陰嚢野獣類

陰嚢野獣類（羅：Scrotifera）とは、哺乳類の一分類群である。

概要

哺乳類の下位区分であるローラシア獣上目の下位に分類されるものとして提唱されており、鯨偶蹄目（クジラやウシの仲間）、野獣類（ネコやイヌの仲間）、奇蹄目（ウマやサイの仲間）、翼手目（蝙蝠さん）を内包するとしている。これは分子系統学からの実証に基づいている。

分類名 (Scrotifera) は、このカテゴリーに属する全ての動物の成熟した雄の陰嚢（羅：Scrotum 睾丸を内包している袋）が、「竿」の後部にしばしば目立って現在していることに由来している （ただし水棲動物とセンザンコウは体内に睾丸がある） 。この特徴はグループの祖先形質として現れており、サル目を除いて他の分類の祖先にはみられない特徴である。ちなみにサル目は真主獣大目の中に類され、陰嚢野獣類には含まれない。

陰嚢野獣類のうち鯨偶蹄目を除いた動物群をペガサス野獣類 (Pegasoferae) とする主張も広く知られている。他に野獣真蹄類 (Fereuungulata　陰嚢野獣類のうち翼手目以外) などといった下位分類が提唱されている。

関連項目

• キンタマ
• ケモノ

外部リンク

• Pegasoferae, an unexpected mammalian clade revealed by tracking ancient retroposon insertions - ペガサス野獣類が主題であるが、陰嚢野獣類についても触れている。