サイエントロジー 単語


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サイエントロジー

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サイエントロジー(Scientology 正式名称はChurch of Scientology)とは、SF作家のL・ロン・ハバードによって設立された新宗教である。L・ロン・ハバードは故人であり、現在の指導者はデビッド・ミスキャベッジ。2代目、3代目を崇拝するようなことはなく、あくまで通常の会長職である。

概要

よく誤解されてるが、サウスパークなどでネタにされた宇宙人ジヌーの話は実は隠し協議であり、表向きは俗にいう自己啓発セミナーの類である。なお、サイエントロジーはサウスパークの製作者関連の身元を洗っているようだ。【サイエントロジー教会、「サウスパーク」クリエイターの情報筋を身元調査?

宇宙人の教義は本来OT(オペレーティング・セイタン)と呼ばれる上級信者向けの隠し教義で、モルモン教で言うところのエンダウメント(教団に忠誠を誓う儀式)を受けるとステテコを常時着用しないといけない、といった類の隠し教義である(もっとも、モルモン教のステテコの話も本来隠し教義なのだがネットが普及した今では意味をなしていない)。

自分自身のセイタン(魂)が無限の能力を持って、クリアーと呼ばれる人は自由自在に能力を発揮できるという信条を有している。クリアーは物事を妄想でも想像でもなく完璧に「想起」できるとしており、二次元ヲタにはある種オススメの宗教かもしれない。クリアーになるのを目指している人をプリクリアーと呼ぶが、これは仏教で言うところの仏陀と菩薩というとわかりやすいだろうか。

創価学会や統一教会や幸福の科学といった新興宗教と違う点、というよりもこの宗教だけだと思うが、崇拝対象が教祖様ではなく自分自身(セイタン)というこ とである意味ナルシスト向けでもある。別にL・ロン・ハバードを崇拝している教団ではないが、信者の間では頭文字をとって親しみを込めてLRHと呼ばれる。

L・ロン・ハバードについて

教祖であるL・ロン・ハバード(L Ron Hubbard)は実は略称で、正式名称はラファイエット・ロナルド・ハバード(Lafayatte Ronald Hubbard)という 。

信者の間からはLRH、またはロンという名前で親しみを込めて呼ばれている。

しかし、サイエントロジーでの信仰対象はあくまで自分自身の魂(セイタン)であり、一般的な新興宗教と違い、別に崇拝対象になっているわけではない。

サイエントロジーにおいては生命の神秘を解き明かした人物とされている。

なお、一般的にはSF作家と認知されていて、宗教家としては認知されていないらしい。

2012年、サイエントロジー教会より彼の生涯について描いた書籍である「THE L. RON HUBBARD SERIES THE COMPLETE BIOGRAPHICAL ENCYCLOPEDIA 」というものが発売された。

価格は800ドルもするがハードカバー仕様で全部で16冊もあるとてつもないボリュームとなっている。

なお、彼は池田大作と同じく名誉博士号を受賞しているが、これは後に池田大作と同じく金で買ったことが明らかになっている。

しかし、池田大作のようにDr Ronなどとは呼ばないので池田大作のように偽博士を自称しているわけではない。

他にも「金儲けをするには宗教を作るのが手っ取り早い」などと発言したこともあり、宗教としてみた場合のサイエントロジーについての外部から批判される元となるようなことも言っていたりした。

ちなみに、彼はローデシア(現在のジンバブエ)の建国者のセシル・ローズの生まれ変わりであると主張している。

ロゴマークの十字架について

なお、サイエントロジー「教会」はロゴマークとしてキリスト教の十字架によく似たものを使っている。

 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/c/cc/Scientology_Cross_Logo.png

別にこのロゴマークに関してキリスト教は一切関係なく、サイエントロジーにおいての「8つのダイナミクス」を意味している。

  • 第1のダイナミクス 自分として生存しようとする感情
  • 第2のダイナミクス 性的な感情、またはそれの伴う結婚や家族についての感情
  • 第3のダイナミクス グループなどについて生存しようとする感情
  • 第4のダイナミクス 人類として生存しようとする感情
  • 第5のダイナミクス 総ての生命体において生存しようとする感情
  • 第6のダイナミクス 物質宇宙(MEST 物体、エネルギー、空間、時間)として生存しようとする感情
  • 第7のダイナミクス セイタン(魂)として生存しようとする感情
  • 第8のダイナミクス 無限として生存しようとする感情

