珍兵器とは、開発したはいいものの、思ったような戦果を挙げられなかった、そもそも全く役に立たなかった、あるいは十分使えるけど何かが常識から外れている兵器の事である。
概要
有史以来、人類は敵との戦いに勝利する為に様々な武器、兵器を開発してきた。
勿論その中には“傑作兵器”と呼ばれ兵士達に愛された兵器もあった。
逆に、“欠陥兵器”と呼ばれ兵士達に蔑まれた兵器もあった。
この記事では、そんな各国の“珍兵器”達を紹介する。
イギリス
英国面の記事を参照。すべての元凶
ドイツ
- ハインケル He177 グライフ(ドイツ版アブロ・マンチェスター。やっていることも失敗もだいたいマンチェスターと同じ)
- ハインケル He162 ザラマンダー(第二次世界大戦中最速の単発ジェット戦闘機。国民車(フォルクスワーゲン)ならぬ国民戦闘機「フォルクスイェーガー」を目指して生産された。なのに熟練パイロットでも酷評する機体安定性)
- ハインケル レルヒェ(プロペラVTOL戦闘機。WW2末期に計画された。超過禁止速度が時速1,282kmと超音速というバケモノ。実際に作ってみたのはアメリカ「XFY-1 ポゴ」)
- バッヘム Ba349 ナッター(木造ロケット迎撃機。ベニヤなどで構成された機体にロケット弾を満載。飛翔後ロケットを斉射し、そのままパイロットは脱出するという単純さと2分という航続時間から「有人対空砲」とも評された)
- メッサーシュミット Me323 ギガント(大型の輸送用グライダーにエンジンを6発搭載して自力飛行できるようにした輸送機。皆大好きギガント。飛行性能は散々だが機体が布張りなのが功を奏し、機銃を当てても文字通り穴が空くだけでそのまま飛んでいられたという逸話あり。独特の外見から宮崎アニメの大型機(バカガラス、ギガント)のモデルともなる)
- マウス(重量188t。重すぎて地面に沈み込んでしまうというギャグ漫画を地でやらかした超重戦車。個別記事参照)
- ラーテ(予定重量1,000t! 当然計画倒れに終わった超超重戦車。個別記事参照)
- P1500モンスター(ラーテを超える超超超(ry 主砲は80cm列車砲を予定!)
- クーゲルパンツァー (直訳すると球戦車。見た目もそのまんま。満州でソ連に鹵獲されたドイツ製兵器。終戦間際の混乱の為、詳細不明。とりあえず画像検索)
- ドルニエDo 31(紅茶に思いっきり毒された試作輸送機。個別記事参照)
- ブローム・ウント・フォスBV 141(「視界が広い”単発"偵察機」を作れと命じられたリヒャルト・フォークト博士の生みだした非対称単発機。フォッケウルフが半ば要求無視で作った「双発」偵察機に敗北し量産されず)
- メッサーシュミットMe163コメート(いまのところ唯一のロケット戦闘機。当時最速だったもののエンジンの性質上8分しか飛べず、行動半径の狭さから「基地の近く通らなきゃ怖くない」と相手にされなくなってしまった)
フランス
- カエサル 155mm自走榴弾砲 (一言でいえば『先進国が本気で作ったテクニカル』。個別記事参照)
- 潜水艦スルクフ(「シュルクーフ」とも。M級潜水艦を現実的にしたもの。そもそもが非現実的過ぎるのは内緒。20.3cm連装砲塔を装備した砲撃潜水艦)
- レドゥク(他に例のないラムジェット有人機。ノーズコーンにコックピットが内蔵されている。最終型 022はミラージュIIIと次期迎撃機を争ったが敗北)
アメリカ
- マーチン AMモーラー(A-1スカイレーダーをも上回る艦上攻撃機。が、そこまでいらないことが発覚し、5年で退役。A-1が優秀過ぎた不遇の怪物機)
- ヴォート XF5U フライングパンケーキ(愛称がすべてを物語る試作艦上戦闘機。その形状ゆえ頑丈でスクラップするにも一苦労だったらしい)
- コンベア XFY-1 ポゴ(レシプロ試作VTOL戦闘機。機首を真上にして着陸するという悪夢のメカニズム。当然着陸時には「下が見えねェ」 ドイツが計画したレルヒェを実際に作ってみた結果がこれだよ!)
