アニメ塗りとは、イラストレーションの着色方法の一つである。
アニメーションのセル画に用いられたことがその名の由来となっている。
グラデーションが簡略化され明暗の境界がはっきり分かれており、また線画もくっきりとしているのが特徴。シンプルな絵柄のため視覚に訴える力が強く、ぱっと目を引きやすい。塗り方が均一的になりやすい点は裏を返せばアニメやゲーム向けの大量制作に適しており、短所にも長所にもなり得る。
レイヤーを分けて塗ることができるデジタルペイントとは非常に相性がよく、逆にレイヤー分けができないアナログでの着色方法としては向かない。(昔のアニメではアナログでの着色方法として、セル画の制作に用いられた)
塗りに必要な工程が少ないため、初心者が最初に触れるべき塗り方として紹介されることが多い。ただし明暗2色のレイヤーだけで立体表現をするという関係上、「書き手の実力が現れやすい=粗が目立ちやすい」という点もあり、シンプルが故に実に奥深い塗り方とも言える。
一概には言えないが、下記のようなレイヤーで構成され、お互いの境界についてはぼかさない。
最近のアニメなどでは、さらに暗い色の影のレイヤーを追加して立体的な表現を強化したり、グラデーションのレイヤーを追加することで豪華に見せる手法なども見られる。
またアニメ制作などではエフェクトをかけて空気感を演出する手法もよく見られる。アニメ塗りはシンプルな絵柄ゆえにエフェクトが効果的に作用しやすく、のっぺりとしがちなアニメ塗りに高級感を足すことができる。アニメ塗りを特徴とする著名なイラストレーターもこの手法をよく用いている。
実はこのアニメ塗りに少し手間を加えることで少しだけリッチな塗り方へと変化させることができる。それが「ブラシ塗り」である。(「ギャルゲ塗り」「ソシャゲ塗り」などのような呼び方もあるが、いずれもブラシ塗りの一種である)
その方法は簡単で、アニメ塗りで着色した後に明暗の境界をブラシでほんの少しぼかすだけ。完全なグラデーションにすると絵がぼんやりとして「素人感」が出てしまうので、要所だけぼかすのがポイント。
このようにアニメ塗りは、デジタルイラストでは基本中の基本とも言える着色方法なのである。
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最終更新:2025/03/23(日) 16:00
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