借り換え(refinance)とは、負債を別の負債に置き換えることである。借換え、借換とも表記する。
負債を抱えている債務者が、金利が高すぎるとか担保を要求されすぎているといった風に負債の条件に不満をおぼえ、他の融資を受けようと思うことがある。
条件のよい融資者が見つかったら、その融資者から新規の借り入れをして、既存の借入金を精算する。これを借り換え(refinance)という。
債務者にとっては、融資者Aに対する負債が、融資者Bに対する負債に姿を変えることになる。
借り換えは、個人に対する住宅ローン融資でも行われるし、企業に対する事業資金融資でも行われる。
高金利の融資から低金利の融資に乗り換えるというケースが多いが、変動金利から固定金利に乗り換えるといったような支払方法の変更をするというケースもあるし、支払期日までの期間を延長する、というケースもある。また、複数の負債を1ヶ所にまとめるケースもある。
手形の支払い期日を延ばすため、支払期日が遠い手形を新規に発行して、支払期日が迫る手形と交換することがある。これを手形ジャンプという。手形という負債が姿を変えるので、借り換えの一種である。
政府は、償還期限が遠い国債を新規に発行して売却し、資金を得て、償還期限が迫る国債を償還することがある。これを国債の借り換えという。国債という負債が姿を変えるので、借り換えの一種である。
手形の支払いが難しくなった債務者が、手形の所持人に連絡して、「新規に手形を振り出すので、支払い期日が迫った手形を破棄するか、私に渡して頂けますか」と懇願することがある。
その懇願が受け入れられた場合、債務者の抱える負債は、「支払期日が近い手形」から「支払期日が遠い手形」に変化することになる。
これを手形ジャンプという。借り換えの一種だといえる。
手形の所持人にとっては、抱える資産が「支払期日が近い手形」から「支払期日が遠い手形」に変化することになるので、ちょっと損である。その損を埋め合わせるため、手形ジャンプを懇願する債務者に謝礼を要求することが多い。手形ジャンプをする時点である程度の額の銀行振り込みを要求するか、「支払期日が遠い手形」の額面金額を「支払期日が近い手形」の額面金額よりも高いものにするか、そのどちらかが行われる。ちなみに、こういう謝礼を金融業界らしい表現に直すと、「利息」になる。
手形ジャンプは、資金繰りが非常に苦しいことを示す行動である。このことが銀行にバレると、「あの会社は倒産寸前だ」と思われて、融資を受けにくくなる。
本項目で述べた現象は、電子記録債権でも行うことができる。ただ、「電子記録債権ジャンプ」「でんさいジャンプ」といった表現は、まだ広まっていないようである。
償還期限が近づいて来た国債を支払うため、政府は、国債を新規発行して市場に売却して資金を得ることがある。これを国債の借り換えという。借り換えのために発行される国債を借換債という。
政府にとっては、抱える負債が「償還期限が近い国債」から「償還期限が遠い国債」へ姿を変えることになる。
「償還期限が近い国債」と「償還期限が遠い国債」を直接的に物々交換するわけではない。新規国債を売却して中央銀行預金を得て、その中央銀行預金で既存国債を償還する、という形式をとるのであり、中央銀行預金を仲介する。
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最終更新:2024/11/27(水) 14:00
最終更新:2024/11/27(水) 13:00
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