スパルタクス(fate/apocrypha) 単語


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スパルタクス

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――その男は、筋肉(マッスル)だった。

 

 

 

 

ネタバレ注意 この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

スパルタクス(Fate/Apocrypha)とは、Fate/Apocryphaに登場するサーヴァントである。

イラスト:寺田克也
設定制作:虚淵玄(ニトロプラス)

なお、記事ではこれ以降スパルタクスと表記する。サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。

概要

ローマの剣闘士。
すべてを耐え忍んだ果ての人間の強さがあると信じて疑わない。
彼の行動理念はただひとつ。加虐者に反骨し、被害者を救済すること。
そのための最善の選択として、より苦難の多い道を選ぶ。
劣勢にある敵は攻撃せず、自分より優位な敵にのみ牙を剥く。
それも敵の攻撃を受け止めたうえので反撃を選ぶため、勝利の形は土壇場での一発逆転になる。
傷だらけの顔は殴るときも殴られるときも悠然と微笑んでおり、とても恐い。


金髪に青白い肌の屈強な肉体を持ち、全身に傷跡が残る歴戦の戦士。
ベルトで身体を締め付けており、押さえつけられた筋肉がはち切れんばかりである。
このイラストを見た虚淵氏が「こいつはMっぽいぜ」と決めて設定を書いた、とは武内氏の弁。
なお小説版の表紙絵では健康的な肌色に配色されている。

伝説

ローマに捕えられたトラキア人の剣闘士奴隷で、カンパニアの剣闘士養成所に属していた。
しかし紀元前73年、78人の仲間と共に脱走計画を実行する。
ローマはこれに対し3000人の追っ手をかけるも、スパルタクスを中心に奇襲をかけられ敗退。
この勝利を聞いた各地の奴隷が蜂起し、反乱軍は70000人にまで膨れ上がった。
反乱軍は次々にローマ軍を打ち破りながら北上するが、アルプス越えを断念。
次にシチリア島を目指すも、海峡の輸送を依頼していた海賊に裏切られ、ついにローマ軍に包囲された。
この戦いでスパルタクスは戦死。死体は誰か分からないほどに斬り刻まれていたという。 

ステータス

  • 真名:スパルタクス
  • クラス:バーサーカー
  • 出典:史実
  • 地域:欧州
  • 属性:中立・中庸
  • 性別:男
  • 身長:220cm台後半
  • 体重:160cm台
  • 武装:剣
  • パラメータ
筋力:A 耐久:EX 敏捷:D 魔力:E 幸運:D 宝具:C

保有スキル 

被虐の誉れ:? サーヴァントとしてのスパルタクスの肉体を魔術的な手法で治療する場合、
それに要する魔力の消費量は通常の1/4で済む。
彼の闘志は痛めつけられるほどに燃え上がり、秘めた力のすべてを引き出すに至る。
むしろ彼は、痛めつけられないと本気になれないのだ。
"敵が与えうる苦痛のすべてを耐えて凌駕することで、その敵を完全に凌駕し勝利する"
というのが、スパルタクスの必勝の戦術である。
狂化:? パラメーターをランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。
が、スパルタクスは狂化を受けても、
「縛られた者こそが強い。いつか解き放たれる時まで、怒りと悲しみを蓄えておけるからね」
などと普通に喋る。
ただし彼は"常に最も困難な選択をする"という思考で固定されており、誰の言うことも聞き入れない。
実質的に彼との意思の疎通は不可能なのだ。
スパルタクスは、やはり制御不能なバーサーカーなのである。

パラメータでまず目につくのが 耐久:EX
全ての攻撃を受け尽くしてから攻撃に転じる彼に相応しい、規格外の耐久力を誇る。

クラス別能力の『狂化』もある種規格外で、バーサーカーでありながら普通に話すことが可能。
しかし思考は一つに固定されているので、結局のところ会話は成り立たない。
ランクは不明だが、恐らくこちらもEX級か。

『被虐の誉れ』は治療魔術の省エネ化を行うスキル。説明文からは、彼のドM気質が伺える。
攻撃を受けてから反撃する戦法のスパルタクスにとって、このスキルは重要になるだろう。

