財界とは社交界の一種である。経済界ともいう。
財界とは、業界の垣根を越えて集まった企業の役員たちで構成される社交界のことをいう。
企業の役員というのは経営者とか実業家のことである。役員は会社法で定義される法律用語で、経営者や実業家は法律で定義されない一般的な言葉である。
会社法により役員は取締役と監査役と会計参与の3種類に分けられるが、そのなかで財界の構成員として存在感を見せやすいのは取締役である。
取締役は会長とか社長とか副社長とか専務とか常務といった肩書きを持っていることが多い。取締役は会社法で定義される法律用語だが、会長などの肩書きは法律で定義されない一般的な言葉である。
同一の業界に所属するという条件のもとに集まった企業の役員たちで構成される社交界は、財界と呼ばれることが少なく、「業界団体」とか「業界の会合」と呼ばれることが多い。
財界人とは、財界という社交界に参加したがる企業役員のことをいう。
企業の役員にも2種類があり、自社の経営に専念せず財界という社交界へ積極的に参加していく人と、自社の経営に専念するため財界という社交界へあまり参加しようとしない人である。この中で前者を財界人と呼ぶ。
財界は企業の役員たちで構成されるが、役員は株主総会で株主から選任される存在であって、「株主の代理人」と言っていいような存在である。そのため財界は、企業の株主の利益を追求する雰囲気になることが多く、労働者の利益を追求しない雰囲気になることが多い。
労働組合の幹部たちで構成される社交界を労働界と呼ぶが、労働界と財界は意見が対立することが多い。
日本において財界を代表する団体というと、経団連(日本経済団体連合会)、経済同友会、日本商工会議所の3つである。この3団体を経済三団体と呼ぶ。
経団連は大企業の役員が自社を代表して参加する集まりで、経済同友会は企業の役員が個人として参加する集まりで、日本商工会議所は中小企業を含めた幅広い企業の役員が自社を代表して参加する集まりである。
経済三団体の中でも経団連の発言力が最も大きい。このため経団連の会長を「財界総理」と呼ぶことがある。
財界は企業の役員で構成される社交界のことであり、政界は国会議員や地方議員やその関係者で構成される社交界のことである。
財界と政界は連動して動くことがある。特に、企業献金を認める国ではそうなりがちである。そのため財界と政界をまとめて政財界と呼ぶことがある。
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最終更新:2025/12/06(土) 00:00
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