立方根とは、累乗根の一種。ある数に対して「3乗してその数になる」ような数である。3乗根とも言う。
体積がわかっている立方体があるとする。この立方体の1辺の長さを求めるにはどうすればよいか。立方体の体積は、1辺の長さを3乗すれば求めることができる。よって、この逆の対応を考えればよい。つまり、3乗して体積の値になる数を求めればよいのである。このときの、体積から1辺の長さへの対応が立方根なのである。
aの立方根とは、b3 = aを満たすbのことである。
実数の立方根は、必ず実数の範囲内に立方根がただ1つ存在する。
実数aに対し、aの立方根で実数になるものをaの実立方根と呼び、3√aと書く。
実数a,bに対し、3√a×3√b = 3√(ab)が成り立つ。
ここでは、実立方根の求め方を、手間のかからない順に紹介する。ちなみに、定規とコンパスによる作図は不可能。
「開立法」の記事を参照。
0以外の実数の立方根には、虚数となるものも存在する。そのような立方根を虚立方根という。
まず、1の虚立方根から考えてみよう。1の立方根は、x3 = 1の解である。これを実際に解くと、x = 1,(-1±i√3)/2である。このことから1の虚立方根は(-1±i√3)/2であることがわかる。記号では片方をωと書く。するともう片方はω2となる。一意的な表し方ではないが、ωとω2はたいていセットで出てくるので、その場合の結論は一意的になる。どうしても区別する必要がある場合はω = (-1+i√3)/2とすることが多い。
一般に、実数aの虚立方根は、ω・3√a,ω2・3√aとなる。実立方根とまとめてωk・3√a (kは整数)と書くこともある。
立方根は実数に限らず、複素数にも存在する。0以外なら必ず3つある。
複素数を極形式でr∠θ(= reiθ)と表すと、その立方根の1つは3√r∠(θ/3)となる。あとの2つは、それにωとω2を掛けたものである。詳しく書くと次のとおり。作図不可能とは、定規とコンパスのみで作図できない、という意味。右図は6.の段階の図である。
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最終更新:2024/12/21(土) 23:00
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