の以上が8つのダイナミクスの概要であり、サイエントロジーの基本概念でもある。

 書籍について

書籍一覧

経典はLRHが書いたベーシックと呼ばれる18冊の書籍、その他の一般講演、クラシック、ベーシック、会議講演、ACCと呼ばれるLRHの講演記録である。

書籍については簡単に分けるとこのようになる

  • ダイアネティックス(一般向けの自己啓発書に近い)
  • ダイアネティックス 科学の進化
  • ダイアネティックス 原論
  • ダイアネティックス
  • 生存の科学
  • 自己分析
  • 上級の手順と公理
  • プリクリアーのためのハンドブック
  • ダイアネティックス55!(この本だけはサイエントロジー関連の書籍よりも後に書かれたものになるので、だいぶ内容は難しくなるため信者向けだと言える)
  • サイエントロジー(ここからいきなりかなり宗教色が強くなる)
  • サイエントロジー 人間の歴史(ここからいきなり魂の歴史は76兆年などSF作家であるLRHの考え方が強くなるので、この本がサイエントロジーを辞めるか続けるかの分岐点になると思う)
  • サイエントロジー 8-80
  • サイエントロジー 8-8008
  • サイエントロジー 0-8 基本の書
  • サイエントロジー 人間の能力の想像

以下の本は上記よりもあとに書かれたものだが、自己啓発書に近いものである。ただし専門用語が多く、ある程度サイエントロジーを理解してないと読むのは難しい。

  • サイエントロジーのエシックス入門
  • サイエントロジー 思考の原理

 その他 自己啓発書(一般人でも普通に読めるたぐいの物)

  • しあわせへの道
  • サイエントロジー 人生への新しい視点
  • 仕事を楽しくする本

 講演記録は簡単な順にクラシック、一般向け講演、サイエントロジスト向けのクラシック、ベーシック、会議講演、ACCに分けられる。ACCはまだ未翻訳なので英語版しかない。

経典

ダイアネティックスはサイエントロジーの基礎になった本である。オーディティングという懺悔とカウンセリングを組み合わせたようなもので、過去のト ラウマ(サイエントロジーではエングラムと読んでいる)を消去することに重点を置いている。なお、オーディティングの際にEメーターと呼ばれる特殊な機械 を使うのだがこれで何がわかるのかはよくわからない。一般的なオーグ(支部)ではこのオーディティングをすることに重点がおかれていて、OT以上は上級 オーグと呼ばれる大陸に数個しか無い所で学ぶことになる。

オーディティングを含めたダイアネティックスは適応すると8割の病気が治るとしている。しかしながらサイエントロジストであるベック・ハンセンが不整脈に悩まされていたり、外部からは疑似科学であると言われていることなどから、マイナスイオンと同じレベルの信憑性だと思われる。

ダイアネティックスはイグ・ノーベル文学賞を受賞している。

本格的なサイエントロジー用語などが出てくるのは4冊目の書籍である「生存の科学」以降である。サイエントロジーでは一般的な自己啓発的な書物を「ダイアネティックス」、信者向けの本を「サイエントロジー」と分けているが、最初のサイエントロジーの本である「サイエントロジー 人間の歴史」にはいきなり、人間のセイタン(魂)の歴史は76兆年(当然一般的に考えられている宇宙の年齢よりも遥かに長いのだが)だという驚愕の事実が明らかになる。

私(執筆者)は講演を聴いたことはまだ無く本を読んだだけなのだが、フィラデルフィア博士号コースなどベーシックの難しい講演を修了した人間はサイエントロジー8-80、サイエントロジー8-8008によるとセイタンの外在化などと呼ばれる幽体離脱も出来るようになるらしい。

他にも一般向けな本であるトーンスケール(人間の精神的なレベル)も、生存の科学では0~4までだったのが-8~40になるなどかなり宗教色が強くなってくるようだ。

さらにサイエントロジーでの事実上最後の書籍である「人間の能力の創造」の中では、幽体離脱出来るのが当たり前のように書かれており、幽体離脱したセイタン自体が太陽や月にテレポート出来ると書かれてある(394ページより)。

