基礎データ | |
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正式名称 | 中華人民共和国 中华人民共和国 |
国旗 | 通称:五星紅旗 |
国歌 | 義勇軍進行曲 |
公用語 | 中国語(標準中国語) |
首都 | 北京(Beijing) |
面積 | 9,596,960km²(世界第3位) |
人口 | 約13億9000万人(世界第1位) |
通貨 | 人民元(CNY/RMB,¥) |
時間帯 | UTC +8(中国標準時) |
中華人民共和国(英称:People's Republic of China)とは、東アジアにある国家で、社会主義国家である。
通称は中国(China,PRC)。
ソビエト連邦の手を借りて中国国民党との国共内戦に勝利した中国共産党が1949年10月1日に建国を宣言したのが現在の中華人民共和国の始まりである。16の国と国境が接しているが、これは世界最多である。
世界で6つある社会主義国の1つで、経済・人口規模等これらの国では最大の規模を誇る。
人口は13億9000万人(2017年)と世界最多。国内総生産(GDP)はアメリカ合衆国に次いで世界2位である。ただ一人あたりのGDPでは未だ途上国レベルにあり、ぶっちゃけいえば貧富の差が激しい(というか、大都会を知らない田舎暮らしの人も普通にいる)。
中国は56の民族を有する多民族国家である。92%が漢民族であるが、厳密に言えば中国人=中国国籍保有者であり、中国人=漢民族では決してない。中国在住のチベット族・ウイグル族などの諸民族も中国人という括りになる。香港・澳門居民も中国人と捉えられる場合がある。
漢民族の文化発祥の地とあって万里の長城、兵馬俑などといった文化遺産、九寨溝や泰山、桂林といった自然景勝地など様々な名所が存在する。また、近年の経済成長により、上海は北京を越える一大都市となり、人口2000万人超と東京+埼玉の人口を越え、他にも深セン、広州、重慶、武漢、南京など東京・大阪レベルの大都市が20~30ほどある。日本人が抱いていた天安門広場の前を無数の自転車が…なんて光景は過去の姿であり、今や総延長2万9000キロ以上の高速鉄道路線に縦横無尽の高速道路網、航空路線網も充実してきており、アメリカに匹敵、凌駕するレベルの資本主義国家となっている。また、中華料理の本場としても知られており、北京、四川、広東、上海や、飲茶で有名な点心(もといはし休めの料理)など様々な料理が楽しめる。
しかし負の面も根強い。長らく一党独裁が続いてきたが、言論統制等が激しい事と現在でも凄惨な拷問や迫害、民族浄化などが平然と行われているためか、世界から批判されている。特に死刑執行数は世界一であり、銃殺刑が一般的である(1997年以降は薬物注射による薬殺計も導入され、一定の広がりを見せている)。特に薬物犯罪については、自国民外国人問わず容赦ないことで有名である。逆にそのお陰でアメリカやブラジル、メキシコ、インドのように人口規模の割に犯罪率があまり上がっていない効果もある(南米の治安が悪いのはだいたい薬物密輸のカルテルや濫用者のせい)。
その他、人権活動家や一般人の不法捜査・逮捕や「労改」などの強制収容所問題、チベット自治区・新疆ウイグル自治区・内モンゴル自治区などにおける少数民族の弾圧などが、中国における人権問題として繁盛に取り上げられる。
環境汚染もいっときよりはマシになったものの、未だに汚染物質を垂れ流している地方都市などが問題視されており、北京や山西省の大気汚染、淮河流域の水質汚染、食の安全性などが取り沙汰されることも多く、また時々チャイナボカンといわれる化学工場爆発や乱開発により大規模土砂災害などが採り上げられており、インフラが追いついていない部分もある。
そんな中で、2008年8月8日から24日まで第29回目となる夏季オリンピック「北京オリンピック」が開催された。2022年にも同じ北京で冬季オリンピックが開催されている。
計測方法によって異なるが、総面積はアメリカ合衆国とほぼ同じ。ロシア、カナダに次ぐ世界第3位または第4位である。
中国の標準時(CST)は、協定世界時より8時間進む”UTC +8”。東西幅が長い国土を持つが、アメリカやロシアのように国内に複数の時間帯(時差)を設けず、北京の時間に統一している。ただし西北部のウイグル自治区ではウイグル標準時(UTC +7)を非公式ながら用いられているという噂がある。
