ファイナルファンタジーVとは (ファイナルファンタジーファイブとは) [単語記事]

ファイナルファンタジーVとは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)がスーパーファミコン向けに1992年12月に発売されたでゲームソフトである。略称はFF5、FFV。

ファイナルファンタジーシリーズの本編5作目である。

	ファイナルファンタジーV FINAL FANTASY V
	ジャンル	ロールプレイングゲーム
	対応機種	スーパーファミコン
	発売	スクウェア
	開発	スクウェア
	発売日	1992年12月6日
	価格	9,800円（税抜）

概要

オリジナル版は、スーパーファミコン向けのソフトとして1992年12月6日に発売された。販売本数は245万本と、同年9月27日に発売されたスーパーファミコン版「ドラゴンクエストV」の280万本に迫り、名実とも2大RPGの地位を確立した。

今作も前作に続いて「アクティブタイムバトルシステム（ATB）」が採用されている。

容量が前作の2倍の16メガROMとなり演出面を向上させたのはもちろんだが、今作はFFⅢで登場した「ジョブチェンジシステム」が採用され、それに加えてそのジョブを育てて「アビリティ」を取得すると言う要素が加わった。
この「アビリティ」は、一度修得すればほかのジョブでも装着可能となるため、これによりキャラクターのカスタマイズ性が極めて高くなり、同時に戦闘の自由度も非常に高くなった。
また、特殊な効果を持つ武器や防具が多くあり、使いこなすことで有利に進めることができる
特に、ストーリ後半で入手できる伝説の12武器は数値だけでは測れないような便利な能力を持っている。
その分レベルが比較的上がりにくく恩恵も少ないため、数値上の強さよりアビリティと戦略がモノをいう。

また、今作より「オメガ」「しんりゅう」といった、ラスボスよりも強い敵がおまけで登場するようになり
「オメガ」はたとえLv99かつ最強の武器で攻撃してもキズ一つつかない頑丈さを誇り
「しんりゅう」は開幕タイダルウェイブでパーティ全員を超オーバーキルする破壊力を誇るため
対策なしでは全く太刀打ちできない強さとなっている。
他のボスについても、正面から殴りまくるだけでは苦戦を強いられる事が多い。

反面、他のシリーズ作品に比べてやりこみや縛りプレイを意識したかのよう仕様が多数あり、殆どのボスに何かしらのステータス異常が有効であるなど攻略の幅が広い。さらに、ボスを倒しても経験値が入らない、本来強制戦闘になるはずのザコ戦を回避できるなど極低レベルの攻略が可能な仕様となっており、極めれば初期レベルABP0で上記の2体を倒し、ラスボスも倒してエンディングを迎ることも可能。

移植作品

発売日	タイトル	機種	詳細
1998年3月19日	ファイナルファンタジーV	PS
1999年3月11日	ファイナルファンタジーコレクション	PS	FF4、FF5、FF6のセット
2006年10月12日	ファイナルファンタジーV アドバンス	GBA	ジョブ・ダンジョン追加

PS版以降、移動が2倍速になったことで遊びやすくなった。GBA版はオリジナルからの劣化はごく一部のSE程度で、Exダンジョンで当時謎のままになっていたネタが再利用されたり、FF史上最強クラスの敵が追加されるなど4、6に比べると比較的良移植とされている。しかし、FF5自体がFF史上最も天野絵とドットの乖離が激しい作品なため、会話時の顔グラ追加は不評だったとか（主にレナとファリス。クルルは例外）

主な登場キャラクター

バッツ
レナ(FF5)
ガラフ
ファリス
クルル(FF5)
エクスデス
ギルガメッシュ

ジョブ

今作の中核を形成するシステムであり、さまざまなジョブとアビリティがある。普通にプレイすると余り使われないジョブでも使い方次第で物凄く強かったり低レベルプレイ時に重要な役目を果たしたりする。

