初等幾何学において七円定理とは、接する7つの円に関する定理である。
円O0上に異なる6つの点A1,...,A6がある. 各点AiでO0に接する円O1,...,O6があり, i=1,...,6についてOiはOi-1とOi+1に接するとする.
このとき, 3本の直線A1A4, A2A5, A3A6は一点で交わる.
ここで各点Aiに接する円は, 直線も半径無限大の円と見なせるので直線でも良いし, 内接でも外接でもどちらでも良い.
チェバの定理によれば, (A1A2/A2A3)*(A3A4/A4A5)*(A5A6/A6A1)=1が示せれば良い.
Oi(i=0,1,...,6)の中心をXi, 半径をRiと置き, ∠XiX0Xi+1=θi(i=1,...,6)と置く. ただし円が外接するときはRi<0と考え, 直線のときはRi=∞と考える. このときAiAi+1=2R0sin(θi/2)なので, よって
☆ (sin(θ1/2)/sin(θ2/2))*(sin(θ3/2)/sin(θ4/2))*(sin(θ5/2)/sin(θ6/2))=1
が示せれば良い.
余弦定理より
cosθi=(X0Xi2+X0Xi+12-XiXi+12)/(2*X0Xi*X0Xi+1)
=((R0-Ri)2+(R0-Ri+1)2-(Ri+Ri+1)2)/(2(R0-Ri)(R0-Ri+1))
=1-2RiRi+1/((R0-Ri)(R0-Ri+1))
となる. ここで半角公式よりsin(θ/2)=√((1-cosθ)/2)なので
sin(θi/2)=√((1-cosθi)/2)=√(RiRi+1/((R0-Ri)(R0-Ri+1)))
となる. これを☆の左辺に代入すれば明らかに1になるので, 以上より示された.
この定理は逆も成立することが知られている. つまり, ある円上の6点A1,...,A6がA1A4, A2A5, A3A6が一点で交わるようにとってあるとき, 各点AiでO0に接する円O1,...,O6で, i=1,...,6についてOiがOi-1とOi+1に接するようなものが存在する. これはO1を半径1として順番に接していく円を書いたときにO6がO1と接するということが示せれば良いが, 上の証明から逆算してRiを求めていけばすぐわかる((A1A2/A2A3)*(A3A4/A4A5)*(A5A6/A6A1)=1からこれが従うのである).
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最終更新:2025/12/18(木) 09:00
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