ココペリ(Kokopelli)とは、ネイティブアメリカンにおける精霊である。漫画「ぼくらの」との関係はない。
概要
ネイティブアメリカンには部族ごとに何百種類もの精霊たちがいる。それぞれ形や呼び名は異なり、部族間の交流がないころ、それらは互いに他部族に知られることはなかった。
しかし、唯一の例外がココペリという精霊であった。
ココペリは、『向こうの土地では、こんなことがあった』『あちらの土地ではあんなことがあった』と部族間を旅しながら愉快な話を運んでくる旅人であった。数百km離れた場所であるにもかかわらず、壁画にはほぼ同じカタチで描かれていたことから、広大な範囲を旅していたことがわかる。
ココペリは背中が膨らんだ、縦笛を吹く姿で描かれる。本来は男性であるが現代では中性的に描かれる。
彼は旅をすると同時に、様々な幸福を人々へ運んだ。乾燥した大地に雨をもたらし、大地を実らせることから豊穣の精霊としてよく知られている。背中の膨らんだ部分には”種子”が入っていると言われている。
また、彼の持つ縦笛は、『自分がここにやってきたのは平和のためで、攻撃するためにやってきたのではない』ということを意味している。縦笛を使って、優しい音色を奏でていたのだろうか。
ある一説では背中の膨らんだ部分には”子種”が入っており、子宝に恵まれない女性たちから心待ちにされていたという話もある。
音楽を愛し、農作物を育て、子どもを作り、平和を愛する旅人―それがKokopelliである。
一部引用・抜粋 山下マヌー著『ココペリの旅』, メディアファクトリー, (2009)
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