ナイト
けんのあつかいと　まもりにたけている　せんし
肉弾戦の性能が平均して高く、強力な武器・防具を装備可能。「りょうてもち」は早めに習得したい。
瀕死の味方を「かばう」、物理攻撃を完全に防ぐ「まもり」、各種重装備可能を取得できる。
一部の剣はナイト専用になっているが、LV6アビリティの「けんそうび」を使えば他ジョブも装備可能。
他の味方をわざと瀕死にして、自身は「まもり」を使うことで敵の物理攻撃を防ぐという戦法もある。
モンク
みずからの　こぶしをぶきに　たたかう　かくとうか
FF1や3のような反則的攻撃力こそないが、序盤は「かくとう」が便利。
「チャクラ」や「ためる」、「最大HPアップ」を習得可能で、全ジョブ中最高のHPと力を持つ。
シーフ
すばやさときようさを　かねそなえた　ぬすみのたつじん
FF5では敵が高性能なアイテムを持っていることが多いため、「ぬすむ」は重要。
全ジョブ中最高の素早さをもち、この素早さを他ジョブに移植する「ちょこまかうごく」もある。
また、「ダッシュ」を持っているため、これがあるとプレイが快適になる。
SFC版は「ダッシュ」が無いと倍速移動ができない（例外：カルナック城脱出イベント中）ので特に重要。
竜騎士
くうちゅうでの　こうげきがとくいな　せんし
槍が装備できる唯一のジョブで（PSまで）「ジャンプ」は使い方次第で非常に強力で
今回はFF4と異なり飛行系を撃ち落とすより敵の超攻撃を回避するという使用法がメインとなる。
他にも『後列でもダメージが落ちない』『槍を装備しているとダメージ2倍』等、特筆すべき点は多い。
HP・MPを吸い取る「りゅうけん」も便利。余談だが、竜騎士07氏の名前の由来とも。
忍者
あらゆるにんじゅつを　つかいこなす　しのびのせんし
二刀流で戦う戦士でシーフにつぐ素早さをもち、「なげる」は序盤は各種術、終盤はしゅりけんが強烈。
「ぶんしん」はブリンクと同じ効果があり、物理攻撃の対策として有効。
「せんせいこうげき」「けむりだま」等を習得できるが、やはり特筆すべきは「にとうりゅう」であろう。
侍
かたなをあやつる　ぶしどうを　きわめたけんごう
鎧武士であるためナイト同様の重装備が可能で、装備武器の刀はクリティカルが出ることがある。
「しらはどり」「いあいぬき」などが習得可能だが、「ぜになげ」は凶悪さに一番定評がある。
そして「みねうち」は使い方が分からない（内部設定ミスの為か、麻痺効果が発動しない）。
バーサーカー
すぐれたちからで　たたかいつづける　きょうせんし
ジョブになっている間はずっと「バーサク」状態であるため操作が効かないという困ったジョブ。
高火力ではあるが、ターゲットを指定できないという理由で疎遠される事も少なくない。
その特異性から各種バグがあり、魔力を0以下にしてロッドで攻撃すると超威力になったり
チキンナイフの「とんずら」が出るとフリーズしたりする（どちらもSFC版のみ）
恐ろしいことに、これでGBA追加版含む全ボスを撃破可能らしい…
狩人
とくいのゆみで　えものをねらう　ハンター
ゆみは後列から攻撃しても威力が落ちないため、安全に敵と戦える
「ねらう」「どうぶつ」などを習得出るが、強力なのは「みだれうち」で後にFF3DSにも逆輸入された。
魔法剣士
まほうとけんじゅつを　ゆうごうさせた　けんし
「まほうけん」は剣に属性を付加し弱点を突くもの、ST異常、追加効果をを付加するもの
そして剣自体の攻撃力を跳ね上げる魔法剣フレアがある。
主にボス戦で活躍し、敵の弱点を突いて特大のダメージを与えたり、
本来ST異常が効かない程魔法回避が高い相手に強引にST異常を与えたりすることが可能。
白魔道士
