無縁塚とは (ムエンヅカとは) [単語記事]

無縁塚とは、幻想郷に存在する共同墓地。無縁仏の集合体であり、故に無縁塚である。

概要

面積は結構小さめ。魔法の森を通り抜けて再思の道を進んだ所に存在し、周りは木で囲まれている。縁者の居ない、すなわち無縁の者の遺体を埋める場所。秋には多くの彼岸花が咲き乱れ、春には世にも珍しい紫の桜という妖怪桜が咲くと言う。しかし彼岸花には毒があり、紫の桜の散るさまも悲しいため騒ぐ者はいないとか。

幻想郷では遺体を放置すると妖怪化する可能性があり、人間と妖怪のバランスが崩れる可能性もあるため、縁者のいない遺体であっても発見されればここで纏めて埋葬される。
とは言っても狭く人間の住む場所も限られている幻想郷には「無縁」の人間など殆どいない。
そのためここの墓に眠る人間の殆どは幻想郷に紛れ込んだり、妖怪の食料として連れて来られた「外の世界」の人間である。
その内墓の下に眠る外の人間の比率が大きくなったことで、この周辺の結界が緩み外と繋がりやすくなっていると言う事態にまで発展してしまっている。しかも墓地であるため冥界とも繋がりやすく、そのため外と内、そして冥界の3つの『ありえない結界の交点』と化して、自分の存在の維持をすることが困難になる場所になってしまっているとか。
幻想郷縁起でも『危険度極高』、『人間、妖怪問わず幻想郷の中でも最も危険度が高い部類に入る』とされている。
そういった色々な事情もあってか墓地としては杜撰な状態であり、墓標らしい物もなく、両手で持てる程度の大きさの石が転がっているだけで、弔いに来る者もほとんどいない。

しかし、危険というわりには人妖問わず多くの者が訪れていたりもする。『東方花映塚』ではラストステージに設定されており、花の異変の中を暴れ回った多くの者がこの場所を訪れて、四季映姫・ヤマザナドゥと一戦を交えることになる。

結界の関係から、人や妖怪だけでなく、物も良く落ちている場所でもあり、香霖堂の店主である森近霖之助は秋の彼岸の時期になるとここに通い、無縁仏の火葬や埋葬といった弔いや、道具拾いといった行為を行っている。