ノーホーマー・ノーサヴァイヴとは、サイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」のエピソードのひとつである。
「奇遇だな」それまで黙っていた打者が、その時初めて答えた。「私もオヌシらを、このスタジアムから生かして帰そうとは思っておらん」……バットを構えたのは、赤黒装束に身を包んだニンジャであった。彼のメンポ(面頬)には、恐怖を煽る字体で、「忍」「殺」の文字がレリーフされていた。
時は深夜、場所はネオサイタマ・オニタマゴ球場。そう、球場である。彼、ニンジャスレイヤーはサイボーグ野球ヤクザとニンジャを迎え撃つべくバッターボックスへと足を踏み入れた。偽造された契約により殺人野球ニンジャとの野球勝負に持ち込まれ敗北すればセプクという不利な状況を強いられたのだ。
この場に彼の味方はいない。もし彼がスリーアウトになれば?守備をする者もおらず、投手の球を受ける捕手もいないニンジャスレイヤーは自動的に敗北となる。出塁もまた、次に立つ打者はおらず彼の敗北だ。
彼に残された生き残る方法はただ一つ。一回表の間にホームランだけで128点を取りUNIX計算システムを爆発させコールドゲームに持ち込むのみ!
ホームランなくば死。ニンジャスレイヤーの過酷なイクサが始まろうとしていた。
ニンジャスレイヤー第3部を象徴するトンチキエピソードの一つ。
バトルもののハズの本作で何の必然性もなく野球で戦い、しかもホームランだけで128点取らねばならないという意味不明なエピソードだが、これ以前にスシ対決をしているし、この後もショーギ対決(将棋で決着をつけるとは言ってない)もやっているので、これが忍殺平常運転である。
何よりも、本作以前に『アストロ球団』や『逆境ナイン』などの先行者がいるというのだから創作というのは恐ろしい。
物理書籍では『死神の帰還』に収録。わざわざ見開きカラーを使って野球の簡易的ルール説明をするという予想の斜め上を行く扱いを受けている。
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最終更新:2025/04/24(木) 03:00
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