世界が終わる、ゴジラが目覚める。
The World Ends, Godzilla Begins.
「GODZILLA ゴジラ」は、ゴジラ生誕60周年記念作品であり、ハリウッドによるゴジラシリーズのリブート作品である。2014年5月16日にアメリカで公開され、日本では7月25日公開予定。
レジェンダリー・ピクチャーズ提供・製作、ワーナー・ブラザーズ提供。総製作費は1億6000万ドル。
1998年のローランド・エメリッヒ版以来2作目となるハリウッド製ゴジラだが、エメリッヒ版との設定の繋がり等は一切無い。監督は超低予算SF映画『モンスターズ/地球外生命体』で一躍脚光を浴びたイギリスの新鋭ギャレス・エドワーズ。ギャレス監督は自分がゴジラマニアであることを自負しており、本作は日本のゴジラ映画や様々な怪獣・モンスター映画へのオマージュを散りばめた作品となっている。
日本版ゴジラの最終作となった『ゴジラ FINAL WARS』から約4年後の2010年、その前年の2009年にゴジラの制作権を獲得していたレジェンダリーがワーナーとの共同企画による完全なリブートとしての新たなゴジラ映画の制作を発表。監督は上述のギャレス・エドワーズに決まり、脚本にはデヴィッド・S・ゴイヤーやマックス・ボレンスタインらが採用された。
当初は2012年の公開を目指していたものの、脚本家の一人の交代や旧プロデューサーとの訴訟問題などにより製作は遅れ、最終的に筆頭プロデューサーはあの『パシフィック・リム』の製作に関わったメアリー・ペアレントに代わり、さらに後からフランク・ダラボンも参加して脚本を書き上げ、翌年の2013年よりようやく映画の撮影が開始される事となった。また、企画の推進や製作総指揮には1971年に『ゴジラ対ヘドラ』の監督を務めた坂野義光も関わっていたとされている。
余談だが、ギャレスが撮影のためカナダに入国した際、カナダの入国管理官に自分がゴジラの撮影に来ていると知られると「今度は変なもの作るなよ」と釘を刺されたとかなんとか。
主演俳優にはアクション映画『キック・アス』の主演を務めたアーロン・テイラー=ジョンソンが、助演にはTVドラマ『ブレイキング・バッド』のブライアン・クランストンや映画『マーサ、あるいはマーシー・メイ』のエリザベス・オルセン、さらに『ラストサムライ』を始めとする多数のハリウッド映画で活躍している日本俳優の渡辺謙らが起用された。
製作状況については日本にはあまり伝えられておらず知名度はそれほど高くはなかったが、2012年開催のコミコンでティーザー映像が流され、その後の2013年末に予告第一弾が公開。日本のファンの間ではかつてのトラウマからか当初はいろいろ不安視する声も多かったものの、情報が追加されるに連れてヴィジュアルや能力などの基本設定はより日本版のゴジラに近い事、さらに本作初登場となるオリジナル敵怪獣“ムートー”の存在も明らかになっていった。
そして2014年5月16日より全米公開されると、アメリカでの初日の興行収入は3850万ドル(約39億円)を記録。5月時点で最大のヒット作であった『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の初日興行成績を追い抜くという好スタートを切り、わずか公開から一月足らずで98年版の総興行収入とほぼ同等の約3億8000万ドルの収益を叩き出した。
ちなみに日本だけ公開はそれから2ヶ月以上先の7月25日になっており、それについて「PVにあった津波や原発事故シーンなどに修正が入るのでは?」と囁かれているが、これは客入りが予想される日本の夏休みに合わせたものと推測され、事実98年版もアメリカでは5月公開だったのに日本では7月に公開とこちらも2ヶ月近く間が開いている。
なお、続編の制作もすでに決定している。
※ネタバレ注意!!
1999年、フィリピンの炭鉱で巨大な生物の骨の化石が発見される。その化石には卵の殻のようなものが寄生するように付着しており、そこから「何か」が誕生し海へと這い出た痕跡があった。
同じ年、日本の雀路羅(じゃんじら)市にある原子力発電所に勤務するブロディ夫妻は、こちらへ徐々に近づきつつある謎の振動と電磁波を探知する。その振動によって炉心が異常をきたした為、妻・サンドラは原子炉の調査へと向かうが、奇妙な鳴き声と共に大きな揺れに襲われる。やがて原発は崩壊、夫・ジョーは辛くも脱出したがサンドラは命を落とし、放射性物質が撒き散らされた雀路羅市は完全に封鎖される事となった。
それから15年後の2014年、成人したジョーの息子フォードは米軍での任期を終えてサンフランシスコの自分の家族の元へ戻るも、そこに父が封鎖された雀路羅市に入り込んで逮捕されたという知らせを聞いて日本へと飛ぶ。あくまで原発事故の原因を突き止めたい父に従って彼もまた雀路羅市に赴くが、二人はそこで「ある異変」に気付くも、市の跡地で活動していた正体不明の組織に捕まり、連れて来られた研究施設で巨大な光る繭のようなものを目撃する。
やがて繭から羽化した怪獣“ムートー”は施設を破壊して逃げ去った後、ハワイへと降り立つ。
そしてそれに呼応するかのようにもう一匹の怪獣“ゴジラ”もハワイに上陸、二種の怪獣の2億年以上前から続く因縁の対決が始まろうとしていた。
※ネタバレ注意!!!
