ファン・チューリン 単語

ファンチューリン

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ファン・チューリンFang Tchew-ling)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。

CV.菅生隆之石黒監督OVA)。

概要

自由惑星同盟軍人で、「730年マフィア」のひとり。姓が先に来るE式の姓名の持ち石黒監督OVAにおける旗艦は<ゴラ・ダイレン>。

寡黙で冗談を解せず、常に冷静沈着としたかたくるしい人物だったゆえ人気はなかったが、戦場では緻密な計算と完璧にちかい準備を基礎とする堅実でり強い用兵に定評があり、劣勢の中でもただひとり戦線を維持して最終的な勝利したことが少なくなかったという。

経歴

宇宙730年に同盟軍士官学校卒業ファイアザード域会戦を始めとする多くの戦闘で名を挙げ、”七三〇年マフィア”のひとりとして知られるようになる。

宇宙745年ごろ中将に昇進し、第8艦隊官に任じられた。同年の第二次ティアマト会戦では中盤、ブルース・アッシュビーから別働隊に3000隻を割くよう命じられ、一度は拒否したもののしぶしぶ供出している。終盤、帝国カルテンボルン艦隊を救援に駆けつけたシュタイエルマルク艦隊が見事な艦隊機動で傷のまま反転後退を達しようとした際、ファンは麾下の兵を動かし、縦射攻撃と高速巡航艦の反復突撃による側撃で帝国軍を潰走させた。最終盤ではウォリス・ウォーリックの第5艦隊と並び、アッシュビーの別働隊が駆けつけるまで帝国の猛攻を支えている。

この戦いにおいてアッシュビーが戦死し”七三〇年マフィア”が離散した後は、宇宙750年に大将に昇進。宇宙艦隊総参謀長に任じられたのち、ウォリス・ウォーリック(在任751-753)→フレデリック・ジャスパー(在任753-)と受け継がれた宇宙艦隊長官職を経験すること755年、統合作本部長に就任。以後6年間、彼らしい、冷然としてはいるが論理的な人事と実務により、名本部長として職務を遂行し、761年に元帥号を受ける。

その直後に51歳で退役し、いくつかの名誉職にはついたものの、実質的には全に引退した格好で孤独に余生を過ごす。63歳の時、塞栓症に倒れ死去。「これ以上しゃべると、ろくなことを口にしそうにないから黙るぞ」という宣言とともに沈黙してから40分後の、彼らしい死であった。

ファンの死後、”七三〇年マフィア”の生き残りはアルフレッド・ローザスただひとりとなった。

人物関係

妻と息子がいたが、妻とは離婚息子は彼より先に逝去していた。ファンの余生が孤独なものとなった理由には彼自身の性格も大きくしていたろうが、この庭事情も所以の一つである。

前述のとおりまったく冗談を解さない性質の気難し屋だったが、一度”七三〇年マフィア”の僚友の前で人聞きの艶笑譚を披露。爆笑する僚友たちの前で「いまの話は、どこがおもしろかったのだ」と問うて困らせたことがある。なお、第二次ティアマト会戦の最終盤で彼は「アッシュビーが来るか、死神が来るか。この競走は、なかなか観物だな」などとひとりごちており、ユーモアという感覚自体は一応もちあわせていたようである。

”七三〇年マフィア”離散後はかつての僚友たちとの交もほとんどかったようで、統合作本部長宇宙艦隊長官という形でフレデリック・ジャスパーコンビを組んだ宇宙755~761年の間も、人としての間柄は別として私的な交際はまったくなかった。

ただし、アルフレッド・ローザスに限ってはその後もある程度の交があったものか、”七三〇年マフィア”の最後の一人としてファンの臨終に立会い、「葬儀埋葬も不要」と言い残した彼の遺体をコリン墓地に葬った。そのローザスによれば、ブルース・アッシュビーファンのことを「好いてはいなかったが、もっとも信頼していた」という。そしてファンの墓碑には、姓名と生年とともに、「信頼を裏切ることなき一生」との一言が記されている。

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