ひとびとをいやす　しろまほうを　とくいとする　まどうし
最初から最後まで役立つ白魔法の使い手、今作から一部補助系が時魔法に移った。
ケアル、プロテス、レイズ、ホーリーとお馴染みの魔法がそろっている。
重要な回復役であり、「しろまほう」はつけておけば何かと役に立つ。
黒魔道士
てきを　こうげきする　くろまほうを　えとくした　まどうし
安定して強力なダメージソースとなる黒魔法の使い手、今作から一部補助技が時魔法に移った。
各種属性魔法は抜群の破壊力を誇り、それに加えて今作はドレインやアスピルも強力。
属性強化がある各種ロッドやウィザードロッドがあれば、さらに強力な属性魔法を放てる。
今回は吸収効果のある防具も多いので、味方にぶっ放して回復なんてことも…
時魔道士
じかんと　くうかんを　あやつる　まどうし
今作品より登場した「じくう」の使い手で、補助技中心の魔道士。
スロウ、ストップ、ヘイスガ、クイック等ATBに影響を与える魔法を多数保持する
そのほか、グラビテによる割合ダメージやランダム攻撃のメテオを使用することができる。
召喚士
げんかいから　しょうかんじゅうを　よびだす　まどうし
敵または味方全体を対象とし、強力な効果を持つ召喚術の使い手
ゴーレムやフェニックスなど補助系も強力。全ジョブ中最大の魔力とMPを持つ（PSまで）
MP効率ならシルドラ、水弱点にはリヴァイアサン、魔防が高い敵にはバハムートが最強とされる。
青魔道士
モンスターのわざを　しゅうとくできる　まほうせんし
今作より登場した異端の魔道士で、FF5を代表するジョブでもある、
敵が使ってきた技を受けることでこれを「ラーニング」し、「あおまほう」で使用することができる。
技の癖が強く、ラーニングも面倒だが使いこなせば超強力。「青魔法」に詳しい。
赤魔道士
しろとくろの　まほうを　つかいこなす　まほうせんし
白黒Lv3までの魔法が使えるが、盾が装備できないなどジョブ自体は中途半端。
トード＆ミニマムは敵の耐性を把握していれば攻撃補助に使えなくもないが、無理は禁物。
しかし、999ABPで最後に習得できる「れんぞくま」は魔道士系につけると最強の切り札となる。
魔獣使い
モンスターを　おおいどおりに　あやつる　ちょうきょうし
モンスターを操ったり捕らえたりして戦う特殊ジョブ、青魔法のラーニングにも便利。
普通にプレイするとあまり強い印象はないが、「あやつる」で一部強敵を無力化できる、
「とらえる」「はなつ」で超強力な技が出る、装備武器の鞭にマヒの追加効果があるなど、
極低レベルプレイをする際は非常に重要なジョブである。
薬士
アイテムのこうかを　たかめる　くすりのスペシャリスト
アイテム効果倍増の「くすりのちしき」ST異常回復の「ちゆ」全員にレイズの「そせい」などを覚える
が、最もヤバいのは2種類のアイテムを混ぜて特殊効果を出す「ちょうごう」で、
その効果は超アレイズ、安価なMP全快、各種属性耐性付加、レベルの上下などの超強力で
使い方次第ではバーサクやチャームがラスボスにすら効いてしまうため存在自体がバグと言われる。
風水師
だいしぜんのちからを　じざいにあやつる　のうりょくしゃ
「ちけい」によって攻撃するジョブ、普段はショボイが場所次第では全体即死も狙える。
「おとしあなかいひ」「ダメージゆか」も便利、しかし「ベルそうび」はない。何故だ？
吟遊詩人
うたごえで　きくものの　こころをいやす　おんがくか
特殊な効果がある「うた」を使うジョブ。「かくれる」が使えるなどFF4のギルバードの影響も受けている。
FFⅢⅣと続けて弱かったジョブであり、今作でも普通に戦う分にはあまり強くないのだが