22の省、4つの直轄市、5つの自治区、2つの特別行政区で構成されている。大百科に記事が存在しているものは太字。なお、中国政府は台湾も台湾省としているが、本記事では国際連合の見解に批准した。
省 |
直轄都市 |
自治区 |
特別行政区 |
日本での読み方は一般的に漢字を音読することが多いが、上海、北京、香港、青島などのように例外もあることから、結局は慣習的なものである。また中国風の読み方でも現在の中国語とは大きく違うものも多い。
中国の中でも特に規模が大きく、かつ古くから国家的に経済の中枢を担っている都市、現在北京、上海、天津、重慶の4箇所。
太字は省都。なお、重要な拠点都市である副省級市は赤字で記した。
黄河の北に位置し、黄海に至る州。英語読みは「ホーペイ」。大昔から人類が住んでいた地とされており、今も人口は多い。そして北京と天津も元々は河北省に属していた。しかし、それらが中華人民共和国成立後に独立したことで、中心となる大都市が少なく開発が遅れていた。それで中国政府は、保定を中心にこのエリアを開発する計画を立てている。
中国の北部よりの内陸省。英語読みは「シャンシー」であるが、陝西省と非常に紛らわしいことが問題になっているらしい。かつては山西商人と呼ばれる商人達が全国に幅を利かせ金融を牛耳ったという。しかし、現在もなお炭鉱労働などが主流という貧しい州であり、その煤煙や炭塵を放置し、環境が悪化、また乱開発で土石流、河川氾濫の頻発など多くの問題を抱えている(世界で最も汚染された都市の一つとされる臨汾もここにある)。職人芸で知られ、カンナで削って麺を大鍋に投げ入れる刀削麺はこの山西省が発祥。
東北地方の中心となる省。日本語読みで「りょうねい」省、英語読みで「リアオニン」省。非常に多くの民族が住む。日本がかつて満州国を作った場所でもあり、その拠点となった大連は発展しているが、ほかは石炭の撫順、鉄の鞍山などといった重化学工業が主流だったため、改革開放政策の余波を受け、瀋陽、撫順などを含め開発から取り残されてしまい、これらの都市を国家レベルで再生中である。
東北部に位置する省で、読みは「きつりん」省、英語では「チーリン」。南東部は北朝鮮に面すことから、朝鮮人が比較的多く住む。中国では珍しく山林が多い省。
中国の最北東部にある寒冷な州。読みは「こくりゅうこう」省、英語で「ヘイロンチャン」。黒竜江はアムール川の中国読みで、ロシア極東地方とのつながりが深い。ハルビンのほか第二の都市であるチチハルがある。
読みは「さんとう」省だが、日本でも「シャントン」省と呼んでいることが多い。山東半島が出っ張っていることで知られ、隔絶された半島のイメージがあるが、実は半島付近は平野続き。むしろ、西部の内陸が泰山や蒙山といった山脈となっている。黄河の河口があるが、多くの土砂を運び、肥沃な土壌を形作る一方で、氾濫被害が多く、そのため長江ほど都市は発展していない。主な都市に青島のほか省都の済南、煙台、シ博、臨沂(りんぎ)、濰坊(いぼう)などがある(どれも読みにくい)。特に煙台と威海はリゾート地としても知られ、また外資系の投資が多く、新産業都市としても発展している。
日本語で「こうそ」省、英語読みで「チャンスー」省。中華民国が首府と定めた南京がある都市。省南部には長江デルタに面しており、工業、商業が盛ん。沿岸には無数の水路が張り巡らされている。その一方で北貧南富といわれるほど貧富の差が激しい。東シナ海に面しており、沿岸には造船所が多い。
「せっこう」省と読む。間違っても折とか逝とかじゃないので注意。浙とは銭塘江のことで、蛇行が激しい。そのため、肥沃な平野と氾濫をもたらしてきた。また、中国で最も島が多い州でもある。主な都市に杭州、寧波のほか台州、温州、紹興酒で有名な紹興などがある。
日本語で「ふっけん」省。華僑の拠点として知られる省。また、方言が非常に多く残されており、現地の中国国民でも福建で会話ができる者は少ないとまで言われている。華僑が多い関係で、日本やアメリカとの交流も深い。烏龍茶の産地としても知られ、日本では烏龍茶を広めたサントリーの影響で、福建省=烏龍茶、すなわち中国人=烏龍茶というイメージがついてしまったが、烏龍茶を常飲するのは福建省と台湾ぐらいである。福州、厦門のほかに省の中心工業都市、泉州などがある。
