エホバの証人(英: Jehovah's Witnesses)とは、チャールズ・テイズ・ラッセルによって設立されたキリスト教系宗教である。ただし、一般のキリスト教からはモルモン教や統一教会と並んで異端と扱われている。
英語名称の頭文字を取ったJWという略称を使うことがある。世界共通の教団のロゴは青地に白い文字でJW.ORGと書かれたものである(画像)。
新興宗教と表現されることがあるが、前身組織が1870年代に始まったので、中々の歴史をもつ宗教団体である。
エホバの証人日本支部の正式な名称は宗教法人ものみの塔聖書冊子協会である(資料)。
1870年にアメリカ合衆国ペンシルベニア州でチャールズ・テイズ・ラッセルが聖書を研究する団体を作り、1879年に同じくペンシルベニア州で『ものみの塔』という機関誌を発行し始めて布教を始めた。
1909年にニューヨーク州ブルックリンに本部を移転し、1931年にエホバの証人という団体名を採用した。
2016年にニューヨーク州ウォーウィックに本部を移転した。
エホバの証人の教義をごく簡単に紹介すると次のようになる。
1.は典型的な終末論である。エホバの証人の宗教2世は子どもの頃から1.を教え込まれるので、恐怖のあまり夜中に飛び起きることもある。
信者に対しては「救われるにはこのエホバに従うしかない」と思わせて教義(エホバの考えとも表現される)を絶対視させる。異教徒、又は無信者を「世の人」と呼んでいる。エホバの証人はカルトの宗教団体と一般に言われている。
エホバの証人の創始者のチャールズ・テイズ・ラッセルは1876年に「七つの時は西暦1914年に終わるであろう」と書き、実際に1914年に第一次世界大戦が起こった。これに味をしめた(調子に乗ってしまったのかもしれない)エホバの証人の世界本部は、何度も「◇年○月△日にハルマゲドンが来る!」と予言しているが、全て外れている。そして謝罪らしい謝罪をしていない。
2.は典型的な選民思想である。ユダヤ教やキリスト教も選民思想の性質を持つが、エホバの証人はそうした宗教の選民思想を煮詰めたような宗教である。
3.を信じるのがエホバの証人の特徴である。エホバの証人の信者が集まると「いよいよハルマゲドンが近づいているね」と楽しそうに喋り「楽園では○×をして楽しく遊びたい」などと願望を語り合う。「楽園では死亡したはずのエホバの証人の信者が復活していて、再会できる」と語り合う事も多い。
エホバの証人は規律が非常に厳しい宗教団体である。
アニメや漫画の視聴を禁止されるとよく言われるが特にそうではない。ただ、[1]エホバの証人の宗教2世が落書きをするときエロいものなら絶対に怒られるので図太い2世なら上手に隠す。
映画や音楽などは普通に聴くが、内容がサタン的(エホバの証人の基準でダメな内容の事)の物ににならないように慎重に選ぶように教えられる。
校歌や国歌を歌うことは偶像崇拝に当たるので禁止される。エホバの証人の宗教2世は学校で気まずい思いをする。
エホバの証人は、争いごとを忌み嫌う宗教団体である。
武道や格闘技を習うことを禁止し、学校の授業で剣道や柔道に参加することを禁止する。高等専門学校に通うエホバの証人の信者の生徒が剣道実技を拒否したことで退学させられたことがある。この処分の取り消しを求めた裁判は最高裁まで進み、重要な判例となった。詳しくは信教の自由の記事を参照のこと。
相撲・ボクシング・プロレスなどの格闘技の観戦は禁止する。とにかく格闘系は禁止されている。それに当たらないスポーツ観戦に関しては問題なくする。
兵役のある国では全ての信者が良心的兵役拒否をする。
エホバの証人は信者に向かって選挙に参加しないように呼びかけている。選挙権を持つ大人に対しては国政選挙や地方選挙の投票をしないように呼びかけるし、学校に通う子どもたちに対してはクラス会で委員長を決める投票に参加しないように呼びかける。
運動会の参加はするが、応援合戦や戦いのようになりそうな事に参加することは禁止される。
エホバの証人を信じる家庭では、異教に由来する祝い事が行われない。誕生日会、クリスマス、正月、七夕といった祝い事が禁じられる。
エホバの証人の宗教2世は、「学校で誰かの誕生日を祝うとき、どういう表現になるかは分からないがその様な物には参加しないように親に教育される。誰かから誕生日プレゼントを贈られても「ごめん、受け取れない」と言うように教育される。
