macOSとは (マックオーエスとは) [単語記事]

Mac OS X

Mac OS Xとは

揺るぎないUNIX基盤をもとに構築され、すべての新しいMacに搭載された様々なテクノロジーを最大限に活用するOS X。最も直感的で、最も高度に統合されたコンピュータ体験を、あなたの毎日に。

Apple公式サイトより抜粋

Mac OS X（マックオーエステン。現、OS X）は、AppleのMacintoshに搭載されるオペレーティングシステムである。

トラックパッドによるタッチジェスチャー操作を主軸としたユーザインタフェースや、OS上にアプリケーションのダウンロード販売から自動インストール、アップデートまでの仕組みを組み込むなど、先進的な機能を多く搭載する事が特徴。一方でベースにUNIXを用いており安定性も高い。

新しさと安定性を兼ね備え、様々なユーザーに受け入れられやすいOSとなっている。

エディション

Windowsの様に複雑なエディションは存在せず、「クライアント用」「サーバ用」の2種類のみが用意されている。

クライアント用は定価1700円（V10.8）と安価であるが、その代わりアップグレードの頻度が高く、一概に競合他社との価格比較はできない。

バージョン

下表の通り、各バージョンにはネコ科の猛獣のコードネームが当てられており、V10.2 Jaguarから（日本ではV10.3 Pantherから）は商品名にもなっている。なお、Lion以降からは「Mac」の文字が脱落してただのOS Xに変化した。

バージョンを重ねるたび、ドラスティックにアーキテクチャを変えていくことでも有名であるが（PowerPCからIntelへの変更、32bit OSから64bitへの変更）、都度、救済策やシームレスな移行を提供しているため、適宜マシンとOSを買い換えていればユーザがあまり意識することはない。

OS Xの各バージョン対応表
	バージョン	OS X V10.8
	コードネーム	Mountain Lion（マウンテンライオン）
	発売日	2012年7月25日
	価格	1,700円
	トピックス	新機能リマインダーメモメッセージ通知センター Power Nap 音声入力共有 Facebook Twitter AirPlayミラーリング Game Center Gatekeeper その他 iCloud連携強化 Safari強化中国向けの機能追加
	バージョン	OS X V10.7
	コードネーム	Lion（ライオン）
	発売日	2011年7月20日
	価格	2,600円
	トピックス	新機能オートセーブ、バージョン再開 Launchpad フルスクリーンアプリケーション Mission Control AirDrop iCloud その他絵文字サポートタッチジェスチャー強化 Mail強化
	バージョン	Mac OS X V10.6
	コードネーム	Snow Leopard（スノーレパード）
	発売日	2009年8月28日
	価格	3,300円
	トピックス	新機能 Mac App Store その他パフォーマンス、安定性の向上
	バージョン	Mac OS X V10.5
	コードネーム	Leopard（レパード）
	発売日	2007年10月26日
	価格
	トピックス	新機能 Time Machine Spaces Boot Camp Quick Look
	バージョン	Mac OS X V10.4
	コードネーム	Tiger（タイガー）
	発売日	2005年4月29日
	価格
	トピックス	新機能 Spotlight Dashboard
	バージョン	Mac OS X V10.3
	コードネーム	Panther（パンサー）
	発売日	2003年10月24日
	価格
	トピックス	新機能 Exposé
	バージョン	Mac OS X V10.2
	コードネーム	Jaguar（ジャガー）
	発売日	2002年8月24日
	価格
	トピックス
	バージョン	Mac OS X V10.1
	コードネーム	Puma（ピューマ）
	発売日	2001年9月25日
	価格
	トピックス
	バージョン	Mac OS X V10.0
	コードネーム	Cheetah（チーター）
	発売日	2001年3月24日
	価格
	トピックス
no image	バージョン	Public Beta
	コードネーム	Siam（シャム）
	発売日	2000年9月13日
	価格
	トピックス

主要な機能・アプリケーション

タッチジェスチャー

ノート型Macの場合は標準搭載のトラックパッド、デスクトップ型Macの場合はマジックトラックパッドまたはマジックマウス上にてタッチジェスチャーを行う。複数本の指を用いたマルチタッチジェスチャーにOSレベルで対応しており、例えば、二本指で上下にスワイプ（なぞる）ことでページスクロール、ピンチイン/アウト（つまむ/広げる）ことでページや画像などの縮小/拡大が行える。

Mac App Store（マックアップストア）

iOSのApp Storeと同種の機能をMac OS Xに搭載したもの。2011年1月6日のバージョンアップで実装された。OS上にて各種アプリケーション購入からダウンロード、自動インストールやバージョンアップまで一括管理する。Mac OS Xそのもののアップグレードや本体ファームウェアの更新についても同機能で実施する。

フルスクリーンアプリケーション

Lionにて実装。対応するアプリケーションをフルスクリーン表示する機能。通常の画面最大化とは異なり専用のUIで表示され、メニューバーとDockが隠れた状態となる。フルスクリーンアプリケーションごとに個別の仮想デスクトップ領域が割り当てられ、後述の「Mission Control」で画面を切り替えることが可能。ディスプレイ表示領域の小さなMacbook Air / Macbook Pro向け。

