福敬登とは (フクヒロトとは) [単語記事]

福敬登（ふくひろと、1992年 6月16日-）とは、兵庫県出身のプロ野球選手（投手）である。現在は中日ドラゴンズに所属。

苗字は「福」であり、「福敬　登」ではない。

概要

小学校から野球を始める。中学では1学年下に桜井俊貴がいた。

神戸西高校（2年春から統合により須磨翔風高校となったが、福の学年の卒業までは神戸西の名前も残っていた）では県大会4回戦が最高で甲子園出場はなし。3年夏の県大会では3回戦で桜井俊貴を擁する北須磨高校に敗れた。

高校卒業後はJR九州に入社、小倉駅の駅員として働きながら野球部でプレー。2年目のスポニチ大会で鷺宮製作所を9回無失点に抑え注目を集める。社会人5年目の2015年には最速150km/hをマークした。

2015年のドラフトで中日ドラゴンズから4位で指名され入団。同年に引退した山本昌の背番号34を受け継ぐことになり、本人も「まさか僕がつけることになるとは…」と驚いていた。

2016年（1年目）はルーキーで唯一開幕一軍入り。3月26日の阪神タイガース戦（開幕2戦目）でワンポイントでプロ初登板し、3月31日の広島東洋カープ戦でプロ初先発したが、4回途中5失点で勝敗は付かなかった。その後は主にロングリリーフとして投げ、5月7日の読売ジャイアンツで1回で緊急降板したドリュー・ネイラーの後を受けて5回まで投げ、プロ初勝利を挙げた。6月25日の東京ヤクルトスワローズ戦で5失点と打ち込まれて二軍落ちしてからは夏場に短期間上がってきただけで、27試合の登板でシーズンを終えた。

2017年は8月下旬にようやく一軍昇格するも、5試合投げたところで左肩を痛めて戦線離脱。左肩関節唇損傷の重傷で、手術ではなく保存療法を選び、オフに治療のため育成契約となった。背番号234という、NPBに選手として登録された中では史上最も大きな数字の背番号となった。

2018年はリハビリを経て実戦復帰し、7月末に支配下登録に復帰。背番号も34に戻った。二軍では防御率1点台の数字を残したが、一軍ではシーズン終盤に1試合投げたのみに留まる。

2019年は3月に結婚。5月3日に一軍昇格し、ビハインド要員として好投を続け、7月からはセットアッパーを務めた。そのまま閉幕までフル回転し、52試合に登板、2勝18ホールドを挙げ、防御率2.05という好成績を残した。

2020年は8回担当のセットアッパーに定着。7回担当の祖父江大輔、抑えのライデル・マルティネスと盤石の勝利の方程式を形成し、チーム8年ぶりのAクラスに貢献した。終盤に疲れからか4試合連続失点などもあり、防御率3.55だったが、53試合に登板して5勝5敗25ホールド2セーブを挙げ、祖父江および清水昇（ヤクルト）と共に30ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。

2021年は57試合に登板し20ホールドを挙げた。

2022年は36試合の登板で2勝2敗3ホールドだった。オフに難病の黄色靱帯骨化症にかかって手術を受けた。

2023年は開幕を二軍で迎え、5月4日に一軍に復帰した。29試合の登板で1勝12ホールドだった。

2024年は13試合に登板したが、勝敗とホールドは付かなかった。

プロ入り後の最速は147km/h。変化球はスライダーを中心に、カーブ、カットボール、フォーク、チェンジアップ、シュートなど多彩。肩を痛めてからは球速が落ちたが、左投手ながら対右の方が被打率が低くなっている。