エホバの証人の宗教2世は林間学校のキャンプファイヤーに出席することも禁じられる。参加しても親にバレるわけがないのだが、「天罰が落ちるかも、ハルマゲドンのときに滅ぼされるかも」という気持ちが起こって参加できなくなってしまうという。
この様に色々厳しいわけだがどうせ親にバレないようにやってるんだと思われる。
聖書でしばしばワインの描写があるし、イエスもワインを飲んでいたのでエホバの証人は飲酒を許可する宗教である。しかし一方でタバコはいい事が1つもないという事が分かったので厳禁とされる。その前は吸っていたようだ。
派手な服や可愛い服を着ると、頭がお固い狂信してる信者からは「サタン」「大いなるバビロン」「物質主義」「この世的」「世の人に染まっている」「不道徳」と激しく批判される。
エホバの証人の女子はおしゃれはするが、黒髪・薄めの化粧・アクセサリー控えめ・胸を隠す・ロングスカート(膝下スカート)など肌を露出する事を避けるよう教えられるので、結果地味になってしまう。
ちなみにエホバの証人の信者が訪問して布教をするとき、日焼け対策として日傘を差して白い手袋をはめることが多い。白い手袋はヒジまで隠れることもある。ただでさえ目立つのにそんな格好で住宅街を練り歩いていたら更に目立つことを少しは自覚した方が良いと思う。
エホバの証人の宗教2世は地味な服を強要されるので「ダサい」「地味」とクラスメイトに言われ続けて苦悩する。
異教徒は特に禁止はされていないが、その影響に染まらない様にしなければならないと教えられる。エホバの証人の宗教2世は、普通の学校で友達をうまく作れず、孤立してしまうことも多いという。どうせ親にかくれてやってるとおもわれる。
異教徒と恋愛したり交際することは当然のごとく禁止される。逆に言うと、エホバの証人の信者同士なら恋愛したり交際することも許される。
エホバの証人の信者同士なら交際が許されるのだが、厳しい規制が敷かれる。
男女がデートするときは付添人を必要とする。そして婚前交渉が徹底的に禁止される。抱擁(ハグ)がダメで、キス(A)や愛撫(B)も当然許されず、セックス(C)などもってのほかである。
さらには、若いうちの結婚そのものを推奨しない。「若いときは性欲旺盛でエッチをしたい目的での結婚なるので望ましくない」という考えがあり、落ち着く3、40歳頃の結婚を推奨される。その頃になっても大抵は元気だけど。
そもそも結婚を推奨する気風が乏しい宗教団体である。「結婚すると布教活動を満足に行えなくなる」と思う風習が強い。婚前交渉の禁止なため、性欲を抑えられないなら結婚をするべきという考え方をしている。そんな簡単にいい嫁さん見つかるわけないだろうが。
自慰行為が禁止とまでは言われないが、汚れた行為とされる。宗教2世に対し、エッチな本を読むことを禁止している。しかし、高校生辺りからの性欲マッハの時期にも自慰行為を汚れた行為と教えられるので変な罪悪感を植え付けられる。どうせ偉そうに語ってる結婚している信者だってその頃はシコシコしてたんだろ。結婚するまで性欲を感じないようにコントロールとか無理だっつーの
エホバの証人の規律で最も有名なものは、輸血禁止である。本記事の後半の『輸血拒否の問題』で詳しく述べる。
エホバの証人の信者は、過去は規律を破った子どもに対して体罰をしていた。しかもそれを長老と呼ばれる教団幹部が推奨している実態が過去にあった。今はそんな事していたら逆に直される。
子どもに尻を出させ、平手、ベルト、ゴルフのグリップ、靴べら、ガスホース、ゴムホース、電源コード、ムチ、布団叩き、定規など、好みの手段で幼い子供の尻を叩き、2度と同じことをしないように教えていた。
エホバの証人の宗教施設では、幼い子どもを連れて説法を聞く大人がいる。集会の最中に居眠りしたり騒いだりしてしまった子どもは、もう一つ静かな部屋があるのでそこに連れて行ってそこで話を聞く。周りが「うるせーな」という空気になるから。
尻たたきに関しては聖書を由来としている。箴言22の15の「愚かなことが子供の心の中につながれている、懲らしめのむちは、これを遠く追いだす」、箴言23の13~14の「子を懲らすことを、さし控えてはならない、むちで彼を打っても死ぬことはない。もし、むちで彼を打つならば、その命を陰府から救うことができる」、箴言29の15の「むちと戒めとは知恵を与える、わがままにさせた子はその母に恥をもたらす」、箴言13の24の「むちを加えない者ものはその子を憎むのである、子を愛する者は、つとめてこれを懲らしめる」が根拠とされていた。物理的にするものだ理解していたようだ。