最も一般向けのサイエントロジー書籍である「しあわせへの道」(これだけ宗教書ではない)は6000万冊以上が発行されており、宗教書や共産党系の書籍を除くとまさしく世界的なベストセラーと言える。こちらはサイエントロジーによって映画化もされており、下記で記載するBridge PublicationsからDVDを購入できる。キャッチコピーは「生きている人で、再出発のできない人などいません」。サイエントロジーによってこの本専用の財団まで設立されている。⇒こちら

講演

現在翻訳されてる講演はACCを除けば1000講演ほどになり(ACCも含めると3000以上)、一講演は1時間半~2時間程度。そのためすべて修了しようと思うと単純に2000時間近くかかり、かなり難しめの資格を取るのと変わらない時間がかかる。講演記録に手をだすと、それこそトム・クルーズのように自分の宗教をサイエントロジーだと言えるぐらいのレベルにならなければならないだろう。

一般的な宗教だと仮定すると、毎週土日を3~4時間を宗教に費やして10年ほどかかるのでかなり本格的な宗教だと言える。おそらく本格的なクリアーを目指すには、日本人がユダヤ人(ユダヤ教の信者がユダヤ人であって別に民族的な物では無い)になるぐらいのハードルの高さだと想定される。サイエントロジーとは、「真実の学問」「知るためを知るための学問」という造語らしいので、まさにその通りかなり本格的な宗教だと言えよう。

エホバの証人のように人生そのものを宗教にする宗教とかもあったりするので、彼ら並に宗教に取り組めば1年でクリアーになることも可能だと思うのだが・・・(彼らは勧誘に月80時間、勉強会に月30時間以上を費やしてるので、彼ら並にサイエントロジーに取り組めば1年で講演すべて終えることが出来ることになる)。

なお、Wikipediaにはサイエントロジーに関わると他の宗教団体との関わりを絶たなくてはならないと書かれてあるが、カリフォルニアのサイエントロジー職員と話したところそういったことは無いようである。あったとしてもOT以上のランクの話だと思われる 。

これら講演記録は、デイヴィッド・ミスキャベッジによって「知識の黄金時代」と呼ばれるプロジェクトで復元された。今まではサイエントロジーの基礎的な部分であるダイアネティックスの本で書かれた部分しか学べなかったのだが、2010年にACC以外の講演が復元、翻訳されたことにより、英語圏以外の 人にもサイエントロジーが学びやすくなった。

これにより実際にオーグに通わなくてもクリアーを目指すことが可能になり(ちなみにサイエント ロジーでは勉強を進めていくことをブリッジを登るという)、21世紀型のマルチメディア宗教とデイヴィッドが語っているとおり、むしろLRHが存命してい た頃よりもサイエントロジーを学びやすくなったと言える。

大抵の新興宗教は教祖様の死亡と共に衰退していくのがお決まりだが、例外中の例外 として教祖様死亡後のほうが成長しているのにはこういった理由もあると思われる。少し前まで英語圏以外では経典すら入手出来なかったこともあり、むしろそ の地域以外の人にとっては、サイエントロジーは始まったばかりの宗教だと言ったほうがいいかもしれない。

なお、講演記録に付属しているバインダーはテキストでも何でもなく文字に起こしただけのものなので(創価学会や幸福の科学の本と同じようなものである)、CDを付けずにバインダーだけ安価で販売して欲しいところであると思う。

講演の演説は宗教としてみてみた場合英語版は教祖様であるL・ロン・ハバードが話しているので価値があるが、それ以外の言語の人にはあまり意味が無いと思われる。

日本語版の講演記録の話し方は非常にゆっくりとした話し方をするので、バインダーだけで勉強するほうが遥かに早くサイエントロジーをマスター出来ると思われるし、普通の本のように電車の中で読めるのでこちらのほうがむしろ便利であると思われる。

例えばサイエントロジー マイルストーンワンは「320ドル」で実際の本としてのページ数は1000ページぐらいなので、一般的な本だと考えると非常に高価だと思われる。

創価学会や幸福の科学の本は教祖である池田大作や大川隆法の演説を文字に起こしただけだが、定価でも1000円程度なわけであるので、それと比較すると本としてみた場合、とてつもなく高い本であると思われる。

参考に池田大作の演説を書籍化した商品の「青春対話No1」は400ページ(ペーパーブック)で定価で800円ほど、大川隆法の「救済の法」は200ページ(ハードカバー)で定価で1800円で尚且つ両商品とも中古で数百円で買えるのと比較すると宗教団体に一切お布施せずに教義だけを学ぶとして考えると非常に高価な金額がかかる宗教だと言えるのは間違いない。

購入に関して

購入方法は一般書店では販売しておらず(昔に発行された古いバージョンのは中古で入手できるが)、サイエントロジーの直営書店であるカリフォルニア州にあるBridge Publicationsから直接購入しなければならない。これでは新興宗教団体に個人情報とカード番号を握られることになるし、対応は英語になるので本を買う時点からハードルが高いといえる。送料無料なので本一冊でもカリフォルニア州からFedExで送ってくれたりする。あとはBridge Publicationsのカタログに載っていない教材もあるが、これの購入方法は直接電話かメールになる。

書籍は大したことがないが講演記録は非常に値段が高く(ちなみにACCはすべて揃えると1万ドルもする、しかし日本語未発売)、実際にサイエントロジーのオーグ(教会)に通うと一回数万円の費用がかかり、クリアーを目指すには数百万円の費用がかかるというのも批判されている点である。ちなみに日本では東京にオーグがある、チック・コリアが宣伝のために訪れたことがあるらしい。

経典はサイエントロジー東京オーグからでも購入可能だが、Bridge Publicationよりも非常に高い値段が付けられているのでオススメできない。それとクラシックはベーシック、一般講演、会議講演からの抜粋なので、最初からすべて揃えるつもりなら買わなくても良いものである。逆に安くサイエントロジーを学びたいならこれだけ買うのもオススメである。クラシックの価格はすべて15ドルなのでこれはボッタクリと言えない価格ではあるし。 ⇒購入ページ

ベーシックの経典はフィラデルフィア博士号コースなど1000ドル以上する非常に高いものもあるので、ベーシック以上に進むには何にしても非常に高い金額がかかるのは間違いないと言える。

講演記録はそれぞれを全て集めると、クラシック780ドル/一般講演400ドル/ベーシック4015ドル、翻訳されている会議講演(南アフリカ、構造の会議は未翻訳なのでそれを除いて)2900ドルとなり、それらの総額では70万ほどの金額がかかってしまうことになる。始めるにあたっては金銭的なハードルが高いが、他の宗教のように定期的なお布施などが要求されるわけではなく、一回購入してしまえば10年間は毎週サイエントロジー漬けになるので時間的に言えばそこまでボッタクリと言えないかもしれない。

定期的に全て一括で購入すれば30%OFF(執筆者が知ってる限り最大の割引率は47.5%である)などのキャンペーンを行ったりしているので(なお、これも会員専用のメールマガジンでしかその存在を知ることは出来ないので少なくても一回はサイエントロジーと関わりを持つ必要があるのだが)、オーグに行ってオーディティングなどを行わないとしてサイエントロジー漬けの人生を歩むつもりならそこまで金銭的な負担は高くないと言えるかもしれない。

 全てを購入せずともダイアネティックス、仕事を楽しくする本、思考の原理、人生への新しい視点など基礎の本を読むだけで自己啓発書の一つとして終わらせることもできる。書籍や講演記録を自宅で聞いてクリアーを目指してみても良いし、実際にオーグに通ってクリアー以上のOTと呼ばれる一般人が想像するサイエントロジーの世界観である宇宙人の話が出てくるレベルを目指しても良い。

その他書籍など

2011年の3.11の地震、原発に対して「放射能のすべて」と「クリアーな身体、クリアーな心」が隠し経典として発売されている。

他にも信者向けの結婚指輪、アクセサリ、ペンダントなども販売されているがこちらも存在自体一般人には知らされていないもので、ある程度サイエントロジーに関わっているとBridge Publicationsから送られてくるメールマガジンに書かれている専用のアドレスおよび、存在を知った上で電話での購入となる。

カタログに載っていない教材で値段も書かれていないものがある(教材への案内と呼ばれる信者に送られるカタログにはネットのリストに乗ってない教材がたくさんある)。それはサイエントロジー職員教育用の「親愛なるアリス」「特別ハバード・プロフェッショナル・オーディターコース」などで、値段は不明だが購入可能なようだ。

アメリカではフリーゾーンと呼ばれるサイエントロジー教会とは直接的な関わりは持たずに、純粋に個人個人で集まってLRHの教えを安価で学ぶ集団もあったりするのでそういった方に向けた製品と思われる(Anonymousも主張はサイエントロジーはなぜ「救済のために金が必要なのか」などと主張しておりサイエントロジーの教義を否定しているわけではないわけだし)。

