独身の日とは、毎年11月11日にある"祝日"である。
光棍節(こうこんせつ)、もしくは双十一、双11(中国語ではシュアシーイ、英語ではダブルイレブン)とも。
一般的には、その日に行われるネット通販各社による大規模セールイベントのほうが有名。
概要
光棍は中国語で「独身者」の意味があるが、それを「光る棒」に見立てて呼んでいる。
初出は1993年、中国・南京大学の学生らが始めたもので、独身を祝ったり、デートや結婚の相手を探すという、若者たちの間では、いわばジョークイベントのようなものだったという。 [1] [2]
キャンパス文化から始まったこのイベントは後に中国全土へ行きわたった。さらに、現在ではここから延長されて、「1」がつく特定の日付も"独身の日ファミリー"に含まれている。
独身の日(セール)
独身の日が内外で有名になる転機となったのは2009年、中国のネット通販の最大手であるアリババが大規模なセールを開始したことによる。
アリババグループの大手ブランド向けEC [3]サイト「天猫(Tモール)」の従業員が、アメリカで盛り上がっている「ブラックフライデー」や「メモリアルデー・セール」のようにできないかと、まねごと気分で始めたのが始まりであるらしい。
現在でもこのイベントは続いており、他の中国のネット通販各社や取引企業らもセールの予定をこの日に合わせるようになり、現在は中国を代表する一大商業イベントとなっている。
この大規模なイベントは年々取引額を増し、2018年の独身の日には、3兆円を突破する取引額が動いたことが発表された(楽天の年間の取引額3兆4000億円と同等)。 [4]
余談・その他
- 学生なども通販を大量に買っているらしく、現地の中国人によると、大学などでは専用の集荷センターが設けられており、学生はパスワード付きの電子ロッカーから受け取る「局留め」のような方法になっているらしい。
- 凄まじい販売額の下支えとなっているのが普及してきたオンライン決済の影響であるとも言われている。2017年時点の独身の日でオンライン決済は全体の90%となり、そのうちモバイル決済の分野では後払い方式サービスの花唄(ホワベイ)が突出して使われ、この日に合わせて限度額が緩和されたという。 [5]
- 海外の企業も、この日の爆買いセールに合わせて参加している。外国企業の取引額では日米韓がランクインしたという。 [6]
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関連項目
脚注
- *光棍節報到 單身男女想「脫光」 (中国時報 2014年11月01日)
- *「11月11日は独身の日」楽天の1年間の売り上げを、この1日だけで上回るアリババの戦略 (文春オンライン 2019年11月11日)
- *EC: インターネットなどの情報通信を介して決済や契約をする「電子商業取引」(Electronic Commerce)のこと。eコマースともいう。ネット通販などはこれらに含まれる。
- *「独身の日」3.5兆円取引 アリババ最高更新 (毎日新聞 2018/11/12)
- *アリババが1日で2.9兆円を売り上げたカラクリ (日経ビジネスONLINE 2018年1月11日)
- *「独身の日」のセール、韓国企業も大もうけ―中国メディア (RecordChina 2018年11月13日(火) 15時10分)
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