ドナウ川のさざなみとは、ヨシフ・イヴァノビッチ(ルーマニア)が作曲したワルツ曲である。
概要
ドナウ川はドイツ南部に端を発し、中欧・東欧を経て黒海に注ぐヨーロッパ2位の大河であるが、そのうち最も流域が広いのは黒海に面したルーマニアである(約3割)。
ドナウ川は様々な国で楽曲の題材とされてきたが、19世紀末に発表されたこの曲は感傷的な曲調が特徴となっており、同じ川を題材とした「美しき青きドナウ」(墺:ヨハン・シュトラトス2世)と対照的に見られることも多い。
日本においては明治時代後期より演奏されており、平成の今日では近鉄名古屋駅の特急発車メロディに利用されていることで知名度が高くなっている。
近鉄でこの曲が採用されたのは1978年のことであり、当初はオーケストラ演奏のテープ版を流していたが、劣化に伴い電子音バージョンに取り替えられた。2016年8月からは初代のものに近いオーケストラ版が流されるようになっている。もとは同駅を発車するすべての特急で利用されていたが、現在では名阪特急「アーバンライナー」・湯の山特急に限定しての利用であり、名阪特急「ひのとり」では「ひかりの鐘」、名伊特急では「Around the world」、「しまかぜ」では「真珠」が利用されるようになっている。
イヴァノビッチの曲で現在でも名前が知られているのはほぼこの曲のみであり、同じ鉄道関係の曲としては「ハイケンスのセレナーデ」(蘭:ジョニー・ハイケンス)に通じるものがある。
ピコカキコ
(近鉄名古屋駅発車メロディ 電子音時代)関連動画
関連項目
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