OTについて

OT(オペレーティング・セイタン)とは教団内でクリアー以上のランクであり、OTに行った人は神のような力を発揮出来るとされている。

なお、L・ロン・ハバードは基本進化論を支持しており、「動物である人間と神である人間」という講演記録を演説したことがある。

しかし創造論を支持した場合はバラモン教の神が神であると言っているが(これの出典は著者が忘れてしまったが、クラシック講演の26本の中の一つであることは確かである)、やっぱり進化論支持者の立場からOTは神のような存在であるという認識で正しいようである。

OTは理論上はOT15が最高ランクだが、現在は未発表ということで(LRHの死後からもう20年近く立つがこの理由は不明)、現在の最高ランクはOT8である。

一般人がイメージするサイエントロジーであるサウスパークでネタにされた宇宙人が出てくるのもOTからであり、それらは「スペース・オペラ」と呼ばれている。

ちなみにサウスパークでネタにされたジヌーの話はOT3の教義である。

OTになるためには、まず初級オーグ(サイエントロジー東京など)でクリアーであることを認めてもらい、それからアジア太平洋地域ではオーストラリアにあるオーグで学ぶことになる(OT6までは)

OT7に行くためにはフロリダ州クリアウォーター市にある本部である「Flag」と呼ばれる場所でしか学べない

最高ランクのOT8に行くためには出家信者が居る「フリーウインズ号」の船の上で研修を受けなければならない。

最高ランクのOT8に行くためには1000万以上の費用がかかるとされており、これも批判されている点の一つである。

それとOTになるためには最初にオーストラリアに行く必要があるのだが、日本語版の教材があるのかどうかは著者の知ってる範囲内では未確認である。

入信、及びカルト指定、入信している著名人について

入信

サイエントロジーには入信という制度がなく、「国際サイエントロジストメンバーシップ(IAS)というのを習得=一般的に言う入信」だと思うが、有料で半年ごとの更新である。最近では大阪に支部が出来たので、問い合わせてみたがIASの習得の有無でオーディティングの料金は変わらないようである。ということで別に入信してもBridge Publicationsから経典を一割引きで買えるぐらいでお布施以外のメリット?は無いのだが・・・

ちなみにIASは完全に英語の対応になるので、それぐらいの英語力があるなら英語版の経典で良いとして、経典の英語版ならeBayから中古なら非常に安く買えるので、1割引もほとんど意味が無い。本人の信仰心で非常に幅広い選択ができる宗教とも言える。

宗教法人・カルト指定

宗教だとサイエントロジーは主張しているが宗教法人格を取得しているのはアメリカ、南アフリカなど一部の国だけで、ほとんどの国(ドイツなど)では営利目的の自己啓発セミナーとして認知されていて、日本でも宗教法人ではなく任意団体である。

しかし南アフリカなど治安の悪い国では、サイエントロジーのクリミノンと呼ばれる犯罪者更生プログラムが効果を上げているとして、ヨハネスブルグオーグ建設の際には南アフリカ警察署から署長が出向いて挨拶に行くほどである。

ちなみにサイエントロジーは心理学、精神医学について反対の立場をとっておりCCHRと呼ばれる別団体を設立するほどである(これに関してはWikipediaのほうが詳しいのでそちらを参照していただきたい)。 【「サイエントロジーと精神医学(wikipedia)」/「CCHR(wikipedia)」】

ヨーロッパにおいては危険なカルト教団だとみなす国が多く、イギリスではサイエントロジスト(信者)は公務員に採用してもらえない。さらにフランスにおいてはサイエントロジーは組織的な詐欺団体であるとされ、幹部が逮捕されている。 ⇒参照記事 しかしデンマークにはサイエントロジーのヨーロッパ本部がある。デンマークは新興宗教に甘いようだ。

新宗教にしては珍しく出家制度があり、出家した信者はシー・オーグと呼ばれ、基本フリーウィンズ号と呼ばれる船の上で生活することになる【Freewinds(wikipedia)(※英語版)】。出家する際には教団に10億年の忠誠を誓わないといけないらしい。

海外のネットでは日本で言う創価学会ぐらいに批判対象になっている教団である。

入信者

入信している有名人としてはトム・クルーズ、ジョン・トラボルタ、ビリー・シーン、チック・コリア、ベック・ハンセン、ジェニファー・ロペス(ソース http://www.cyzowoman.com/2011/08/post_4073.html)など。日本人ではX-JAPANのTOSHI(ソース、やや日刊カルト新聞)、長渕剛(Wikipediaより)が信者だと言われている。

