高松宮記念

高松宮記念(競馬）とは日本中央競馬会(JRA)のGI競走で中京競馬場・4歳以上・芝1200ｍで行われる。
1着本賞金は1億7000万円(2022年現在)

なお、競輪や競艇にも同じ名前のレースがあるが、競輪は高松宮記念杯、競艇では高松宮記念特別競走と言う名でレースが行われている。
またその他のスポーツ競技でも高松宮記念と名の付いた大会等がある。

ここでは競馬のレースについて述べる。

この記事では実際の競馬競走について記述しています。 この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては 「高松宮記念(ウマ娘)」を参照して下さい。

概要

前身は1967年に創設された重賞「中京大賞典」。
1970年に皇族の高松宮殿下から優勝杯が下賜された事から、一旦この年で廃止の上で、翌年1971年にレース名を「高松宮杯」として新設する事になった。
芝2000mの別定重賞「高松宮杯」時代は、ハイセイコー、トウショウボーイ、オグリキャップといったスターホースが数多く出走する中京競馬場最大のレースで八大競走・十大競走+中山大障害と並んで全国発売競走であった。1984年のグレード制度導入時にはGⅡが格付けが与えられた。その後、1990年代にもダイタクヘリオス、ナイスネイチャ、マチカネタンホイザ、ダイイチルビー、ダイユウサク、ウイニングチケット、ヒシアマゾンなどといったスターホースがこのレースで戦ったが、これと同時期に登場した稀代のスプリント王・サクラバクシンオーの活躍によりスプリント競走充実の気運が高まったことから1996年にGIに格上げされたのと同時に1200mに短縮され、1998年から現在の名称「高松宮記念」となった^[1]。
なお、GⅠに昇格した当初の5月の時期は3歳上(旧4歳以上)も出走可能だったが、3歳馬は出走することは無かった。(夏競馬の2000mの時期は3歳馬の出走はあった)

ちなみにGI昇格前は旧・高松宮杯と同じ月にGⅡ・芝1200mで開催されていたCBC賞があり、施行条件的にはCBC賞をGIに格上げしたものとも見て取れるが、レースの格などの観点から高松宮杯の施行条件をCBC賞と同一のものに変更して昇格する運びとなった。同時にCBC賞は11月開催に変更、またGⅢのハンデ戦であった金鯱賞が旧・高松宮杯の施行条件を引き継ぐこととなった。

当初は6月下旬から7月上旬に行われ、GI格上げ時に5月に移動、2000年に短距離路線の改革が行われ、現在では3月下旬に行われる。このレースを皮切りに、春のGI戦線が開幕する。
また、グローバル・スプリント・チャレンジの第3戦に指定されている。しかし外国馬の参戦は時折香港馬が参戦する程度（同じ時期、というかほぼ前日に、UAEドバイにて第2戦「アルクォズスプリント（芝1200m）」が行われるから。）。

なお、2010年4月～2012年1月まで中京競馬場は改修工事が行われたため、2011年は阪神競馬場で開催された。

2020年は新型コロナウイルスの影響で無観客で行われた。大戦中の時には無観客はあったが戦後になりJRAとなってからはG1レースとしては初の出来事となった。
当初は生ファンファーレが予定されていたが、関係者以外入れなくなりCD音源に変更になった。
レースではハナ差で1位入線した和田竜二騎乗のクリノガウディーが、残り100m付近で2位入線のモズスーパーフレア、4位入線のダイアトニックの進路を妨害したとして、4着に降着になりモズスーパーフレアが1位繰り上げ、松若風馬は江田照男以来となる繰り上がりでのG1初制覇となるなど様々な記録が残った。

余談になるが勝利騎手インタビューは新型コロナウイルスの感染対策により、記者すら近づかない形で行われた。

インタビューの様子(日刊スポーツ記者のTwitterアカウントより)