日本語で「あんき」省。華中(華東)の下流側、内陸にある田舎州で、大都市も合肥、蕪湖ぐらいである。しかし、人口は多く国内8位。黄山は中国有数の人気観光地(世界遺産)であり、山麓には世界でファンが多い祁門(キーモン)紅茶が作られている。
華中内陸部に位置する省。鄱陽(はよう)湖という巨大な湖がある。非常に暑い州でもあり、そのため四川料理に似た唐辛子多用の辛い料理が多い。景徳鎮は焼き物の名産地で名高かったが、かつての名産地は過去の遺産を語る存在となっているそうだ(文化大革命のせい)。
黄河の南に位置する州。肥沃な平原が広がっており、中国の食料庫ともいわれている。
長江中流にある都市。湖北省、湖南省の「湖」は洞庭湖のことであり、それに因む。長江流域は内陸水運の要衝として発展。また世界最大の水力発電ダムである三峡ダムがある。洞庭湖意外に湖も多く全部で958箇所存在し、「千湖の省」という美称もある。一方で、夏は雨が多く、冬は乾燥するなど気候条件はけっこう過酷である。教育熱心な省でもある。
長江の中下流に位置する都市。湖北省に対し、湖南省であり、同じく洞庭湖が基準。中国屈指の穀倉地帯であり、多くの支流がある。中国のミサイルロケット発射場である西昌衛星発射センターがあり、よくデブリが降るらしい。
華南地方の中心となる省。人口が非常に多く、広東省だけで日本の全人口に匹敵する(1.1億)。南シナ海に面した珠江デルタと呼ばれる一帯は、香港、広州、深セン、東莞、仏山、珠海などの大都市が集中し、今や4300万人以上、世界一の大都市圏となっている。他にも経済特区の汕頭、港湾都市の湛江などがある。一方で内陸部は大都市が少なく、沿岸部への人口流出が続いている。商業規模、工業産出額も国内トップであり、上海流域の長江デルタと並ぶ、大拠点。広東料理も日本人に馴染みが深い。
表向きは中国のハワイといわれる海南島のある州。省都は海口。リゾート開発が盛んで、三亜、ボアオなどが人気。しかし、経済特区としても開発した歴史があり、工業も盛ん。離島なので人口が少ないと思われているが、実は人口925万人と神奈川県より多い。なお、領土問題を抱えている例の諸島もこの省域としている。
中国華中南部にある非常に広大な省で、面積は日本の1.3倍に上る。内陸の東に重慶、西に成都という大都市があったが、重慶は1998年に直轄都市に昇格。気候は温暖だったため稲作が盛んで、それが四川料理文化を育んだ。ただし、盆地なので相当暑く、中国で「火炉」(日本語でボイラー、いわゆる灼熱都市のこと)が多い。パンダ飼育でも知られる。またシルクロードが通っていたため、他国に寛容な、フレンドリーな国民が多い。2008年には四川大地震が発生するなど地震頻発地帯でもあるが、一方で、地方都市で防災インフラが進んでいないなどの問題点も指摘されている。また、省内に成都以外の大都市がなく、成都と重慶、その他への人口流出も深刻な問題となっている。中国で1、2を争う人気景勝地である九寨溝があるのもこの四川省である。
中国の西南に位置する高原地帯の省。日本語読みで「きしゅう」、英語で「コイチョウ」。石灰岩に覆われ、鍾乳洞や奇岩の宝庫。一帯は盆地が多い。自治区ではないが、少数民族が多数派を占め、漢民族がかなり少ない省でもある。そして中国で最も貧しい省ともいわれてきたが、豊富な資源が埋蔵していることがわかり、開発が期待されている。省都は貴陽。
中国西南部に位置する山間の省。盆地に都市が展開する。日本語で「うんなん」(島根県の雲南市は関係ない)、英語では「ユンナン」。主な都市に昆明や麗江がある。天然資源が豊富な省でもあり、石灰岩、錫、亜鉛、鉛などを産出する。また降水量が多い。ベトナムやミャンマーとの貿易が盛んな省でもある。風光明媚な土地であり、観光地も多い。その一方で地震多発地帯でもある割に、昔ながらの古い石造りの家があったりと、大地震のたびに甚大な犠牲者を出している州でもある。
日本語で「せんせい」省。陝という字は表外字のため難読地名となっているが、実は海外でもお隣の山西省と発音がほぼ同じ「シャンシー」のため、紛らわしいという問題を起こしていたりする。シルクロードの始点となった地でもあり、かつて世界一の大都市、長安があったことで知られる。
中国大陸北西に位置する省。日本語読みは「かんしゅく」省、英語は「カンスー」。イスラム教徒が多い。省都は蘭州。また、玉門は中国屈指の油田であり、石油化学工業が盛ん。万里の長城はこの甘粛省にまで伸びている。