鳩山由紀夫の妻は噂レベルなので、安倍晋三が統一教会信者と同じレベルの話だと思われる。

シンプソンズの声優のナンシー・カートライトはサイエントロジーに日本円で10億円寄付するほどである。サウスパークでジヌーの話をディスられて、シェフ役のアイザック・ヘイズ(故人)が降板したりもしている。

トム・クルーズが事実上の教団の2番手と言われたりしているが、他に入信している信者はWikipediaのほうが詳しいのでそちらを参照してほしい。

ジェニファー・ロペスはサイエントロジーに没頭するあまり、夫に呆れられて離婚したようだ。⇒参照記事

なお、Wikipediaによるとジェニファー・ロペスは室内温度25.5度にするよう世話係にきつく話しているようだが、これにはサイエントロジーでのLRHの講演の一つ「ランドミティー」においてLRHが「人間に最適な温度は25.5度」であると発言したことから来てると思われる。

他にもチック・コリアのアルバムでARCというのがあるが、これはサイエントロジー用語で親愛の情、リアリティ、コミュニケーションを表している。 ⇒商品ページ 自分自身の作品にサイエントロジー用語を使うというのは、目立たないがチック・コリアもトム・クルーズ並の熱心な信者だと言える。

ちなみにL・ロン・ハバードは有名な宗教者の割に内部にすら露出することが殆ど無く、実際にLRHの講演が映像として残っているのは「クリアリング会議」だけである。これのデジタルリマスター処理のために教団の膨大な資金力を費やしており、教団の主張によるとタイタニックよりも凄い技術が使われたらしい(出典 教材への案内)

Wikipediaから「友人を売りつけるように推奨するについて」

なお、Wikipediaにはサイエントロジーは「友人を売りつけるように推奨する」と書かれているが

これについて説明すると、オーディティングを受けるときに二人以上で来ると大幅な割引を受けることが出来るので、「売りつける」という言い方が正しいかどうかは不明だがサイエントロジスト(信者)が身近に居たほうがサイエントロジーでオーディティングなどを受けるときに安くすむというのは事実である。

しかし、サイエントロジーは他の新興宗教のように教祖様や神を信じれば救われるというものではなく。

実際に本や講演記録を聞いて勉強することが必要なものであり、その「売りつける」人に実際に信者並の信仰心が求められると思われ、他の新興宗教の強引な勧誘とはまた違うと思われる。

また、サイエントロジーの本には必ず以下の言葉が書かれているため、他の宗教団体と比較しても熱心な信者で有ることがむしろ基本であると考えられる。

引用、サイエントロジーの一般向けな自己啓発書「自己分析」の最初に書かれていることから(というかベーシックの本にはしあわせへの道以外すべてこの文章が書かれている)

「読者のみなさまへ」

ダイアネティックスとサイエントロジーの恩恵と目標の達成は、自分自身の努力を通してのみ達成できるため、各個人の献身的な参加が必要です。 

外部からの「洗脳」「マインドコントロール」されてるについての教義的な批判

一般的にサイエントロジーは洗脳やマインドコントロールを使う怪しいカルト教団というイメージを持たれているが、

LRHの講演の一つ「サイエントロジーと他の哲学の違い」などの講演や最も一般的なサイエントロジー書籍である「しあわせへの道」でもしつこいぐらい繰り返し述べられていることだが、

サイエントロジーとはあなたが「真実」であると思ったことが真実であるのです、真実とあなたが思わなければそれは真実では無いのです。

という基本概念がある。

また、マインドコントロール論は「あたかも本人が自分の意思で行ったように見せかけて悪意のある第三者がその人を操っている」という理論だが、これについてもサイエントロジーでは「サードパーティの法則」といい、その悪意のある第三者を避難する教義になっている。 

試しに執筆者の知り合いの熱心なサイエントロジスト(信者)についてサウスパークでネタにされたジヌーについて訪ねてみたところ「私は面白い小説かなんかの話ぐらいにしか思ってませんけどね」と発言していていたので、一般的なカルト教団と違い洗脳やマインドコントロールを行うという外部からの避難については間違った認識であると思われる。