- ボーイング XF8B(戦闘雷撃機。ブラックバーン ファイアブランドと同じ。無論、いらない子扱いである。愛称すら無い。3機作ってキャンセルを食らったボーイング社の黒歴史)
- ボーイング X-32(「これ設計したの絶対イギリス人だろ」と言いたくなる程奇妙な形状をした試作戦闘機。競合機であったX-35(後のF-35)とのコンペに敗れ不採用となる。こっちも愛称無し。一歩間違えばコイツが日本の空を守る事になっていたのか・・・)
- ジェネラル・ダイナミクス F-111 アードバーク(世界初の実用可変翼機にして戦闘爆撃機。海軍型はマクナマラの黒歴史)
- ヒューズ H-4ハーキュリーズ(翼端の大きさで言えば、世界で最も巨大な航空機。1機がハワード・ヒューズの趣味で試験的に作られた。1947年初飛行。そこまでデカいのは要らないのでお蔵入りに)
- XM29 OICW(ぼくのかんがえたさいきょうのじゅう的なコンセプトで設計した結果、非常に高価でしかも重い兵器になりお流れ。ちなみに20mmグレネード弾は威力不足が発覚)
- XFV-12(超カッコイイVTOL機の予定。発想がまさに英国面。個別記事参照)
- マクダネルXF-85ゴブリン(リアルたまごヒコーキ。護衛用に爆撃機から空中発進/回収できる寄生戦闘機・パラサイトファイターだが、飛行性能も飛行可能時間も非実用的。着陸脚はないので、ただでさえ難しい空中回収に失敗すると不時着するしかない)
- ボーイングYB-40(ドイツの昼間爆撃で大損害を出していたB-17に、これでもかと機銃を増設したハリネズミのごとき護衛機。肝心の護衛対象より重くなり速度が出ず、P-51などで護衛のめどが立つと元の爆撃機に戻された)
ロシア
- ツポレフ Tu-95&Tu-114(世界最速のプロペラ機。でも、ジェット機よりは遅いのでロマンの域)
- アントノフ An-225 ムリーヤ(240ものギネス記録を持つ世界最大の輸送機。ソ連版シャトル輸送という本来の任務はソ連崩壊で消滅したが、現在も重量物資輸送で活躍中)
- ミル Mi-32(Mi-12ホーマーやMi-26ヘイローすら上回る巨大輸送ヘリ。構想のみで終わった。見た目は一言で言えば「ローターのついたトライアングル」)
- エクラノプラン(地面効果と呼ばれる現象を利用したジェットエンジンのついたカヌーとでも言うべき航空機。輸送型と対艦攻撃型が存在した。現在でも開発継続中)
- 円形砲艦ノヴゴロド(1874年に完成した、円形の砲艦。浮かぶパンケーキ)
- 地雷犬(「戦車の下に餌がある」ことを教え込んだイヌに爆弾を仕掛けた恐怖の動物兵器。教育に自国戦車を使ったせいで味方に突っ込んだり、火炎放射にビビって味方陣地に逃げ帰ったりと味方にも大損害を加え使用中止)
- TB-3 Zveno-SPB(TB-3爆撃機の左右上下にI-16戦闘機をドッキングさせ、敵地で分離・爆撃を行う親子飛行機。アメリカの似た何かと違い実戦参加経験がある)
- オブイェークト279試作重戦車(来るべき核戦場での運用を考慮し、爆風でひっくり返らないことを重視して作られた車体形状と道なき道を走破する2本X2列の履帯をもつ。複雑さとコスト増から採用は見送り)
日本
- 九六式艦上攻撃機(和製ソードフィッシュ)
- 景雲(日本にもいたアブロ・マンチェスターの兄弟)
- キ109(四式重爆撃機を魔改造したキ印飛行機その1。射程が短く高高度を飛ぶB-29に当てられない対空砲を「なら飛行機に積んで当たる高度まで運べばいいよね」というコンセプトで作られた防空戦闘機。しかしそれでも届かなかった)
