どらげない 土楽毛内 |
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DORAGENAI | ||
なかどらげ NAKADORAGE |
土楽郡平町 | |
土楽毛内駅(どらげないえき)とは、北海道に存在しなかった架空の駅である。
概要
土楽毛内駅 | |
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どらげない - DORAGENAI | |
基本情報 | |
所在地 | 北海道土楽郡平町 |
所属事業者 | 日本国有鉄道 |
所属路線 | 土楽線 |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 | 0人/日 |
開業年月日 | 2014年10月15日 |
備考 | |
駅テンプレート |
2014年10月15日、SEKAI NO OWARIが楽曲“Dragon Night”を発表し、ネット上では「ドラゲナイ」の空耳がブームとなった。
そのブームも冷めやらぬ2015年1月29日、あるtwitterユーザーがドラゲナイに名前がそっくりな駅があると写真付きでツイートを投稿した。
北海道は國鉄土楽線に存在した土楽毛内(どらげない)駅。この駅は鉄道ファンのみならず一般の人々からも‘百万年に一度太陽が沈んで夜が訪れる’場所として有名だった。 廃止から大分時間も経ち、その存在を覚えている人も少なくなっている。 pic.twitter.com/3cgU0SzEfG
もちろんこの駅は、現在はもとより過去にも存在しなかった架空の駅で、添付された写真もコラ画像なのだが、この画像が無駄に精巧であったことから実在を信じてしまう人が続出。更には便乗して設定を考える人、切符のコラ画像を作る人まで現れる事態となった。
なお中土楽毛駅は保存改修され街の交通センター、土楽線記念館になっており、一部ホームとSLが静態保存されている。土楽毛内駅は駅舎解体後ホームのみ2002年ほどまでそのままの姿をとどめていたが、県道(※原文ママ)の改修に伴い撤去されて跡形もない。ヤード跡地には大型薬局などが立ち並んでいる。
翌日1月30日、事の発端となったツイ主から種明かしのツイートが投稿された。
取り敢えず土楽毛内から一日経ったのでここで裏話
・日付はDragonNightの発売日
・元画像は東久留米
・住所の土楽郡平町の平はFukaseの「ヘイ!」のアレ、のつもり
・土楽毛内駅はみなさんの心の中に存在して…るはず pic.twitter.com/sAewATdMzw
もっとも、画像や設定の違和感からすぐにコラ画像だと気付いた人も一定数いたようである。
「土楽毛内駅」の件。アイヌ語では「ガ行」も「ダ行」もほとんど聞いたことがないので、おかしいなぁと思った次第。「とらけない」や「とぅらっけない」なら何とな~くありそうな気がしたけど。あとは画像。誰も覚えてないくらいの古い駅なのに、バックに写ってる車が結構新しい。画像も鮮明すぎる。
元ネタ考察
駅名について
直接の元ネタはもちろん「ドラゲナイ」こと“Dragon Night”だが、それにあてられた漢字も元ネタらしきものが存在する。
「楽毛」の部分は、おそらく北海道釧路市に実在する地名・駅名「大楽毛(おたのしけ)」からと思われる。「内」は北海道の地名によくある字で、その多くはアイヌ語で沢・川を意味する「ナイ(nay)」が由来となっている。前述のアイヌ語訳の設定には沢・川といった意味が見いだせないので、ここからもフェイクであることがわかる。
「土」については、先に挙げたツッコミツイートにある通り、そもそもアイヌ語に[d]や[g]の音韻が存在しないため、それっぽい字を適当に選んだだけと思われる。
画像について
元画像は種明かしツイートにある通り、東京都東久留米市にある西武鉄道池袋線の駅・東久留米駅。この駅の1番ホーム側から撮影した写真に国鉄タイプの駅名標を貼り付け、セピア加工したものが件の画像の正体である。当然ながら、現実の東久留米駅に国鉄タイプの駅名標が設置されたことはない。
写真に印字されている'14.10.15という日付は、Dragon Nightの発売日。国鉄時代に廃止された駅のはずなのに民営化から27年も後の日付という時点でフェイクだということがわかる。
所在地について
所在地の土楽郡平町は実在しない町で、種明かしツイートによると元ネタはFukaseの「ヘイ!」。なお北海道には赤平・豊平・平取など平がつく地名が多いが、この平はアイヌ語で崖を意味する「ピラ(pira)」が由来であり、「ひら」または「びら」と読む(豊平峡など「へい」と読ませる地名もないわけではないが、例外である)。
その他
Googleマップ上では、なぜか北海道川上郡弟子屈町奥春別(弟子屈中心街と阿寒湖の中間あたり)に土楽毛内駅のマーカーが設置されている。この一帯に国鉄の路線が通っていたという記録はない。
関連項目
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