中京競馬場は、ローカル場で唯一年間を通じてGIレース（高松宮記念・チャンピオンズカップ）が行われており、中でもこの高松宮記念は、発走前のファンファーレの生演奏が聞こえないほどの盛り上がりを見せる。
また、GI昇格後初の生ファンファーレの演奏が酷かったことでも知られている（詳しくは下記動画を参照）。

主な前走・前哨戦

競走名	格付	施行競馬場	施行距離	間隔	優先出走権
シルクロードステークス	GIII	京都競馬場	芝1200m	8週
阪急杯	GIII	阪神競馬場	芝1400m	4週	1着馬
オーシャンステークス	GIII	中山競馬場	芝1200m	3週	1着馬

GI昇格以降の優勝馬

回数	開催日	優勝馬	性齢	勝利騎手	勝ち時計	動画
第52回	2022年3月27日	ナランフレグ	牡6	丸田恭介	1:08.3
第51回	2021年3月28日	ダノンスマッシュ	牡6	川田将雅	1:09.2	sm38499758
第50回	2020年3月29日	モズスーパーフレア[2]	牝5	松若風馬	1:08.7	sm36590841
第49回	2019年3月24日	ミスターメロディ	牡4	福永祐一	1:07.3	sm34839493
第48回	2018年3月25日	ファインニードル	牡5	川田将雅	1:08.5	sm32943193
第47回	2017年3月26日	セイウンコウセイ	牡4	幸英明	1:08.7	sm30900746
第46回	2016年3月27日	ビッグアーサー	牡5	福永祐一	R1:06.7	sm28510507
第45回	2015年3月29日	エアロヴェロシティ	騸7	Z.バートン	1:08.5	sm25903765
第44回	2014年3月30日	コパノリチャード	牡4	M.デムーロ	1:12.2	sm23213238
第43回	2013年3月24日	ロードカナロア	牡5	岩田康誠	1:08.1	sm20428053
第42回	2012年3月25日	カレンチャン	牝5	池添謙一	1:10.3	sm17355533
第41回	2011年3月27日	キンシャサノキセキ	牡8	U.リスポリ	1:07.9	sm14401277
第40回	2010年3月28日	キンシャサノキセキ	牡7	四位洋文	1:08.6	sm10194744
第39回	2009年3月29日	ローレルゲレイロ	牡5	藤田伸二	1:08.0	sm6586545
第38回	2008年3月30日	ファイングレイン	牝4	幸英明	1.07.1	sm2837610
第37回	2007年3月25日	スズカフェニックス	牡4	武豊	1:08.9	sm4323212
第36回	2006年3月26日	オレハマッテルゼ	牡5	柴田善臣	1:08.0	sm4323128
第35回	2005年3月27日	アドマイヤマックス	牝5	武豊	1:08.4	sm4323052
第34回	2004年3月28日	サニングデール	牡5	福永祐一	1:07.9	sm4322951
第33回	2003年3月24日	ビリーヴ	牝5	安藤勝己	1:08.1	sm4322816
第32回	2002年3月25日	ショウナンカンプ	牡4	藤田伸二	1:08.4	sm4322729
第31回	2001年3月28日	トロットスター	牡5	蛯名正義	1:08.4	sm4322588
第30回	2000年3月26日	キングヘイロー	牡6	柴田善臣	1:08.6	sm1326011
第29回	1999年5月23日	マサラッキ	牡7	藤田伸二	1:08.0	sm4322485
第28回	1998年5月24日	シンコウフォレスト	牡6	四位洋文	1:09.1	sm4322393
第27回	1997年5月18日	シンコウキング	牡6	岡部幸雄	1:08.0	sm3623518
第26回	1996年5月19日	フラワーパーク	牝5	田原成貴	1:07.4	sm2324759

関連動画

　

関連コミュニティ

関連項目

• 競馬
• JRA
• 中京競馬場
• スプリンターズステークス　-　下半期の芝短距離Ｇ１
• 競馬の競走の一覧

脚注

1. *なお、現在でも「高松宮杯」の略称である「宮杯」と呼ぶファンも多い。
2. *クリノガウディー1位入線後4位降着による繰り上がり。