岡田星之助とは (オカダセイノスケとは) [単語記事]

岡田星之助とは、幕末の武士である。

概要

生年不詳。経歴についても謎が多い。因州鳥取藩の出身で尊王攘夷の志を持ち、江戸の千葉道場に通っていた事が判明している。

文久3年(1863年)2月5日、何者かによって暗殺されているが、この事件に坂本龍馬ら土佐脱藩浪士達が関わったのではないかと見られる記述が勝海舟の当時の日記にある。

龍馬、近藤、新宮、岡田、黒木等御船に来る。云、岡田星之助悪意有之間、撃つへき之義決せり、若(もし)御船出帆之機に遅れなば、陸行すべしと云。

　(『海舟日記』　文久3年2月5日)

近藤は近藤長次郎。新宮は新宮馬之助。岡田は従来岡田以蔵とされていたがこの時期岡田以蔵は江戸に滞在していた事が分かったため誰なのか不明。黒木は因州鳥取藩士で、後に亀山社中にも加わった黒木小太郎。

坂本らが明日江戸に向かう予定の船に乗っていた勝の元にやって来て「岡田星之助に悪意があるのでこれを撃つ事が決まった」「もし船の出航に遅れたら陸から参ります」という事を話し、この日に件の岡田星之助が死んでいる。この為、坂本が関わった暗殺事件として取り上げられる事があるが、その動機や理由についてはよく分かっておらず、勝海舟に危害を加えようとした為に殺害したのではないかと言われている。