ヒュプノス(Hypnos)とはギリシャ語の「眠り」であり、「眠り」の擬人化としてギリシャ神話の創作上の神であり、クトゥルー神話の神性である。
概要
ヘシオドスの「神統記」において、ニュクスの子でありタナトスの兄弟とされているが、これらはみなヘシオドスの創作である。
「イーリアス」ではヘーラーにそれなりの敬意を払われる程の存在として描かれている。
ローマ人のオウィディウスには、如何にもラテン的というか、寝てばかりの怠け者として描かれている。
ラヴクラフトは同題の短編で、眠りの中で魂が宇宙の秘密に迫る者に災いをもたらす存在として描かれているが、本作のラストは解釈が幾通りか出来てしまうもので、犠牲者が石像に変えられたのか、それとも石像を彫った男が発狂してその石像が友人の変化したものだと想い込まされているのかは、不明である。
オーガスト・ダーレスは「眠りの神ヒュプノス」として旧支配者の一柱に数えている。
クトゥルー神話のTRPGでは、旧支配者に敵対する旧神の一柱に数えている。
悠久に若く、美しい若者がヒナゲシの冠を被っている姿をしているといわれている。別名〈眠りの大帝〉。しかしその本当の姿は悪夢のように歪んでいる恐ろしい存在であるらしい。現実世界とドリームランドの間にあるという眠りという境界に関係する存在で、夢を見る人はヒプノスの領域を通って旅行しているのだというドリームランドでいくつかの非人間によって崇拝されている存在である。
夢見る人が夢のなかで問題を起こしたりしてヒプノスに目をつけられてしまったら、ヒプノスの思う通りの姿に変えられてしまうのだという。そうなった者は基本的にはもう二度と元の世界に帰ることができなくなり、夢のなかでヒプノスと永久に暮すことになるといわれている。
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