教育困難校 単語


ニコニコ動画で教育困難校の動画を見に行く

キョウイクコンナンコウ

2.9千文字の記事
これはリビジョン 3393277 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

教育困難校とは、治安の悪化などが原因で教育を行うことが難しくなっている中学校高等学校や、荒れていたり学力の低い高等学校の総称である。

注意事項

具体的な高校の名前をあげて「あの高校は教育困難校である」とするのはおやめください。

概要

授業態度が悪く学級崩壊していたり、不良が多く荒れていて犯罪や校内暴力が多い高校か、言ってしまえば偏差値が低く学力が低い高校か、そのどちらにも当てはまる高校のこと。

特に偏差値40を切るような高校や貧困層が多い地域の高等学校が教育困難校に該当しやすいと言われている。そのためたまに「底辺高校」「底辺校」と言われることもあるが、差別用語として嫌う人も多いため「教育困難校」というマイルドな言い方(?)になっている。

よく「偏差値が低い高校にもマトモな人はいる」とか「進学校にもヤバい奴はいる」などの意見がみられるが、一般論で言えば偏差値が低い高校の方が荒れやすい傾向があるというのも事実ではある。

なお、偏差値が低いだけで特に荒れていない高校も、荒れている高校も一緒くたに教育困難校呼ばわりされているが、現在では偏差値が低い学校でも荒れている学校は減少傾向にあるらしい。これは

  • 高校生の意識の変化。「不良がかっこいい!乱闘!暴力!かわらわり!」という価値観が流行らなくなり「不良や暴走族はカッコ悪い」という価値観の高校生が増えたから
  • 本当にヤバい人は中退して消えていくから

などの理由が挙げられている。(スケバンやタイマンなんて死語になりつつある)このため、偏差値の低い高校=不良の巣窟で荒れているとは限らないが、勉強しなかったり遊んでいる人が多いのも事実ではある。

また、工業高校や商業高校、農業高校、水産高校(海洋高校)などといった実業系の高校や総合学科は偏差値が低くても教育困難校と呼ばれない場合がある。これは

  • 社会的に有益な資格が取りやすい。
    • 例えば工業高校なら危険物取扱者(特に危険物乙4)や電気工事士など。商業高校なら日商簿記(3級以上)や情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポートなど)など。農業高校なら測量士補やフォークリフトなど。
  • 「自分は自動車に携わる仕事がしたいから工業高校に行こう!」という目的意識を持って進学している人もいるから
  • 商業高校の場合、女子の割合が高いため、暴力沙汰は起こりにくいから(ただし陰湿な影でのいじめはあったりする)

などの理由があるからだと言われている。(ただし、地域や学校によっては普通に荒れていて、教育困難校となっている工業高校商業高校も普通に存在している)

定時制高校でも所謂不良は減って、代わりに日本語が不自由な外国人が増加傾向にある。とはいえ、教育困難校とされる定時制高校も存在している。

大学進学率は総じて低く、行けてもFランク大学や短期大学、専門学校であることが多い。これは多くの生徒・卒業生の学力が低いからというのもあるが、一般的に教育困難校の生徒は貧困家庭で育った人が少なくないというのも理由の一つであるとされる。

しかしごく稀に東京大学や国公立大学医学部医学科などの合格者が輩出される場合もある。これは主に交通が不便な田舎の高校にありがちなことであり、都会(都道府県庁所在地、政令指定都市、中核市など)の進学校に通えない地元の秀才が来ることが稀にあるからである。ただしそのような場合でも特別選抜クラスを作って他のクラスから隔離していることが多い。

勿論、学歴で人生が全て決まるというわけではないものの、教育困難校の場合は

  • 工業高校や商業高校などと違って高卒での就職を前提としてないので有益な資格が取りにくい。
  • コネがある企業が少ないため、就職先を見つけるのに苦労する。
  • 大学進学が難しい。行けても専門学校か短期大学、Fランク大学であり就職できない

などの点が問題視されがちである。

また、教育困難校の生徒に対する差別も問題視されている。具体的に言えば、

  • コンビニエンスストアなどで近所の教育困難校の生徒を入店禁止(出禁)にする。
  • 企業のアルバイトの募集で、教育困難校の生徒を採用しない。(過去にはドン・キホーテで実際に教育困難校の生徒を採用してはいけないと決められていたことがあり、炎上した)

などの事例がある。

ちなみに、何故か1970年代の第二次ベビーブーム以降に新設された高校に多いとされている。

中学校も、公立であれば通常偏差値はないが、荒れていると評判の中学校だったり、私立であれば偏差値の低い中学校が底辺校や教育困難校と言われることがある。

創作では、教育困難校を舞台にした不良マンガや、不良を更生させるストーリーや、学力の低い生徒を難関大学に受からせる、部活だけでも頑張るなどの漫画アニメの題材になったりもしている。

存在意義

上記のようにネガティブな印象を持たれやすい教育困難校だが、それでも行く意味はある。理由としては以下の点があげられる。

  • たとえ教育困難校であっても卒業すれば高卒の学歴は手に入る。
    • 現代の日本では表向きは中学校までが義務教育とされているが、実質的には高校までが義務教育みたいなものなので中卒だと就職先がほぼ無いに等しい。正社員はおろかアルバイトですら就くことが非常に困難となる。
      • 高校進学率がまだ全入と言える状況ではなかった1970年代前半までならともかく、高校進学率が90%を超えた1970年代後半以降は表向きは学歴不問とされているところであっても「あなたは何故高校に行かなかったのか」とか「何故高校を中退したのか」などの厳しい質問を受けることが多いため、よっぽど前向きな理由を答えられる人以外は「高校を卒業しない」という選択肢は全くオススメできない
    • 大学や専門学校に進学する際にも高卒資格が必要となる。
  • 偏差値は低くても、部活などで頑張ったという実績があれば評価されることもある。
  • なんだかんだ友達ができたりする。
  • せめて昼間だけでもヤンキーやDQNを閉じ込めておく効果があるため、治安維持装置としても教育困難校が必要である。
  • 不良が少ない偏差値の低いだけの高校ならなんだかんだ楽しく過ごせる可能性がある
  • 最低限の教養が身に着くかもしれない
  • 中退せず卒業できただけでも「不良ではないいい子なのではないか」「最低限の社会性はある」と評価してもらえる可能性がある

また教育困難校の生徒は虐待や貧困など家庭環境に問題を抱えている子供も多く、児童養護施設(孤児院)や里親家庭で育った人も多い。日本は先進国の中では社会福祉政策がお粗末な方の国であると言われているため教育困難校が事実上のセーフティネットとなっている側面があり、問題児でも安易に退学させることはできないという事情がある。

そして教育困難校の生徒や卒業生を不当に差別することは如何なる理由があっても決して許されないのでご注意を。

関連動画

関連項目

  • 高等学校
  • 通信制高校
  • 定時制高校
  • 学歴
  • 偏差値
  • 中学校
  • 受験
  • Fランク大学…これの大学バージョン
  • Fランク大学院…これの大学院バージョン
  • 工業高校vs偏差値が低い普通科
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
上坂すみれ[単語]

提供: ふりい

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/12(金) 21:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/12(金) 21:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP