いすゞ・ジェミニとは、
である。
本稿ではいすゞ自動車が生産していたものについて述べる。
OEM供給を受けた乗用車については「ホンダ・ドマーニ」を参照されたい。
概要
初代はFRの乗用車で、ゼネラルモータースの世界戦略車(オペル・カデット)を元に1974年11月に販売開始。1979年には省燃費のディーゼルエンジンを搭載したモデルを追加した。1985年には後の大ヒット作である「FFジェミニ」が販売開始されたが、当初FFジェミニにはディーゼル車の設定が無かったため、1987年2月まで生産が続行されている。総生産台数は約76万8500台。
2代目は有名な「FFジェミニ」。(1987年2月以降は「FF」無しの「ジェミニ」に改称)
1985年5月販売開始。OEM供給も考慮された自主開発車で、いすゞの乗用車史上最大の販売台数を記録、一時はトヨタのカローラをもあっさりと抜き去る売れ行きを示した。イルムシャーやハンドリングバイロータス等のホットモデルや、NAVi5搭載車など、先進技術を惜しげなく投入した。また、TVCMは「街の遊撃手」というコピーを実車スタントによる実写で実現したもので、その軽快な機動力に魅せられたユーザも多く、中古市場でも人気が高かった。1985年11月にはディーゼルエンジン搭載車、およびターボ過給ディーゼルエンジン搭載車が追加され、1985年12月にはグッドデザイン賞受賞も果たしている。1990年3月販売終了。総生産台数は約74万8000台。
ニコニコ動画ではこの車のTVCMが今でも人気で、MMDで再現しようとしているプロデューサー(MMDer)もいる。
なお、このTVCMはCG使用や車体連結などはされず、パリ市内幹線を通行止めにするなどして実車で撮影されている。
3代目は…いすゞ自動車にとって悪夢の車となった。GMの戦略のため、それまでユーザーから好評だったヨーロピアンな雰囲気とは正反対の、アメリカナイズされた重苦しいデザインとなった。FF車でありながらFR車同様のドリフト走行が出来、ラリーシーンでは割と好評だったニシボリックサスペンションが一般受けせず、4WD仕様車の設定や車内容積の拡大などの改良点があったが、フロントグリルレスなど日本人にとって受け入れがたいデザインであったこと、車体重量の増加により軽快な走りが失われたこと、車体重量の増加により燃費が著しく悪化した(特にディーゼル車で顕著であった)こと等の点がユーザから嫌われ、極度の販売不振に陥った。このため、4代目ジェミニの開発続行は不可能となり、いすゞ自動車の乗用車部門、ひいてはSUVを含む非商用車からの全面撤退の原因となった。
1990年3月販売開始、1993年7月生産打ち切り(乗用車の生産の打ち切り)。総生産台数はわずか約40万6600台であり、いすゞのHP内の『いすゞミュージアム』のコーナーでは一言さえも触れられていない『黒歴史』である。
ニコニコ動画において、「いすゞ・ジェミニ」タグとほぼ同義に扱われるのは「街の遊撃手」タグで、2代目ジェミニのことである。
2代目ジェミニと同義のタグは「FFジェミニ」である。(3代目の黒歴史と化した型には「街の遊撃手」「FFジェミニ」タグは適用されない)
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関連項目
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