木島線とは (キジマセンとは) [単語記事]

木島線とは、かつて存在した長野電鉄河東線の一部区間の愛称である。

概要

中野市の信州中野駅と飯山市の木島駅を結んでいた。1925年、河東鉄道によって開通。
一時期は木島駅でのバス乗り継ぎによる野沢温泉へのアクセスルートの1つとして賑わっていたが、利用客が減少し、末期では特急運用廃止、普通列車のみのローカル線に転落し列車間隔も60分毎から90分毎に減らされる有様であった。

2002年 3月31日をもって当線は廃止され、長電最初の廃線区間となった。(それからちょうど10年後に屋代線も廃止)

現在廃線跡は、赤岩駅～柳沢駅間の一部はバイパス道路の敷設に転用され、田上駅～信濃安田駅（特に中野市・飯山市境）付近では北陸新幹線延伸工事により道路や新幹線建設用地など他の用途に転用された箇所が多く、かつての木島線をしのぶものはだんだん減ってきている。

一時期(昭和初期や1950年代)には野沢温泉への延伸も計画されたが、豪雪地帯であること、地権者の反対などから結局延伸計画は中止されてしまった。

しかし、スキーブームで一躍人気スキー場となり、日本有数の規模・滑走距離を誇る野沢温泉スキー場は長電が開発を手がけた志賀高原のように駅や市街地から遠い訳ではなく、むしろ志賀高原とは逆で野沢温泉街からすぐ近くにスキー場があるので、もし木島線が野沢温泉の温泉街まで伸びていたら冬場には多くのスキーヤー・スノーボーダーを特急列車で運ぶ、長野線と並ぶ人気観光路線になっていたかもしれない。

野沢温泉の温泉街まで路線が伸ばせなかったばっかりに、長電で一番最初に廃線になってしまった悲運の路線である。