地上が今よりも濃い放射能で満ち溢れ様々な巨大怪獣が跋扈していた古生代ペルム紀(約2億7000万年前)、その生態系の頂点に君臨していた「王」たる種族の末裔。
核攻撃にも耐えられるほどの強靭な肉体を持ち、体内には原子炉のような器官を持つ。
必殺技はお馴染みの放射熱線だが、使用するとエネルギーを著しく消耗するため使い所を間違えば逆に自分がピンチに陥る可能性が高く、おいそれとは使えない諸刃の剣となっている。
本作のゴジラは善悪を超越した存在として描かれ、今まで以上に「人知を超えた者」らしさが強調されている。劇中では敵怪獣であるムートー(後述)を狩るため執拗に追跡するが、その理由ははっきりしない。
性質は野生動物のそれで、標的に対しては狂暴性を発揮するがそれ以外には全く関心を示さない。人間がアリにいちいち構わないように、ゴジラは足元にいる人間は全く眼中になく、米軍の集中砲火を浴びてもちょっと嫌がる程度の反応である。だが、その巨躯ゆえ上陸するだけで高波を引き起こし、街を歩くだけでビルが勝手に倒壊するなど、まさに生きた自然災害そのものと言っても過言ではない。
シルエットは平成VSシリーズのゴジラに似ているが、背びれは鋭く尖っており、頭は若干小さく首が室伏選手ばりにガッチリしている。正面から見るとちょっと可愛らしい。全体的にはクマを、目の周辺は鷹などの猛禽をモデルにしている。
ほぼフルCGだが実はちゃんと中の人が居り、2005年の『キングコング』でキングコングのモーションアクターを務めたアンディ・サーキスが本作のゴジラの動きを担当している。
M.U.T.O.(Massive Unidentified Terrestrial Organism: 未確認大型陸生生命体)
ゴジラと同様、ペルム紀に存在していた昆虫のような怪獣。鎌状の長い四肢と赤く怪しく光る眼が特徴的。
細胞の一つ一つが独立した生命を持つ群体生物(前日譚アメコミの設定)で、非常に凶暴。放射能を餌としている。
ペルム紀時代は天然の原子炉であるゴジラの先祖に寄生して卵を産み付ける習性があったが、現代に復活した今は原子力発電所や核兵器などの代替要素が豊富にあるため、そちらを優先的に狙っている。雀路羅原発を襲撃した張本人であり、主人公フォードにとっては憎き親の仇である。
ゴジラと違い放射熱線のような飛び道具は持たないが、爪先から強力な電磁パルスを発生させ、自分の周囲の電子機器類を一瞬で無力化させることができる。
オスとメスのつがいで登場し、ある目的のためにアメリカに上陸する。ゴジラはその目的を阻止するためにムートーを追うが、決戦の地サンフランシスコでゴジラはこのムートー夫妻のコンビネーション攻撃に苦戦を強いられることとなる。
無機質な見た目とは裏腹に感情表現は意外と豊かで、思わずリア充爆発しろと言いたくなるほどのイチャイチャぶりを披露してくれるとか、そうでないとか。
| ゴジラシリーズ | 昭和 | ゴジラ(1954年) | ゴジラの逆襲 | モスラ対ゴジラ | ゴジラ対ヘドラ | ゴジラ対メカゴジラ | メカゴジラの逆襲 |
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| 兵器・技術 | オキシジェン・デストロイヤー | メーサー | ゴジラ塔 | スーパーX | |
| 登場人物・組織 | X星人 | Gフォース | 黒木特佐 | 三枝未希 | |
| 制作・配給会社 | 東宝 | ワーナー・ブラザーズ | |
| スタッフ | 円谷英二 | 伊福部昭 | 金子修介 | すぎやまこういち | |
| 台詞・キャッチコピー | 薬は注射より飲むのに限るぜ、ゴジラさん! | やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな | |
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最終更新:2025/12/24(水) 02:00
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