もう助からないゾ♡とは (モウタスカラナイゾとは) [単語記事]

もう助からないゾ♡とは、エアカナダ143便を担当していたウィニペグのヒューイット管制官の鬼畜発言である。

なんて概要だ、もう助からないゾ♡

1983年7月23日、エアカナダ143便（ボーイング767）はモントリオール国際空港からエドモントン国際空港へ向けて高度12000mで飛行していた。飛行中、機体が燃料切れを起こし、パイロットの操縦により無事機体は旧ギムリー空軍基地に不時着し、乗員乗客69人は全員生還した。この航空事故は「ギムリー・グライダー」として世界で知られるようになった。

「メーデー！:航空機事故の真実と真相」5シーズン第2話「不運の先に待つ奇跡」（MIRACLE FLIGHT）でこの事故が取り上げられたが、作中でヒューイット管制官にインタビューをし言った言葉が、メーデー視聴者に広く知れ渡る事になった。

「エンジンが両方とも停止したと聞いて、私は確かこう言ったと思います。

　なんて事だ、もう助からないゾ♡」

管制官の死刑宣告のような発言に、メーデー視聴者は「これはひどい」と言わざるを得なくなってしまう程だった。
なおこの発言は吹き替え時の邦訳で生まれたものであり、もともとのセリフは" I'm talking to a dead man "（私は死者と交信中）とこれまた厳しいブラックジョークである。メーデーの特集編でこの事故が再度取り上げられた際は、「もう助からないゾ♡」とは別の邦訳が行われている。

これにより他の航空事故で、乗客やパイロット、信用できない目撃者などがインタビューをされた時、「なんて事だ」と言った後に「もう助からないゾ♡」と視聴者がコメントをつけるようになってしまう程、シリーズ動画の中でかなり有名な言葉となってしまった。

なお彼はこの事故において、当該機の燃料切れによる電気系統停止により使えなくなった二次レーダーに代わり一次レーダーを用いてギムリー空軍基地に誘導するという、管制官としての仕事を最大限していたことは、彼の名誉のために注釈されるべきであろう。