敗北者 単語


ニコニコ動画で敗北者の動画を見に行く

ハイボクシャ

4.6千文字の記事
これはリビジョン 2649158 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

敗北者とは、

  1. 勝負や競争に敗けた者のこと。
  2. 尾田栄一郎の作品『ONE PIECE』の登場人物「白ひげ」を揶揄またはネタにしたときの呼び方(揶揄、ネタにされているのは正確にはその息子であるポートガス・Ⅾ・エース)。

概要1

元々敗北と言う単語がありそれに人物を指す者を付け加えてできた単語である。敗北の意味は負けると言うことであるが、"北"の字は背を向けたものを指しており逃げることを意味する。戦いの最中背中を敵にさらすことを恥とし、背中の傷を逃げ傷と呼んだ古来の日本の武士の考え方が示される単語と言えよう。そうなると背の字に北が入っているのも同じような繋がりなのだろうか。

敗の字の元の意味をたどれば、貝殻が2つに別れることを指していることから、物が壊れたりダメになったりすることを意味しており、つまりは物事がダメになって背を向けて逃げるような者を敗北者と呼ぶのであろう。

概要2は所詮…先の時代の敗北者じゃけェ……!

※以下の内容はONE PIECEのネタバレを含みます。

 元ネタはONE PIECE58巻の第573話 「この時代の名を”白ひげ”と呼ぶ」における赤犬のセリフ

「エースを解放して即退散とは とんだ腰抜けの集まりじゃのう白ひげ海賊団
船長が船長…それも仕方ねェか…!
             ・・・
"白ひげ"は所詮…先の時代の"敗北者"じゃけェ……!」

  この時、海軍に捕らえられ処刑寸前だったエースをルフィや白ひげ海賊団の面々が救出し、そこから逃げている最中に現れた赤犬が発した言葉。

 この言葉に対し、エースは足を止め

       ・・・
「ハァ…ハァ… 敗北者……?」

「取り消せよ……!! ハァ… 今の言葉……!!!」

 と激昂。さらに挑発を続ける赤犬に襲い掛かるも、悪魔の実の能力の相性が悪くあっさり撃退される。その後、赤犬がルフィを殺そうとしたところをエースがかばい死亡する……という展開である。

登場人物

  • 赤犬(サカズキ)
  • 敗北者(白ひげ、エドワード・ニューゲート)
  • 敗北者の息子(ポートガス・D・エース)
  • 口車に乗った息子という名のバカ(大渦蜘蛛スクアード)
  • 「見え見えの挑発に乗るんじゃねえ」って言ってた人(11番隊隊長キングデュー)
  • 「おいよせエース、立ち止まるな」って言ってた人(白ひげ傘下ビザール)
  • 「乗るなエース!戻れ!」って言ってた人(16番隊隊長イゾウ)

白ひげは本当に敗北者なのか?

赤犬は白ひげは「敗北者で空虚な人生であった」と喝破するがこれは的を得たものではない。

  • 赤犬「白ひげはロジャーに阻まれ王にはなれなかった」

白ひげとロジャーは何度も戦いを繰り返す間柄であったが、同時に二人だけで酒を飲み交わすほどの絆も持っていた。最期の酒宴でロジャーは白ひげにラフテルへの行き方、つまり海賊王への道をチラつかせるが白ひげは興味ないと一蹴する。白ひげはロジャーに阻まれ王になれなかったわけではない。後にドフラミンゴも「白ひげは王座につかず、イスの前に君臨した」と言っており、王座に「つけなかった」のではない。

  • 赤犬「何十年もの海に君臨するも王にはなれず何も得ず」

エドワード・ニューゲートが最も欲しかったのは「海賊王の称号」や「財宝」ではなく「家族」であった。何も得られなかったどころか、海賊白ひげは一番欲しかったものを十分に得ており、この指摘は赤犬の一方的な価値観にすぎない。エースは白ひげを海賊王にしていたがっていたようだが。

