本記事で取り扱う「騒動」の定義は以下の通りとする。
- Niconicoサービス内の仕様が、以前に比べ大幅に変更される。
- それに伴いユーザーから抗議が起き、結果運営側が対応を行わざるをえなくなる(仕様の形を旧来の形に戻す、もしくは近づける。あるいは旧来の形でも並行して使用可能な形とする)。
概要
10年以上の歴史を持つニコニコ動画であるが、その基本的なインターフェイスは昔から変わっていない。
特にランキング制度やタグ検索を含む検索システムは動画サイトとしてはニコニコ独自の物であり、今日に至るまでのニコニコ独自の文化の醸成に一役買ってきたと言える。
…なのだが、これらのインターフェイスには時折運営側の手で大幅な変更が加えられており、往々にしてユーザーからの猛反発を招いてきた。
大規模な騒動はここ大百科でも単独で記事が作られているため、詳しくはそちらを参照していただきたい。本ページはそれらの騒動を取りまとめ、俯瞰する目的で作られたものである。
ランキング集計システム改変騒動 (2008年)
詳しくは大百科記事、「8月ランキング仕様変更について」を参照。要約すると、
- ニコニコ動画(γ)にランキングシステムが取り入れられた当時のシステムは、現在(2017)年とは大幅に違う形となっており、デフォルトとなるランキングが「毎時更新の、朝5時~翌朝5時までのマイリスト数を累積する形で集計した物」となっていた。
- このシステムの下、当時のニコニコ視聴者は動画ランキングの移り変わりをある種のレースのように楽しんでいた。またこういったあり方が「自分もランキングに載りたい」という動画投稿者側のモチベーション維持にもつながっていた。
- 一方でランキング上位を狙うための工作行為も横行した。
- 2008年8月、運営側はランキングシステムを改め、旧来のランキングシステムを廃止。デフォルトを週間ランキングとし、デイリーランキングの更新も1日1回とした。
- この改変にユーザー側からは抗議の声が相次いだ。特に「ランキング更新回数の激減によりランキングに載る機会が無くなる」という動画投稿者の声も大きかった。
- 最終的に直近1時間ごとのポイントのみを集計する「毎時ランキング」の導入。ユーザーごとにデフォルトのランキングを固定できるシステムの導入などが行われた。
ニコニコ検索仕様変更事件 (2010年)
詳しくは大百科記事、「ニコニコ検索仕様変更事件」を参照。要約すると、
- 2010年6月、ニコニコの検索用インターフェイスが予告なしに行われた。
- 動画、静画、生放送の横断検索ができるようになるなど評価される点もあるが、一部ソート機能の廃止、検索結果が1列しか表示できなくなる、枠(※)が廃止されるといった問題点が多く見られ、ユーザーから猛抗議が起こった。
※この改変以前、動画サムネイルには現在(2017年) の「ニコニ広告」の装飾と似たような枠が付けられていた。 - 最終的にソート機能や検索結果表示方法など復旧した機能も多いが、サムネイル周りの枠など戻らなかった機能も多い。
原宿廃止問題 (2013年)
- ニコニコ動画:GINZAへの移行の際に起こった騒動。そもそもニコニコ動画:GINZAの前世代、ニコニコ動画:Zeroやニコニコ動画:Qの動画プレイヤーは使いづらいという批判も多く、運営は長期に亘りさらに前の世代であるニコニコ動画:原宿の視聴環境を維持していた。
- ニコニコ動画:GINZAへの移行にあたりいよいよ原宿プレイヤーの廃止が行われたが、少なくないユーザーが原宿プレイヤーでの視聴環境を維持する方法を模索した。現在でもスタイルシートなどで当時の視聴環境を再現しているユーザーがいる。
ニコニコ静画リニューアル問題 (2013年)
詳しくは大百科記事、「2013年ニコニコ静画リニューアル問題」を参照。要約すると、
- 2013年、ニコニコ静画のインターフェイスのリニューアルが行われたが、キャプションやタグなどの位置を静画上部から下部に移す、背景を白から灰色にするといった改変がユーザーに受け入れられず、猛反発を招いた。
- 最終的に修正に次ぐ修正の結果現在の形に落ち着いたが、あまりに修正が多すぎたため「はじめから改変する意味などなかったのでは」という声も聞かれるほどであった。
関連項目
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