中国西部に位置する巨大な省。日本語読みで「せいかい」省、英語で「チンハイ」。面積は日本の2倍近くある一方で、人口は540万しかいない(多い省は5000万超えはザラにある)。省名は青海湖に因む。チベット族の自治州が多く、大半を占める。省都は西寧。
名の通り、モンゴルに接する内陸の州。かつては内蒙古とも書かれることが多かった。かつては農業、畜産業が主流だったが、後に鉄鋼業が発展、またレアアースの宝庫(埋蔵量は国内一)であることがわかってから、経済が発展を始めた。主な都市に包頭、フフホト、オルドスなどがある。中でもオルドスは北京、上海を凌ぐバブル都市となったが、ものの見事にはじけてしまい黒歴史化、後は仮想通貨のマイニングで食いつないでいる。
寧夏(ねいか)回族自治区。英語読みで「ニンシャホイ族」と読むことも。回族とは西側から流れてきたイスラム教徒のこと。中国で最も小さい行政地区で、面積は北海道より狭い(それでも日本の東北地方より広いというのだから、中国広すぎ)。砂漠も多い。また羊毛、石炭、石膏の産地として知られる。省都は銀川。
中国の北西に位置する、チベット自治区とともに面積の大半を占める巨大な自治区。面積は中国最大でアメリカのアラスカ州より少し小さいぐらい。人口も最大都市の省都、ウルムチなどがあるため、2500万人とかなり多い方。漢民族の流入も増えているが、それでも45%ほどなので、他の省や自治区よりは比率は少ない。
中国西部を占める巨大な自治区。その面積は日本の2.5倍。一方で、人口は270万人しかいない。省都はラサ。農牧民が多い貧困地域だったが、開放政策によって観光業が発展している。チベット鉄道の敷設、高速道路の建設なども加速しており、陸の孤島状態も徐々に変化が見られている。ただ、インターネットといったブロードバンド普及に関してはまだまだ発展途上。「チベットにパソコンなんてあるわけないじゃん!」
広東省の左側にある自治区。チワン族は道教を信仰する中国最大の少数民族であり、名の由来となっているが、実はここも漢民族が91%を占めていたりする。山紫水明の景勝地、桂林はここにある。ベトナムとの貿易拠点としても重要な地位を占めている。省都は南寧、ほかに柳州などの大都市がある。
有名なもの、および、大百科に記事があるものを取り上げる。※がついているものは中国が自国の領土と主張している地域、
山 |
河
|
海 |
島 |
半島 |
中国では卓球と太極拳が国民的スポーツで国際大会では他国を寄せ付けない圧倒的強さを誇る。
他にはサッカー、バスケットボール、バトミントンが盛んである。特にヤオ・ミンがNBAで活躍したときには国内でバスケの一大ブームが起き、世界一のバスケ人口を誇るようになった。また、その後はサッカーのスーパーリーグが発足し世界から強豪選手を招聘したことで、人気に火が付いた。しかしFIFAランキング低迷中でアジア圏内での強さは今一つ。
社会主義国であるためかオリンピックにも非常に力を入れており、毎回アメリカ合衆国とメダルの数を競い合う。またパラスポーツにも力を入れており、障害者専用のトレーニングセンターを各地に設けるなどパラアスリートのレベル向上に余念がない。東京2020パラリンピックでは2位のイギリスに80個以上の差を付ける207個のメダルを獲得した。
日本は古来から中国の文物に触れ続けてきたため、中国を題材とした作品も多数生み出してきた。現代でも古代中国の春秋戦国時代や三国志時代などを題材とした作品は数多い。西遊記に代表される中華ファンタジーや道教・風水などに代表される中華風伝奇も根強い人気を誇っている。
また、近代の西洋と交流が本格的に始まった清末期の時代の中国も、東西の文化が不可思議に混じりあった租界などその時代特有の魅力的な雰囲気を持っており、これもまた人気がある。
その一方で、現代の中華人民共和国を題材としたような作品は上記の作品群と比べると少ない。例外は八極拳の使い手を主人公に据え、中国拳法の極意を描いた『拳児』ぐらいだろうか。
中華人民共和国成立以前の人物に関しては「中国史の人物一覧」「春秋戦国時代の人物の一覧」「三国志の登場人物の一覧」を参照。
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最終更新:2024/12/05(木) 22:00
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