番外編

宇宙人対決 モルモン教VSサイエントロジー

モルモン教では宇宙人は存在するものであるとして、月に宇宙人が住んでいると考えているらしい。【月に人間が住んでいる

一方サイエントロジーでは、サウスパークでネタにされた話だが、

  1. 悪の宇宙人ジヌーが銀河連合での人口増加に対処するために宇宙人を手下の精神科医によって凍らせ(7500万年前)
  2. ダグラスDC-8型の宇宙船で地球まで運んできて火山に投げ込み、更に水爆によって殺したあと
  3. 残った魂に「サイエントロジー以外の宗教」の話の映画を見せ、サイエントロジー以外の宗教の情報(正確な名称はR-6 Implantという)を与えられた魂(サイエントロジーではセイタンというのだが)を解き放ち、
  4. その魂はひとつに集まってボディセイタンとなり
  5. それが原始人時代の人類に入り込んで、サイエントロジー以外の宗教が出来てしまって人類は混乱するようになり
  6. サイエントロジーのデトックスでそれ以外の宗教の概念を取り除いた人間以外に悪影響を与えてると主張している。

と主張している。【ジヌー(wikipedia)

正直言ってモルモン教もサイエントロジーも50歩100歩の電波カルトだと思うのだが・・・

ちなみに私の知り合いによるとスパモン教が出来たのにはキリスト教福音派だけでなくモルモン教やサイエントロジーのようなおかしな宗教が普通にアメリカ国内でそれなりの地位を得ているからだろう、と言っていたのでたしかに一理あると思う。

表向きでの宇宙人について

実は、「サイエントロジスト向けのクラシック(これらは総て日本語訳されている)」には日本語訳されていない、OTと呼ばれる宇宙人が出てくるランクの信者向けのACCからの抜粋もあるのだが

その中の一つ「組織図と生存性」では「サイエントロジーが出来なかったために」かつて宇宙に存在した別の文明は「わずか」80兆年で消滅したとLRHは主張している(80兆年という年月は一般的に考えられる宇宙の年齢よりも遥かに長いのだが)

他にも「自由なビーイング」によると、一般的に「太陽系」と呼ばれている星団は「エスピノール連合星団」と呼ばれていて、太陽のことを「第12太陽」と言うらしい。(なお、ジヌーの話では銀河連合の中の惑星の一つが地球ことティージーアックらしいが、その「エスピノール連合星団」と「銀河連合」が別の物なのか、銀河連合の中の一つが「エスピノール連合星団」なのかはOT以上は基本秘密の隠し教義なのでこのあたりの矛盾点は著者には分からない)

その「エスピノール連合星団」の中で「火星」と呼ばれている星の宇宙人である火星人が西暦1150年に滅亡したことにより、優秀なセイタン(魂)が地球にも輪廻するようになって、近代文明の発達が起きたとLRHは主張している。

ジヌーを含めた宇宙人の教義のことを「スペース・オペラ」とLRHは呼んでいて、実際に宇宙において起こったことと主張しているが(Wikipediaによると旧約聖書、新約聖書では現実にありえないことが書かれていており、それらを信じているキリスト教徒がたくさん居るため、そのスペース・オペラのことをSF話だと思われるのを非常に嫌うらしい)、これら「スペース・オペラ」の教義はOT以上の信者でしか基本教えられないため、ほとんどの部分は謎に包まれている。

脱会信者がリークしたジヌーの他にもたくさんの「スペース・オペラ」があると思われる。

なお、最初に「スペース・オペラ」的なものが登場するのはベーシック書籍で言うと「プリクリアーのためのハンドブック」以降、「サイエントロジー人間の歴史」以前の講演にあたる「サイエントロジー マイルストーンワン」から「ファクシミリ・ワンの発見」で地球以前の宇宙人時代の出来事という話が出てくるので、この頃から「スペース・オペラ」的な考えの基礎が出来上がってきたと思われる。

 CCHRについて

サイエントロジー系の団体である、CCHR制作のビデオではいかに精神医学がインチキであるかが3時間にわたって解説されていた(しかし、サイエントロジー及びダイアネティックスを支持する科学者は皆無に近いのだが)

その中ではリタリンは覚醒剤並の効果を発揮し、セロクエルは電気ショック療法と同じぐらいの効果があると紹介されていたが、それについての医学的な解説は無く。

現にセロクエルを服用している人で電気ショック療法と同レベルの効果があると主張している人もほぼ皆無に近いので、どれほど信憑性があるかは不明である。(リタリンについては強烈すぎるとのことで日本では禁止薬物になっているので根拠が0では無いと思われるが)