Mission Control（ミッションコントロール）

Lionにて実装。「司令塔」の意。Snow Leopardまでの3つの機能、デスクトップ上のウィンドウを一時的に整列表示させる「Exposé」、仮想デスクトップの作成・切替を行う「Spaces」、ウィジェットをまとめた「Dashboard」を統合したもの。仮想デスクトップおよびデスクトップ上のウィンドウをまとめて一覧表示・管理できる（Dashboardは仮想デスクトップのひとつとして表示される）。

オートセーブ、バージョン

Lionにて実装。以降、書類の編集・保存は「オートセーブ」「バージョン」による方式となった。これは従来の「名前をつけて保存」「上書き保存」のようなファイル保存方式とは異なり、編集のたびに都度、内容が自動で上書き保存されていく形となる。ただし、これまでの編集履歴が「バージョン」という形ですべて記録されており、自由に過去のバージョンまで遡って編集をやり直すことができる。

再開

Lionにて実装。現在開いている書類やSafariのページといった、現時点でのOS上の状態がすべて記録されており、予期せぬ再起動やシャットダウンが発生しても、OS起動時にはそれまでの状態がそのまま再現される。

AirDrop（エアドロップ）

Lionにて実装。「（パラシュートによる）空中投下」の意。特別な設定不要で、近くにいるMacとワイヤレスでのファイルのやり取りが行える。Finderの中の一項目として表示され、AirDrop上に表示された他ユーザーアイコンへファイルをドラッグアンドドロップを行うだけでファイルが送信される。

AirDrop - カンタンにMac間でファイルを送受信できる OS X Lion 新機能（和洋風KAI）

Launchpad（ローンチパッド）

Lionにて実装。Mac内のアプリケーションを、iOSのホーム画面のようにタイル状に一覧表示してくれる。このLaunchpad上では、iOS同様にアプリの移動や削除、フォルダ化などを行うことができる。内容としてDockと重複する点も多いが、これはiPhoneやiPadをきっかけとしてMacを導入（ハロー効果）したユーザーに対し、iOSと似たフィーリングの操作を提供する目的があると思われる。なお、Moutain Lion以降は、Launchpad上部に検索フィールドが追加された。

Launchpad （ローンチパッド）の使い方（switch）

通知センター

Mountain Lionにて実装。iOSに搭載された同名のものと同じ機能。対応する各種アプリケーションの新着情報を一括管理・表示してくれる。新着情報は、随時画面右上にポップアップで表示されるほか、トラックパッドの右端から（むしろトラックパッド外から）左方向へ二本指スワイプすることで、画面奥の通知一覧領域をスライド表示させることが可能。

Gatekeeper（ゲートキーパー）

Mountain Lionにて実装。「門番」の意。マルウェアの脅威から身を守るために実装されたセキュリティ機能。アプリケーションの実行制限を「Mac App Storeからのアプリケーションのみ許可」「Mac App Storeと確認済みの開発元からのアプリケーションを許可」「すべてのアプリケーションを許可」の3パターンより選択することができる（デフォルトは2番目の設定）。

Power Nap（パワーナップ）

Mountain Lionにて実装。「パワーナップ」とは、15～30分程度の短い仮眠のこと。Macがスリープ状態となっている時でも、メールの受信やiCloudとの同期、Time Machineによるバックアップといった各種最新化を行ってくれる。なお、これらの動作はMac本体のライトやファンを動作させず非常に静かである。

共有

Mountain Lionにて実装。iOSに搭載されている同名の機能と同じもの。OS Xのアプリケーションには矢印マークの「共有ボタン」が設置されており、選択することで、そのアプリケーションが現在開いている文章・写真・URLといった様々な情報を外部へと共有できる。共有する手段は、Mountain LionよりOSに統合されたTwitterやFacebook、メールあるいはAirDropというように多岐にわたる。

音声入力

Mountain Lionにて実装。iOSに搭載されている同名の機能と同じもの。キーボードによる打鍵のかわりに音声で文章入力することができる。テキストフィールドへカードルを合わせた状態で「Fn」（ファンクション）キーを2回押すことで起動する。マイクから収録した音声はネットワークを経由してAppleのサーバにて認識処理される仕組みのため、Macがネットワークに接続されていることが条件となる。

iCloud（アイクラウド）

Lionにて実装され、Mountain Lionで強化された。同じApple IDが登録されているMac / iOSデバイス間において、写真や楽曲、書類・書籍・アプリケーションといった様々なデータを自動で同期してくれる（たとえば、iPhoneのiTunesで購入した楽曲がMacのiTunesにも自動でダウンロードされたり、MacのPagesで作成した書類がiPad上にも自動でダウンロードされたり、など）。

Facebook（フェイスブック）

Mountain Lionにて実装。SNSの「Facebook」をOSレベルで統合した。OS X上にFacebookのアカウントを登録しておくだけで、自動的に「連絡先」「共有」「通知センター」がFacebookの対応する機能と連携する。

Twitter（ツイッター）

Mountain Lionにて実装。SNSの「Twitter」をOSレベルで統合した。OS X上にTeitterのアカウントを登録しておくだけで、「連絡先」「共有」「通知センター」がTwitterの対応する機能と連携・同期する。


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