その竪琴は全ての者の心に等しく届き、その愛の歌は心無い機械にすら響く…という浮世離れした性質を持つため
場所を選んで使いこなせばものすごい効果を発揮する。
踊り子
かれいなおどりで　みるものをまどわす　ダンサー
能力値の低さからあまり強くはないが、「おどる」でつるぎのまいが出ると4倍もの強烈なダメージになる。
また、リボンを始め専用装備が強く、これが他ジョブでも装備可能になる「リボンそうび」もある。
予言士
みらいをよちする　ちからをもった　のうりょくしゃ
GBA版追加ジョブの一つで、召喚士を超える魔力とMPを持つ。時限発動する特殊技「せんこく」や
使用時のMPの下一桁で効果が変わる「よげん」を使うがしっかり性質を知らないと事故が多発する。
そのほか、アビリティ「てきよけ」「ABPアップ」を習得でき非常に便利。
砲撃士
たいほうによる　せんじゅつをとくいとする　せんし
GBA版追加ジョブの一つで、大砲で攻撃する「ほうげき」や「EXPアップ」を習得できる。
「ごうせい」は砲弾とアイテムを組み合わせることで敵全体に様々な効果とダメージを与える技で
性質は薬士に近いが追加効果は補助魔法程度で、その分かなりの威力がある。
剣闘士
たたかいの　ごくいを　きわめた　せんし
GBA版追加ジョブの一つで、後列でも威力が低下しなくなる「こうれつぎり」や「ぜんぎり」「てきよせ」を習得できる。
「ひっさつ」は、9999ダメージ（各キャラ固定属性付加）、クリティカル、ミスの三択となる技で、強いがやや不安定。
忍者並みの素早さとモンク並みの力を持ち、騎士剣剣短剣槍斧弓盾が装備可能と
能力的にどことなくパラディンを思わせる高性能なジョブである。
ネクロマンサー
あんこくまほうをつかう　やみのまどうし
GBA最後の追加ジョブ、アンデットと同じ特性を持っており「アンデット」も習得可能。
特定のモンスターを「はなつ」時と同じ効果を発揮する「めいやく」と
単体全体こそ選べないが、ガ系魔法以上の強力な効果を持つ「あんこく」を使用できる。
その性能以上に、入手時期が異常なまでに遅いことが有名。
ものまね士
きょういの　ものまねマスター
直前のキャラの行動を「ものまね」することができるジョブこのジョブは特殊な性質を持っており、
「たたかう」「アイテム」を取り外してアビリティを3つまでつけることができ
さらに、マスターしたジョブの全特性と、一番高い能力を引き継ぐことができる。
武器は軽いもののみだが防具は重装備できるため、魔法中心なら最終ジョブはこっちがいいかも。
すっぴん
クリスタルに　みちびかれた　ぼうけんしゃ
つまり、そのキャラの素の状態であり、何のジョブにもついていない状態。
アビリティは何も習得できないが、すべての武器と防具を例外なく装備可能でアビリティを二つまでつけられる
さらに、マスターしたジョブの全特性と、一番高い能力を引き継ぐことができるため最終的に最強となる。
モンク、シーフ、召喚士（預言者）をマスターすれば全能力が最大となるので最終決戦前にマスターしたい、
ちなみに、他の全てのジョブをマスターするとすっぴんもマスターしたことになる。

ニコニコ動画でのFF5

キャラクターのカスタマイズ性が非常に高いのと殆どのボスキャラに何かしらのステータス異常が効くため、
いわゆる縛りプレイ動画が多く、「その発想は無かった」と言うような戦術が多数飛び出す。

そして、ストーリー中盤から「ギルガメッシュ」という敵側ながら、憎めないかつ強烈な印象を与えるキャラクターならびにテーマソング(「ビッグブリッヂの死闘」)が主人公以上に人気を博し、以降のシリーズやリメイク作品等でたまに登場している。また、ニコニコ動画でも「ギルガメッシュ」の派生動画も多く挙げられている。