いすゞ・エルフとは、いすゞ自動車が製造する小型トラックである。
概要
1975年に2トンクラストラックでトヨタ・ダイナからシェアトップを奪って以来、日本の小型トラックの代表的存在として世間では位置づけられている。エンジンは通常のディーゼルの他にもハイブリッド仕様車もあり、天然ガス(CNG)も設定される。かつてはLPガス仕様車も存在した。外板は青色が標準設定されかつては街中で見かけるエルフはほとんどが青色であったが4代目からは青色の他に白色も設定され、現在では白色のシェアが上回っている。
初代モデル(1959年~1968年)
1959年に登場。当初は1500ccのガソリンエンジンのみの設定だったが翌年にディーゼルエンジンも登場した。ドアは後ろ側にヒンジがあり前側が開く構造だった。
1965年マイナーチェンジ。ヘッドライトが丸目2灯式から丸目4灯式になり、グリルのデザインも変更された、
2代目モデル(1968年~1975年)
1968年に初のフルモデルチェンジを実施。このモデルから3、5t積や後輪小径Wタイヤの低床車「フラットロー」を追加。
3代目モデル(1975年~1984年)
1975年にフルモデルチェンジ。このモデルから1BOXタイプのルートバンが設定された。また、オプションではあったがこのモデルからエルフ初のエアコン、パワーステアリング、排気ブレーキが設定された。
1980年にはワイドキャブが登場。チルトキャブ機構、フロアシフトが設定される。
1981年には2度目のマイナーチェンジ。外観はグリルデザインとワイパーが変更、インパネ周りのデザインが大幅に変更された。
4代目モデル(1984年~1993年)
1984年にフルモデルチェンジ。ヘッドライトは角目4灯式になった。エンジンは3600ccのディーゼルエンジン搭載。全モデルにてフロアシフトを採用。このモデルから従来の青色に加えて白色の外板も採用。
1978年に初のマイナーチェンジ。1989年には助手席ドアにセーフティーウィンドウを採用。
1990年に2度目のマイナーチェンジ。ISUZUロゴが現在のフォントになる。ヘッドライトがフォグランプ内蔵の異型タイプとなり、コーナーリングランプも設定された。後に全グレートでパワーウィンドウも装備される。
5代目モデル(1993年~2006年)
1993年にフルモデルチェンジ。エンジンは4300ccディーゼル搭載。サイドブレーキ形状がステッキ式からハンドブレーキ式に変更。2人乗りと3人乗りが設定される。
1995年から日産・アトラス及び日産ディーゼル(当時・現在のUDトラックス)・コンドル20・30にOEM供給された。
1997年にマイナーチェンジ。ISUZUロゴがステッカーからメッキのエンブレムに変更。
1999年に2度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジンは4600ccにアップされて。外観はメッキグリル化され、フォグランプが黄色から白色に変更された。
2002年に3度目のマイナーチェンジ。ディーゼルエンジンはコモンレール式の4800ccに変更。外観はグリルデザインの変更、ISUZUエンブレムの小型化などが施された。このモデルからデュアルモードMTが採用された。
2004年に4度目のマイナーチェンジ。外観は大幅に変更された。また、灯火器類規制法に対応するためにヘッドライトのデザインを大幅に変更した上でフォグランプが再びバンパーに設置された。また、MT車にはクラッチペダルのないマニュアルシフト「スムーサーE」が採用された。このモデルからマツダ・タイタンにOEM供給された。このモデルの登場から、いすゞ自動車のCMにおいて「いすゞのトラック」が採用された。
6代目モデル(2006年~)
2006年にワイドキャブがフルモデルチェンジ。同時に標準キャブとワイドキャブの中間サイズのハイキャブ車も登場。2007年に先代モデルのキャブを流用して標準キャブもフルモデルチェンジされた。国産トラックでは初のイモビライザーも採用された。
ディーゼルエンジンは3000ccDOHCインタークーラーターボと多積載量仕様車向けに5200ccSOHCインタークーラーターボが設定されるが、後に3000ccエンジンに統一される。
ミッションはクラッチペダル付きのMTと機械式オートマチックの「スムーサーEx」が採用される。
当モデルのフルモデルチェンジに合わせて各OEM車もフルモデルチェンジされたが、2012年をもって日産・アトラスが三菱ふそう・キャンターのOEMに変更されたため、日産自動車へのエルフの供給は終了された。
関連作品
動画
静画・MMDモデル
関連リンク
関連項目
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