Precision Manuals Development Group (PMDG)とは、超リアルなフライトシミュレーションを実現するアドオンソフトを提供するソフトウェアメーカー及びその販売するソフトウェアのことである。
概要
本格的なPC用フライトシミュレータとしては、Microsoft Flight Simulator (MSFS)とその事実上の後継であるPrepar3D、そしてX-Planeなどが人気である。これらのフライトシミュレータはそれ単体だけでも初めて触れる人からすれば非常にリアルな飛行体験を提供してくれるソフトウェアである。操縦桿を動かして航空機の基本的な飛び方なり操縦法を学習したり、飛んでいる飛行機を外から眺めて楽しむといった程度であれば十分といえる実力を持つ。
ただ、その細部を見てみると例えばコクピットは簡素な造りであることが多い。本物の航空機であればジェットエンジンの始動にしてもAPU・空調システム・電源システムなどの様々なスイッチを決まった手順に沿って操作しなければならないし、飛行前に重量・離陸速度やフラップ・飛行予定の経路などの諸情報をFlight Management Computer (FMC)と呼ばれる航空機の専用コンピュータにインプットするなど、非常に多くの手順を踏まなければならないが、素のフライトシミュレータではこのレベルまでのシミュレーションには対応していないことが多い。
しかし、これらの(一般人からすれば煩雑に感じる)操作も含めて、現実に可能な限り近づけたシミュレーションを愉しみたいというマニアもいるわけであり、これをフライトシミュレータへのアドオンソフトという形でPMDGは実現させている。
そのリアルさたるや9.11の際にテロリストの訓練に使用されたのではと批判を受けたほどであり、エンジンなどが全て切られた状態(Cold&Dark state)から始める場合は、きちんと実機に近いと言ってよいマニュアルなどを読み込んで操作方法を憶えなければ、離陸はおろか航空機を一ミリも動かせないであろう水準にある。個人的な所感としては、これらのソフトウェアでしっかり操作方法を学んで航空機をある程度操れる技量がつけば、本物の航空機を操縦するだけであれば強ち無理ではないのではないかと感じる。
(ただし、本物のパイロットは単に旅客機を操縦する技量だけではなく、航空法などの細かいルールを頭に叩き込んだり、あらゆる非常事態に的確に対応できるようなリスク管理能力や臨機応変さを備えるなど、操縦以外に必要な様々なもの身につけているわけであり、正しい訓練を受けたわけではない一般人とは全く違うというのは言うまでもない。)
これまでにB737、B747(ディスコン)、B777などのアドオンソフトが開発されている。
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