  • 赤犬「口車に乗った息子という名のバカにさされて死ぬ。所詮白ひげ海賊団は家族まがいの茶番劇」

かつてエースは白ひげの命を100度以上狙ったことがあり、しかしそれでも白ひげはエースを息子と呼んで憚らなかった。白ひげにとって自分を殺そうとする者もまた息子でありそれを受け入れる実力と度量を持っていた。スクアードに刺されたのは病と高齢によるもので、これをもって白ひげの信念が揺らぐものではない。

  • 赤犬「白ひげは敗北者として死ぬ」

エースとのやりとりがあった時点では白ひげはエースを解放し、逃げるエースはそれぞれが七武海クラスの実力者である隊長たちに囲まれもはや赤犬が手をだせるものではなかった。白ひげは「エースの救出」という戦略目標をすでに達成しているのである。一方で海軍側といえば逆に「エースを解放される」という大失態を晒し、この後に正義の象徴である海軍本部は粉々に破壊され、また白ひげを討伐して海軍の威信を高めるつもりが白ひげの首は海賊黒ひげに奪われるという惨憺たる有様である。エースが生きてさえいれば白ひげは勝者として死に、赤犬はこの戦争の敗北者となるはずだったのだ。

  • アニメ版赤犬「白ひげはその名でナワバリの平和を守ってると言ってる者もいるが雑魚相手に睨みを利かせているだけ」

サカズキ個人としての思想はともかく、やってることは世界政府公認の七武海とほぼ同じである。そもそもそれは本来海軍がやるべき仕事である。

なぜここまでネタにされるのか?

単にこの場面だけを切り取るとエースが尊敬する白ひげをバカにされ激昂し、また弟を守るために死んでしまったというだけでそこまでネタにされるシーンには見えないかもしれない。実際に視聴者からの突っ込み所と化してしまったのは、に以下のポイントが重なった結果とされる。

  • まずエースが仲間の制止を振り切って突出しピンチになるというのは今回が初めてではない。エースは白ひげの制止にも関わらず黒ひげを追い、見事に返り討ちにされてしまった。今回の戦争はある意味でエースの尻拭いから始まったものだが、エースは再び赤犬の挑発に乗って命を危険にさらすという学習能力のなさを見せている。しかも仲間が殺されている黒ひげ裏切りに比べ、こちらはただの暴言でしかないため、問題の軽さが段違いである。
  • 上述した通り赤犬の発言は的を外したものであり、エース以上に白ひげと共に時間を過ごしたベテランの船員達は赤犬の言葉を「見え見えの挑発」「勝手に言わせておけ」とスルーしている。が、赤犬の言葉を聞いてた何十人のクルーの中でもよりにもよって一番挑発に乗ってはいけないエース一人だけが赤犬の言葉に反応し足を止めてしまった。
  • あの猪突猛進タイプのルフィですら「エース行こう、おっさんの覚悟が……」と引き止める側に回っている。もともとルフィは肝心なところでは本質は見極めるタイプだが、ルフィが冷静になっている一方でエースが顔を真っ赤にしているシーンがよりエースの煽り耐性のなさを強調してしまった。
  • そもそも赤犬には白ひげ海賊団を挑発したつもりすらなく、若い頃から海賊を毛嫌いしていたサカズキは単に思ったことをそのまま口にしただけなのである。彼にエースを足止めさせる意図はなく、わざわざエースが向かってきてくれた時は「?」という反応であった(アニメ版では挑発するような口調に改変されていたがはやりエースが足を止めた時は首を傾けていた)。
  • 怒りに震えるエースがサカズキを倒すならまだしも簡単に撃退されてしまった。ちなみにこの時の赤犬の「マグマは火の上位互換」という分かるような分からないようなセリフもよくネタにされる。エースの戦績は黒ひげに敗北、陸でのジンベエと対等、赤犬に殺されるなどどうもパッとしない。
  • 白ひげは長く共に旅をした仲間達に最期の船長命令を下す。「全員!!必ず生きて!!無事、新世界へ帰還しろ!!!」。白ひげとエースの最期の別れのシーンは二人の愛情を端的に表す感動的なシーンであった。にも関わらずエースは命令を無視して死んでしまい、大海賊白ひげの家族へ残したこの最期の言葉は果たされることがなくなってしまった。
  • エースの死によって彼を守るために命を賭して戦ったエドワード・ニューゲートの戦略的敗北が確定した。またその後、白ひげ海賊団は黒ひげ海賊団に落とし前戦争で敗北し、傘下の海賊も白ひげの息子を名乗るエドワード・ウィーブルに撃破され瓦解した。エースが生きていた場合の黒ひげやウィーブルとの戦いがどうなっていたかはわからないが、エースの死が船員に与えた影響は大きかっただろう。
  • ポートガス・D・エースには親と呼べる人が大勢いる。生みの親のロジャーとルージュ、海賊としての親のエドワード・ニューゲート、育ての親のガープとダダン。彼の死はその全員を悲しませるものであり、戦争まで生きていた者だけでも「トリプル親不孝者」。全員合わせると「クインティプル親不孝者」にあたる。