18歳未満の未成年に対して保護者が尻叩きの体罰をすることは、児童虐待防止法第2条の1と第3条で禁止されている。このためエホバの証人は児童虐待宗教と表現されるにふさわしい宗教団体だった。子どもを集まりに連れていってそれが当たり前、普通だと思わせる事を今後は指摘されるかもしれない。
エホバの証人は、「法令に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる宗教団体」とされて裁判所に宗教法人法第81条に基づき解散命令を出されて宗教法人の認可を取り消されて税制優遇措置を取り上げられる可能性がある。
「エホバの証人は、子どもに対して体罰という児童虐待を平気で行っているのだから、子どもに対する性的な児童虐待もやっているのではないか」と誰もが懸念するところだったが、2010年代になってその懸念どおりの裁判が頻出した。
2011年にエホバの証人の元信者のキャンディス・コンティーが、9歳から10歳だったときに受けた性的児童虐待について、エホバの証人の男性信者に対して賠償を求める訴えを起こした。2012年6月13日~14日にカリフォルニア州の裁判所はコンティーの訴えを認める判決を言い渡した(記事1、記事2)。ただし、2015年4月13日に賠償金額は減額された(記事)。2015年3月12日にはABCテレビがこの事件を取り上げて動画をアップロードしている(動画1、動画2、英語版動画、記事、英語版記事)。
同様な裁判は世界中で起きた。
英国のウェールズでは2014年6月にマーク・シーウェルというエホバの証人の長老が強制わいせつなどの罪で有罪判決を受け、懲役14年の懲役刑に服することになった(記事1、記事2、記事3)。さらにマーク・シーウェルは2020年に62000ポンドを被害者に賠償として支払うよう命じられた(記事)。
オーストラリアでは、1950年以降において合計1000件以上の児童性的虐待がエホバの証人の組織内で生じたことが発覚している(記事)。
英語版Wikipediaでは「性的児童虐待に対するエホバの証人の対処」という記事が作られている。
日本におけるカルト宗教団体は沢山あるが、その中にエホバの証人がある。例えば統一教会と比較するとエホバの証人は統一教会と異なっているところがあり、霊感商法をしないし、寄付・献金を精力的に集めることもしない。
エホバの証人は『ものみの塔』や『目ざめよ!』という機関誌を定期的に発行している。いずれも無料で配布される。
エホバの証人は入会費、年会費、入場料も全部0円である。
ただし、エホバの証人の宗教施設には寄付箱を置いてあり、自発的な献金を受け付けている。
エホバの証人は信者にお金を要求をしないが、無償労働をたっぷりと要求している。エホバの証人の熱心な信者は「娯楽<奉仕と呼んでいる活動」なので、そうした無償労働が喜びなので要求にも耐える事ができる。
エホバの証人は、信者に対して布教を行うように求める。子どもがいる人に対しては子どもを引き連れて布教するように求める。子どもがパンフレットを配布すると訪問先の態度も優しくなるので、それを狙っている。
組織内で昇進するためには無償労働を大量に行う必要がある。1月に60時間以上を布教に費やすことを開拓奉仕といい、この開拓奉仕をすることで「誉れある立場」になり、教団内で大きな顔をすることができるようになり、出世していく。
そういう気運を持つ教団なので、信者が信者に向かって「開拓奉仕をするために正社員にならずパート・アルバイトの身分のままでいろ」と言ったり「開拓奉仕をするために大学進学を諦めて高卒で我慢しろ」と言ったりすることが多い。このため「高卒のフリーターで貧乏なのに教団内の地位が高い人」といった存在が生まれていく。ただ、そういう事を気にしない信者は普通に働いている。普通に考えたら金欲しいから当たり前だよね。
エホバの証人の信者は「ハルマゲドンが起こって、異教徒の全てが滅びる。会社などは全て消えてなくなる」と本気で信じているので、「高学歴を取得して企業に就職して正社員になっても何れ世は滅んで無くなるから今立派な経歴を積み重ねても無駄&虚しい」と考えている。そのため、低学歴のフリーターになりつつ開拓奉仕をすることを選ぶことが多い。結婚式と葬式は簡素であり、記念式だけは盛大に行う
エホバの証人は簡素を重んずる宗教団体である。
エホバの証人の信者同士が結婚するとき、王国会館の中(宗教施設)か、他の施設を借りて行う。
エホバの証人の信者が他界したときは王国会館で極めて簡素な葬式を行う。この葬式を追悼式という。偶像崇拝禁止なので故人の写真を掲げることをせず、花を飾る程度である。喪服を着ることはしないが地味な服装にする。火葬してもらった後墓参りをしないとは言え、無宗教の共同墓地などに埋葬して記念的に墓は立てる。「エホバの証人の信者が死んだとしても、ハルマゲドンの後に建設される楽園でエホバによって生き返らせてもらえる」という考えがあり、「楽園で再会できる」と考えているので、そのために葬式を簡素にしている。
しかし、1年に1回の記念式だけは盛大に行う。記念式はイエス・キリストが記念するように聖書に書かれてそれをしっかりと行うという事を信じているので、大きく行っている。3月下旬から4月上旬のどれかの日に行われる。異教徒の一般人も招き入れ、エホバの証人の信者たちもドレスや振り袖を着飾る。
世界本部をニューヨーク州ウォーウィックに置き、全世界で布教活動をしている。
日本支部は神奈川県海老名市中新田4丁目7-1にあり、白くて大きな建物を本部にしている(画像)。
日本の各地に布教の拠点があり、「エホバの証人の王国会館」という看板を掲げている(画像)。王国会館というのが通称である。王国会館にはプールはないが、大会会場と呼ばれる年に数回大きく集まる施設にはプールがあるのでその時に水着を着て体を水に浸すというバプテスマ(洗礼)の儀式を行う。
入信している著名人としてはプリンス[2]、ラリー・グラハム、マイケル・ジャクソン(スリラーがサタン的だとされ後に破門、死ぬ前にムスリムに改宗、しかし親族は現役信者)、臼井儀人(故人)である。
著名人でも勧誘活動は必須とされており、プリンスも護衛付きで伝道するほどである。
エホバの証人の創始者のチャールズ・テイズ・ラッセルはプロテスタント系新興宗教のセブンスデー・アドベンチストの信者だったので、エホバの証人はどちらかと言うとキリスト教プロテスタント系の宗教と言える。
しかし、一般のキリスト教からはモルモン教、統一教会と並んで異端とされている。また、フランスおよびベルギーでカルト指定を受けている(資料)。
なお、セブンスデー・アドベンチストは公称の信者数においてはエホバ以上モルモン以下だが、一般キリスト教から異端として扱われず、各国政府からカルトと扱われておらず、普通の宗教団体として認められている。
一般的には新興宗教なので、どこの国でいつカルト認定されるかは分からない。
エホバの証人は、非常に熱心な勧誘で有名だが、実は入信するハードルが物凄く高いというギャップが特徴である。
一般的に入信するまでは早い信者で3年、平均して5年ほどかかると言われている。最初の勧誘から実際の入信までが極端に短い(というか本人の信仰の意思すら殆ど問われない)とされるモルモン教とは正反対である。
エホバの証人の長所というと、信者同士の助け合いが推奨されているところである。信者が病に倒れたら他の信者が家を訪れて食物を与えることが当たり前とされているし、信者が引っ越しするときは他の信者が手伝うことが当たり前とされている。
エホバの証人の信者は、外面は穏やかで物腰柔らかく、人の良さそうな印象を受ける。さらには、上品で優雅な印象を受けることもある。
エホバの証人の信者は、「布教の時は笑顔で礼儀正しくせよ」と教団に教え込まれていて、そしてできる人は布教を大量に行うように教団に要請される。
しかし、エホバの証人の信者は、厳しい規律に苦しんで辞めたいが中々そうもいかないと悩んで内面を病んでいる人もいる。
エホバの証人の信者は、家庭訪問して布教したり、集会で注解(挙手して発言すること)したり、集会で壇上に立って発表したりすることを繰り返し要請されるので、人前で堂々と話すことに慣れている。
エホバの証人は規律が厳しいので、そのことを嫌う異教徒から苛烈な迫害を受けることが多い。しかしそうした迫害を耐え忍ぶことを美談として取り上げることが多い。自分の首を自分で絞めているだけだろ。
エホバの証人の開拓者など活動に時間を取られている信者は遊ぶ時間が少ない。楽しみの会話は少ない。「あの場所で興味がある人に会った」などの会話で盛り上がる。しかし、最近は娯楽も増えて大丈夫な範囲で遊んでいるのでマシになったかもしれない。
しかし、やはり結婚欲は強くてたまに良い新婚夫婦に嫌な態度をとる。婚前交渉、信者以外の人以外の恋愛ができなくて選択肢が少なくて羨ましいから。そんな事するならとっとと色んな所に行っていい信者見つけて結婚しろ。
エホバの証人の信者は、ハルマゲドンの到来と楽園の出現を本気で信じている。このため「この世(楽園が来る前の今の時間の事)での生活は一時的なものなので必要最低限でよい。楽園で楽しい生活ができる」と考える傾向にあり、あまりお金を稼ぐ事はしない信者が多い。
子どもを持つ妻も家計がヤバくならない限り「パートに出て家計を支えよう」と考えずに長時間の布教活動をしたがる。そのため子どもも「大学を卒業して正社員になってお金を稼ごう」と考えずに高卒でフリーターのままで長時間の布教活動をしたがる信者も多い。そのためギリギリで生活している信者も多い。普通に正社員で働いている信者もいるが、あまり多くはない。
そのため貯蓄癖は身に付きやすい。ただし、それが強すぎてギリギリの生活をしている傍から見たら楽しくなさそうな生活をしている信者もいる。実際に溜まっているかは不明。
なので、病院での入院などお金がかかる事が起きると苦しい生活になってしまう事もある。それが美談になることもある。「エホバが支えて下さる」と言ったりもする。
以上のような実態からすると、「エホバの証人の『楽園が出現する』という教義は、信者の労働思考を大きく2分割してしまう傾向がある。つまり、開拓者などになってギリギリの生活をするか。それを行わずに普通に社員で働いて割と余裕のある生活をするか。ただし、結婚して家族がいる男の信者は家族を養っていく責任があるとも教えられるので、そこは割と常識的である。てか、当たり前だろ。
なにか夢ができてそれを目指してそのために多くの時間を使う事を相談すると、親や会衆の人たちからは活動の時間を奪わない様に言われる。離れて信者にならずにそっちに専念しないようにするためである。
医療関係者を悩ませる宗教団体として真っ先に名前が上がるのがエホバの証人である。この宗教団体は輸血を一切拒否するという信条を持っていることで有名である。
聖書の「血を避ける(使徒15:20など)」という言葉を輸血に適用している。
ただし、エホバの証人の信者の中でも「どこまで輸血していいのか」は実はバラバラである。大量出血が予想される時の自己血輸血はOKとする人もいるし、血液製剤(血小板や免疫グロブリンなど)はOKとする人もいるし、体外に出た液体は全てダメとする人もいる。
ものみの塔が定めたのは、「輸血、成分輸血はダメで、血液の代替成分を持つ人工ヘモグロビンなどは個人の決定」としている。なお、エホバの証人全員が判断できるものでもないので、医療機関連絡委員会と言う委員会がある。
成人の信者を相手にする場合、医者は信者の「輸血はしないでほしい」という希望を無視できない。たとえ救命のためとはいえ、希望を無視して輸血をすれば裁判になり、医者は過去の判例を見ても100%敗訴する。最も有名な判例はエホバの証人輸血拒否事件である。
こういった判例を受けて、複数の医療分野の学会などが合同で制作した「宗教的輸血拒否に関するガイドライン」というガイドラインが2008年2月に定められており、医療の現場ではこのガイドラインに沿って対応することも少なくない。
このガイドラインでは「無輸血の治療が可能である」と判断した場合は輸血拒否という患者の希望に沿うが、「免責証明書」(「輸血を拒んだことによって生じるいかなる事態に対しても、担当医を含む関係医療従事者及び病院に対して、一切責任を問いません」などといった内容が記された文書)を求めることになっている。
ただし「無輸血では治療が難しい」と判断した場合は「早めに転院を勧告する」ことになっている。転院を勧告されたエホバの証人の信者は、「無輸血での治療が可能である」と判断してくれる別の病院を探すことになる。
子どもとなると話は別である。たとえ信者の子どもであっても、自分の子どもへの適切な輸血の拒否は医療ネグレクト(児童虐待)とみなされている。上記のガイドラインでは、平たく言えば「15歳未満には、必要ならたとえ保護者が拒否しても輸血する」という内容となっており、小児科医の多くはこのガイドラインに従っている。
具体的には、児相に通告→裁判所から両親の親権を即日停止→輸血を行い親権回復という手段が取られている。
この問題が顕在化したのが、かの有名な『大ちゃん事件』である。ネット上で様々な憶測が飛び交ったが、ネットの抜粋記事だけではなく裁判記録を読んでみて、それが真実かどうかを確かめて欲しい。
