。この件に関して北朝鮮は強く反発し、韓国との断交、領海空内の通過機の無条件攻撃、といったいつもの「宣戦布告と受け取る」発言を繰返しており、一方韓国は在韓米軍などとともに調査を進め、対応を協議している。

民主党との関係

民主党は北朝鮮とズブズブの関係にあると近年指摘されている。

拉致実行犯である辛光洙（シンガンス）元死刑囚の釈放を求める要望書へ菅直人衆議院議員（前総理大臣）が署名している。ちなみに菅総理は鳩山内閣で創設された拉致問題対策本部の本部長を兼ねている。
菅前総理の政治資金管理団体から拉致事件の実行犯の親族が所属する政治団体への寄付が行われていた。民主党から菅前総理の資金管理団体へ1億円超の寄付があった事実も判明し、民主党→菅前総理→北朝鮮への金の流れがあるのではないかと国会が紛糾している。