- キ167(四式重爆撃機を魔改造したキ印飛行機その2。前方3kmを吹き飛ばすと豪語する桜弾を搭載した特攻機。要するに機体そのものが桜弾)
- 桜花(有人操縦ミサイル。マジキチ)
- 酸素魚雷・自動空戦フラップ(イギリスもアメリカも諦めた物を実用化。酸素魚雷はドイツに技術貸与したももの、「うんそれ無理」と遠慮された)
- 扶桑型戦艦(こっちを治せばあっちで不具合、あっちを治せばこっちで不具合・・・と、不具合続きでドックの肥やしになっていた超弩級戦艦。最初は普通に砲撃したら艦橋構造物が傷んだ)
-
伊勢型戦艦(まさかの航空戦艦。この艦種の誕生の経緯はミッドウェー海戦以来の空母喪失にある。どっかのリアルチート国家なら空母に改装出来たのだが、日本には全面改装する時間も国力も無かったのである。水上機で航空攻撃、その後艦砲で攻撃・・・したかったが、艦載機配備が間に合わず、航空甲板スペースをもって輸送戦艦として大活躍したという数奇な艦)
- 12cm28連装噴進砲(伊勢型戦艦などが搭載した対空ロケット。相手を驚かすのが目的。ビックリドッキリメカ)
- 重巡洋艦「最上」 (戦闘で後甲板を大破したので、修理・・・ではなく航空甲板を設置し、航空巡洋艦に魔改造。艦載機が超進化した時代なら輝けそうだったが・・・)
- あきつ丸(世界で唯一の陸軍が建造した空母。実際は強襲揚陸艦に近いが陸軍が作るものではない)
- 三式潜航輸送艇(こちらも世界で唯一の陸軍が建造した潜水艦)
- 怪力線(まさかのマイクロ波兵器)
- 風船爆弾(上空の気流に乗せて飛ばし、アメリカ本土への直接攻撃を行うことを目的とした兵器。戦後、山火事を起こしピクニックに来た一家が死傷したのが唯一の戦果)
- 重雷装艦(軽巡の甲板上に酸素魚雷を大量に搭載するという
マジキチ大胆な発想で生み出された軍艦。艦隊決戦専用として計画されたが、空母機動部隊の登場によって艦隊決戦そのものが廃れ存在意義を失ってしまった)
- 62式機関銃(戦後日本初の国産機関銃。言うこと聞かん銃。無い方がマシんガン)
インド
- アージュン(インド初の国産(?)戦車。 完成に時間かかった割にその性能はお察し)
- HF-24 マルート(インド初の国産戦闘機。かのクルト・タンクの設計。設計は優秀だったのにイギリス製エンジンの非力さで性能不足)
- テジャス(インドの国産戦闘機。1985年に開発が始まったが2014年現在、未だに完成していない)
スペイン
- ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダー (18世紀の戦列艦。140門もの大砲を備えたいわば帆船版「大和」。だが、デカ過ぎて、まともに動けずフルボッコにされた。木造帆船のくせに全長63m、排水量(重さ)が4,950トン、一説には6,500トンとヘタしたら鋼鉄製の装甲巡洋艦より重い)
イタリア
- オトマティック自走対空砲 (オートメララ社の誇る76mm艦載砲「コンパクト」を自走対空砲に搭載。最強の対空兵器の誕生!かとおもいきや・・・。個別記事参照)
関連動画
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関連コミュニティ

関連項目
- 軍事
- 軍用車両の一覧/軍用艦艇の一覧/軍用機の一覧
- 英国面
- 無茶しやがって
- 顧客が本当に必要だったもの