なお、宗教とは関係のない立場から「輸血自体が体にとって非常に有害ないしは多くの場合無意味である」「輸血が行われるのは医療者がそのことに無知なため、あるいは利権のために隠しているためである」と信じている人々、もいる。
こういった非宗教的な「輸血反対論者」の意見を紹介する著作としては、例えば船瀬俊介・内海聡の共著『血液の闇 輸血は受けてはいけない』(2014年)などがある。それらのエホバの証人「外」からの輸血反対論者が「エホバの証人の輸血拒否は正しかった」と評することもある。
ただし、この書籍『血液の闇』については科学的に問題がある記述が多く指摘されており、「科学っぽく装ってはいるが実際には「えせ科学」、結論ありきの「陰謀論」的な書籍である」と言った声も強い。例えば誤解(血液製剤への放射線照射処理について、東海村臨界事故での被曝に例えて危険視しているなど)、偏った情報提供(自らの主張に都合がよい研究報告は古く信頼性が低くても重視し、自らの主張と相反するようなより新しく信頼性の高い研究報告は取り上げない)、等々の問題点があるという。要するに、この本の内容には科学的な信頼性の面で大きな疑問符がついている。
現在の医師養成課程ではEBM(Evidence-Based Medicine:エビデンス・ベースド・メディシン:根拠に基づいた医療)という考え方や、さらには根拠(エビデンス)の「レベル」などの概念について教える。そのためほとんどの医師は、こういった科学的に問題が多い一般人向け書籍の内容は基本的には歯牙にもかけない。「このような立派な書籍があるのに、医師に輸血拒否の主張が好意的に受け取られない例が殆どであるのはなぜなのだろう」と疑問をもつ人も居るかもしれないが、そういった理由があるわけだ
「前述の書籍や他の無輸血に関する問題に興味があるなら、好評も悪評も鵜呑みにせず、自分の目で確かめるべきだ」と勧められる場合もある。だが、こういった意見も問題がないわけではない。上記のようにこう言った書籍は都合の良い研究報告だけ選んで提示して「科学っぽく」仕立て上げているため、前述のようなEBMに関する教育を受けていない人が触れると、提示された「根拠」の問題点に気づかずに信じ込んでしまう可能性があるのだ。
著者である船瀬俊介・内海聡の評判や発言履歴を調べてみるのもいいだろう。いわゆる「反ワクチン」「反標準治療」といった、いわゆる「陰謀論」系の人々からはもてはやされている一方、大多数の医師・医療関係者からは非難を浴びている方々である。ただし、彼らの信奉者はその様子を見て「よほど都合が悪いらしい」の理屈で逆に彼らへの傾倒を深めるのだが。
エホバの証人はしつこい勧誘で有名である。
他の宗教の話をしても、「私はヒトラーって素晴らしい人物だと思うんですよ・・・」などど言ってヒトラーの『我が闘争』を見せても効果が無い。[3]熱心な信者ならば、寧ろ「サタンの手から救ってあげなきゃ」という使命感に燃えてしまう。
一般には知られていないが、彼らは実は訪問拒否リストというものを作っている。
そのリストに載る方法は簡単で、「もうこれからは訪問しないでください」とはっきりと伝えるだけでよい。それだけで、布教に用いる地図に印がつけられ、次からは飛ばされるようになる。迷惑に思っている方にはおすすめ。
エホバの証人は様々な本を配り歩いてるが、それらの価値はそもそも無料で配っているのでお金の観点から見ると0円と言ってもいいだろう。しかし、一冊の「聖書に対する洞察」と呼ばれる本だけ例外でこの本はヤフオクで2~3万で取引されている。
一般的なキリスト教の本としてみた場合、凄い細かいところまで調べた百科事典という感じの書物である。
最初から「「聖書に対する洞察」をくれるなら話聞いても良いですよ」と言ってみるのもひとつの手だと思う。
彼らもこの本の価値は理解してるとはいえ今は電子化が進んでいて自分のタブレットに入っているので本が邪魔になっている信者もいるので、もしかしたらくれるかもしれない。ただし、関心があると誤解されてまた家に来られる覚悟は必要である。
運よく本を手に入れてから「もう2度と来ないでください」と言って追い払うのも良いかもしれない。
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最終更新:2025/12/15(月) 18:00
最終更新:2025/12/15(月) 17:00
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