債権者共を麻薬の実験台にしただけやん!!とは、漫画『忍者と極道』に登場する台詞であり、いともたやすく行われるえげつない行為である。
概要
出典は第113話。忍者が極道の麻薬研究所を襲撃し、二名を残してほぼ鏖殺する。そこに仲間の極道がやってきて、仲間の極道たちの死骸を前に涙するシーン。極道の一人は
と絶句する。
債権者・・・?
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https://twitter.com/syamo0001/status/1756886787832914205
まぁ明らかに黒焦げになって首だけになった仲間に「しっかりせえ」と呼びかける極道とかもっとツッコミたいところはあるが、この話が掲載されたときに「債権者?」と思った人は多いのではいだろうか。
ここでちょっと非法学部生が他学部聴講で聞く程度の基礎法学の話をしよう。あなたが貸金業者でちょっとばかしお金を借りるとする。お金を借りる契約をした時、あなたには何か月後かに利子をつけて借りたお金を返さなければならない義務が発生する。そして、貸金業者には何か月後かに利子をつけてあなたからお金を返してもらう権利が発生する。義「務」が発生したあなたは民法では「債務者」と呼ばれ、「権」利が発生した貸金業者は「債権者」と呼ばれる。
つまり、この漫画の極道たちは自分たちにお金を貸してくれた人たちを麻薬の実験台にした、というわけになる。
みんな通常、このような仕打ちを受けるのは債務者であるという先入観があるのではないだろうか?例えば、「返せなくなった借金のためにマグロ漁船に乗せられた」とか、「親がした多額の借金のためにヤクザにデビルハンターとして働かされる」とか、吉本新喜劇でヤクザが「金返されへんのやったらうちのいかがわしい店でお前の女房に働いてもらおか?」などと言っているのを見たり聞いたことがあるだろう?(もっとも、貧弱な素人をマグロ漁船に乗せても使い物にならないので、そのような話はウソらしいが)
しかし、この漫画の極道は「債権者」を麻薬の実験台にした挙句「カス」呼ばわりしているのだ。このことから、「作者が言葉の意味を間違えているのではないか」「誤植ではないか」という意見もちらほら見られた。
あるいは、この漫画の極道たちがとんでもない悪党であることからこれは間違いではなく本当に債権者であり、
- 債務者を殺してしまえば借金は返ってこないので損だが、債権者から金を借りた後麻薬の実験台にして殺せば、借金を踏み倒して金も手に入る上に、麻薬の実験台まで手に入る。一石二鳥でありお得なので債権者から金を借りた後債権者を拉致して麻薬の実験台にした(厳密には債権も相続されるので債権者の娘とかに債権が行くので踏み倒せないが)
- この債権者たちは違法な金利で金を貸したりする高利貸しや、闇金であり、実態としては同業者なのでカス呼ばわりして麻薬の実験台にしたのではないか?
…という説も提唱された。
実際には単行本でも修正されずにこの表記のままであったため、誤植ではなかったことが判明した。
関連項目
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