宝具

疵獣の咆哮(クライング・ウォーモンガー)
常時発動型の宝具。敵から負わされたダメージの一部を魔力に変換し、体内に蓄積できる。
この魔力の変換効率は、スパルタクスの体力が減少するほどに上昇する。
こうして体内に溜められた魔力は、スパルタクスの能力をブーストするために使用可能である。
もし瀕死まで痛めつけられていれば、スパルタクスは眼前のすべてを破壊して余りあるほどに膨大な魔力を溜め込んでいることだろう。
彼は寄せ集まったにすぎない反乱軍をよくまとめ、強力なローマ軍に連戦連勝したことから、その人望や戦闘指揮能力は卓越したものであったと考えられる。
だがそれ以上に彼が人望を集めた要因は、この宝具に象徴された"必ず逆転によって勝利する"英雄だったということだ。
反乱軍の兵士にとって戦況が絶望的であればあるほど、その先にある勝利は確かなものだったのである。
この逆転戦法は、彼自身は意識していないがショーマンシップに則ったものであり、剣闘士としての人気も非常に高いものだった。
彼に聖杯を求める確かな動機はなく、ただ戦いの場に赴くことだけを悲願する。
被虐者を救済し、加虐者に反逆することだけを志すスパルタクスにとって、戦場こそ弱き者と強き者しかいない場所であり、彼が求めてやまない苦痛と試練に満ちあふれている場所だからだ。

スパルタクスが持つただひとつの宝具。彼の生き様、戦闘理論そのものを顕している。
ダメージを負えば負うだけその身に魔力が溜まり、彼の強さが増していく、いわば底力のようなもの。
極限まで痛めつけられた状態で使用したならば、たった一撃で聖杯戦争に決着を付ける可能性すら存在するという。
耐久:EXにより並大抵の攻撃では死なぬ彼にとって、この宝具の効果は非常に生かし易いと言える。
ただしその性質上、非ダメージ系の攻撃には発動しない。そのため、行動封じの類にはやや相性が悪い。
『淀みなく機能』すれば非常に強力だが、受動的な効果ゆえ中々に扱いにくい宝具。

Fate/Apocrypha小説版

"赤のサーヴァント"の一騎として登場。
クラスはバーサーカー。マスターは不明。

マスターや味方のサーヴァントの言うことを全く聞かず、己が信念にのみ従う狂戦士。
敵側のサーヴァント曰く、「バーサーカーとして狂化されたからああなったのではなく、バーサーカー以外に適合するクラスが存在しない存在」。

平常時は勿論、戦闘時にも笑みを絶やさぬナイスガイだが、その笑顔は敵味方ともに怖がられている。
2m越えの大男がニコニコ笑いなが戦ってたらそりゃ怖いが。

戦闘スタイルはさながらプロレスラー。プロレスラーと聞いたら、あの淑女のフォークリフト…黙ってませんね。
相手の攻撃を全て受けたうえでの反撃が、彼の唯一にして至高の戦い方である。
防具らしい防具はなにも装備していないにも関わらず、その超筋肉が攻撃のすべてを受け止める。
相手の攻撃が止めば、今度は彼の動きが始まる。推定三メートルのゴーレムを苦もなく放り投げ、剣の一振りでホムンクルスの軍勢を吹き飛ばす。さらには投げ技のスープレックスで数体のゴーレムをまとめて粉みじんにしてしまう。
圧倒的破壊力と圧倒的タフネスで相手を完膚無きまでに"叩きのめす"、生粋の戦闘狂。

(以下ネタバレにつき反転)

"赤のキャスター"に唆され、独断でユグドミレニアの城塞へと向かい始めるスパルタクス。
"赤のアーチャー"、"赤のライダー"が止めに入るものの、まったく言う事を聞かずに単独進軍を続ける。

数日間歩き続け、スパルタクスはミレニア城塞付近の森林に入る。
城塞を護衛する大量のゴーレムとホムンクルスを前に、圧倒的パワーでそれらを砕き、薙ぎ払い、吹き飛ばす。

しかしその最中、"黒のライダー"の宝具で足を封じられ、"黒のキャスター"が作り上げた大型ゴーレム達がその身を覆い尽くされ、まともに身動きが取れぬ状態へと追いやられる。
それでもなお歩みを止めぬ彼の前に、敵陣の領主である"黒のランサー"がついに姿を現す。
圧制者を眼前としたスパルタクスは歓喜の声を挙げ、その身を叩き潰さんと剣を振り上げた。

瞬間、ランサーの宝具である『極刑王』により、霊核を除いた全身に杭が突き刺される。
文字通り満身創痍な彼の肉体。しかし、なおも動きを止めぬスパルタクスに、彼の真意を理解した"黒のランサー"。
足掻く彼を前にして、その身を『隷従』させることをスパルタクスに告げるランサー。

狂戦士の微笑みは途絶え、彼は壮絶な憤怒の表情をランサーへ向けた。
圧制者と戦うことこそが信念である彼にとって、その言葉は死を超える屈辱であり、絶望だった。

(反転終了)

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関連項目

  • Fate/Apocrypha
  • サーヴァント(聖杯戦争)
  • TYPE-MOON関連の一覧
  • グラディエーター
  • プロレスラー
  • ドM
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