一言でいえばスルースキルの無さから安い挑発に乗り、その死によって白ひげの顔に泥を塗り、彼を助けるために尽力した人たちの努力をすべて無駄にしてしまった。その至らなさが一部の読者の失笑を買ってしまったのだ。

そもそもこういった行動をとった原因の一つに『ロジャー(および遺伝してるエース)は仲間の侮辱や危害を酷く嫌う性格』にある…という情報が出るのがよりにもよってエース死後の過去回想、つまり後から判明した設定であり、それまで示唆のある描写すら特になかった。つまり作中では『赤犬がエースにとって我慢できない禁句(仲間の侮辱)を発した』故に出た行動だが、当然リアルタイムで読んでいた読者がこんな事実を知るはずもなく『安い挑発に乗った』印象を受けてしまうだろう。それにしても「俺の親父はロジャーでなく白ひげだ」と言っていたエースが最期の最期にロジャーから受け継いだ気性で失敗するのは何とも皮肉である。

白ひげは紛れもない最強の海賊として戦争で暴れまわり、何があっても白ひげ海賊団の家族の絆は崩れることがなかった。エースが生きてさえいれば白ひげは「勝利者」でいられたのである。しかしエースの死によってエドワード・ニューゲートが最も大切にしていた白ひげ海賊団は離散した。いわばエース自身の過失によって白ひげを赤犬がバカにした「敗北者」にしてしまったのである。そのことからエースは「たった一人で白ひげ海賊団を壊滅させた男」とも言われる。

空前の敗北者ブーム

 敗北者という言葉がネットミームとして広まったのはこのシーンをネタにしたコラ画像が多く作られたことによる。2015年には、関連動画にあるようにそのMADがニコニコ動画に投稿されている。

 コラ自体は割と昔からあるもののため、なぜ2018年になってこの言い回しが流行ったのかは不明。ただ、2018年10月中旬ごろからONE PIECEのアニメのマリンフォード頂上戦争編の映像を編集して作った「ホモと見るシリーズ」がニコニコ動画の例のアレカテゴリに投稿されていた。

 同年11月末ごろからこれらの動画がランキングに入ったり「止まらない敗北者BB」などの派生動画が生まれたりしているため、これがブームの着火点と推測される。

 ただ、今でも全ての敗北者の動画が例のアレカテゴリに投稿されているというわけではなく、例のアレ成分がない・薄いものについてはアニメカテゴリに投稿されることが多い。

 主要キャラをネタにしていることもあり、ONE PIECEファンやエースが好きなファンは不快な思いをする可能性が高い。場所を選ぶネタであるということに注意して、このネタを使うときは相手と場所を考えて使おう。棲み分けは大事。

ハァ…ハァ…関連動画……?

取り消せよ…!今の関連項目……!

  • 負け犬
  • 勝利
  • 現代医学の敗北シリーズ
  • 最先端医療でも敗北シリーズ
  • 吹いたら負け
  • 白ひげ
  • ポートガス・D・エース
  • オルガ・イツカ
  • 済まぬ

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/13(土) 04:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/13(土) 04:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP