ミスタープロスペクター(Mr. Prospector)とは、1970年生まれの競走馬。後に種牡馬。
ノーザンダンサー以来最も成功した種牡馬であり、おそらくこれからのサラブレッド血統の中でもっとも重要な父系となるであろうミスタープロスペクター系の元祖である。
父Raise a Native 母Gold Digger 母父Nashuaという血統。レイズアネイティブはネイティブダンサーの仔で最も成功した種牡馬。ナシュアはナスルーラの仔。血統背景はノーザンダンサーに似ている。母の名は「金採掘者」の意。そこから「探鉱者」と名づけられた。
ぶっちゃけ、この馬。競走馬としては全然大した事が無い。セリでは血統が評価されて22万ドルという物凄い値が付いたのだが、戦績は14戦7勝。重賞勝ちすらない。1200m戦で2度のレコードを記録しているが、1400mでも距離が長いという感じの超短距離馬であった。同期生であったセクレタリアトの爪の先にも及ばない戦績であったと言える。
ちなみに、馬体も良くない。社台ファーム総帥だった吉田善哉氏が「ネズミみたいな馬だ」と言ったそうだが、まったくその通りで、写真で見る限りではなんだか色が斑な鹿毛で、首は短く胴も詰まり、サラブレッドらしい伸びやかさが無い。
ところが、この馬が種牡馬入りすると化けるのだから、馬というのは本当に分からない。
種牡馬入りするなりフレッシュサイアーランクで一位になると注目され、名門クレイボンファームへ移籍。すると出るわ出るわ。大物産駒が次々と登場。1987年88年にはリーディングサイアーを獲得するのである。
大まかなところを上げるだけでもケンタッキーダービーを勝ったフサイチベガサス。ブリーダーズカップスプリントに勝ったガルチ。ムーラン・ド・ロンシャン賞を勝ったキングマンボ。ベルモントステークスを勝ったコンキスタドールシエロ。プリークネスステークスを勝ったタンクスプロスペクト。シーキングザゴールド、マキャベリアン、ミスワキ、マイニング、ゴーンウエスト、ウッドマンなんかはどこかで聞いた事があるだろう。
更に恐ろしいのが、産駒が次々と種牡馬として成功しているところである。キングマンボは日本でエルコンドルパサーとキングカメハメハの父となっているし、シーキングザゴールドはドバイミレニアムを出し、マキャベリアンはストリートクライを出し、ガルチはサンダーガルチを出し、ウッドマンはハンセルやヒシアケボノを出し・・・。更に孫には・・・。
も~、書くのも難儀である。
アメリカはもとより日本でもキングカメハメハが二年連続でリーディングサイアーになるなど勢いを増している。とにかく種牡馬としては軽いスピードをよく伝えており、アメリカのダートと日本の短距離には抜群の適正を見せ、日本やヨーロッパの底力系の牝系に上手い事スピードを上乗せさせる和合性の高さもある。
ノーザンダンサー系との相性も良いので、ノーザンダンサーの血が行き渡ってしまった欧州ではまだ伸びしろがあるのではなかろうかと思うし、日本で大氾濫中のサンデーサイレンス系との相性もキングカメハメハが証明しつつある。ミスタープロスペクター系が本当に世界を席巻するのはこれからなんではないかと思う。
ミスタープロスペクターは1999年死亡。その年にも29歳だというのに種付けをこなしていたのだそうである。なんつうか、やっぱりそれくらい生命力がなければ大種牡馬にはなれないのだろうなぁ。
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最終更新:2025/12/12(金) 02:00
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