菊田裕樹とは、日本のゲーム作曲家である。
概要
代表作は聖剣伝説2、同3、双界儀、クーデルカ、コンチェルトゲートなど。
スクウェア退職後はゲームプロデュース、シナリオ執筆の他、携帯コンテンツ会社を立ち上げるなど起業家の一面も持つ。
演奏してみたタグの中でも人気の一人。
スーパーファミコン「聖剣伝説2」にて、初のメインBGM担当を行う。
ファミコンの限界を超えたとも言われる表現力「ファイナルファンタジー3」、誰も想像していなかったまさかのゲームボーイRPG「魔界塔士SAGA」、スーファミの画像処理能力をこれでもかと引き出した「ファイナルファンタジー4・5」といった、家庭用ゲーム史にも残る怒涛の作品群を送り出していた90年代のスクウェア(現スクウェア・エニックス)。
聖剣伝説2は、そのスクウェア・クオリティを当然のように期待されていた。1993年夏、前年の末の発表から多くのファンのハートをヒートアップさせ、ついにリリースと相成る。
ROMのセットアップ~起動直後、誰もが息を飲んだ。
谷底を渦巻く風の音か?、はたまた魔物のうめき声か?、不思議でおどろおどろしくて優しいノイズ音で聖剣伝説2は幕を開けた。そして始まるOP画面。ここでも、素晴らしい映像と音楽とがユーザーを驚かせた。
本編、特に音楽を心行くまで堪能した者たちは、その音をゲーム外でも聴きたいと望んだ。彼らは、同年にリリースされたサウンドトラックCDにて作曲者の名を知ることになる。ライナーノーツには、おおよそゲームを作っている人間像とは思えない創作観と知識と生真面目さがうかがえる人間の文章が記載され、単なるサントラのみならぬ氏の「表現」への欲求を現わした。さらに深いファンになる者、いささか敷居を感じる者もいたことだろう。
氏のコラム・発言等々から、その作曲の要素にプログレッシブ、ミニマル、現代音楽といったものが影響していることがうかがえる。そのどれもが音楽のメインストリームから若干距離を置いているジャンルであり、それこそが「一筋縄ではいかない」「飽きさせない」菊田サウンドの重要なポイントなのだ。
次の作品が楽しみで仕方がない。そんなワクワクをくれる貴重なクリエーターである。
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