しかし、パキシルに代表されるSSRI系については効果を疑う精神科医も居るので総てが総てデタラメという訳では無いと思われる。

 サウスパーク以外での劇中でのサイエントロジー

サイエントロジーをネタにした作品はサウスパークが有名だが、他の作品での劇中のサイエントロジーに関して述べることにする。

日本では三大海外ドラマ(24 LOST プリズン・ブレイク)の一つプリズン・ブレイクのS04において、登場人物のセオドア・バッグウェル(T-bag)がとっさに嘘をつく場面で「以前フロリダのクリアウォーターに居た」というシーンがある。

フロリダ州クリアウォーター市はサイエントロジーの本部があるところである(なお、Wikipedia日本語版ではClearwaterが本部、英語版ではLos Angelsが本部と記述されており、どちらが正式な本部かはわからないが公式サイトを見るとClearwaterのほうが本部であたっているようである)。 ⇒参照記事

かつてはイギリスのセントヒルに本部があったが、現在イギリス政府はサイエントロジーを「カルト以外の何者でもない」として前述の通りサイエントロジー信者を公務員として採用するのを禁止している。本部を移転したのにはこういった理由もあるのだろう。かつての本部であったセントヒルの写真はこちら。

またポール・トーマス・アンダーソン監督によりサイエントロジーを題材にした映画、「The Master」が製作中で2013年に公開予定である。【ザ・マスター(wikipedia)

L・ロン・ハバードは元々SF作家なのだが、彼の書いた作品の一つ「バトルフィールドアース」が信者のジョン・トラボルタによって映画化されている。評価は2000年代の最低作品賞を受賞するなどボロクソのようだが。【第30回ゴールデンラズベリー賞 2000年代最低作品賞(wikipedia)

また、「バトルフィールドアース」のような純粋な宗教作品では無いが、信者のジョン・トラボルタ主演の映画、「フェノミナン」は主人公がサイエントロジーで言うところのOTのような能力に突然目覚めるという設定で彼の宗教観が表れた作品となっている。

他には、残虐ゲームとして有名なポスタル(Postal)の最新作、ポスタル3において「Ecotology」(信者名はEcolotogist)というサイエントロジーを元ネタにしたカルト団体が登場する。

サイエントロジーに関する専門家からの批判

サイエントロジーの土台になったダイアネティックスに関しては、「マーティン・ガードナー」の本「奇妙な論理No1」において疑似科学であると指摘されている。

リチャード・ドーキンス博士によると、「神は妄想である」の中では「完璧に人間によって作られた宗教は世界中探してもサイエントロジーだけだろう」と発言する一方で、Wikipediaの中ではインチキであると発言したことがあると書かれてある。

Anonymouseとの対立

詳しくはWikipediaを参照してもらいたい。【Project Chanology(wikipedia)※英語版

なぜAnonymousはガイ・フォークスの仮面を付けるのか

なぜサイエントロジーに反対するAnonymousはガイ・フォークスの仮面をつけているのか、というのだが

これについての理由はLRHの講演「サイエントロジー マイルストーンワン」の「思考、感情、努力、オバート行為」においてLRHが「前世がガイ・フォークスの人間と会話したことがある」と発言したことがあるので、脱会者によるある種の皮肉なのかもしれない。 

ロシアにおけるサイエントロジー

ロシアではかつてオウム真理教が活動していたことで有名だが、執筆者はロシアに渡航したことがあるが、2012年においてロシア国内でいわゆる新興宗教で一番大きな勢力を誇っているのはサイエントロジーであるとのこと、クレムリンの近くにサイエントロジーモスクワ支部があったりする。

噂によると有力政治家にもサイエントロジー信者が居るようだが、ロシアではチェチェンのテロリストのほうが危険という認識なので欧米のようにサイエントロジーは危険なカルト団体として認知されていないらしい。 

関連動画

関連項目

  • 宗教
  • カルト
  • アバターコース(サイエントロジーから派生した団体)
  • フリーゾーン(同じくサイエントロジーから派生した団体)
  • CCHR(反心理学、精神医学の団体)
  • ナルコノン(薬物中毒からの更生プログラム)
  • クリミノン(犯罪者の更生プログラム)
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