対偶とは、「裏」の「逆」である。
概要
「AならばBである」の対偶は、「BでないならAでない」である。重要なのは前者と後者が同値ということである。すなわち前者が真なら後者も真、前者が偽なら後者も偽である。
例
「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」の対偶は「恥ずかしいからパンツだもん!」となる。
無論前者と後者は同値だが、真偽の証明は各人にゆだねることとする。あるいは前件否定の記事を参照のこと。
必要条件と十分条件
→ 命題 参照
「AならばBである」とき、BであるにはAであれば十分であるから、AはBであるための十分条件であるという。また、Aであれば必ずBであるということは、BでなければAではありえない。つまり、AであるためにはBであることが必要なので、BはAであるための必要条件であるという。
同値
「AならばBである」かつ「BならばAである」とき、AはBの必要条件でもあり十分条件でもあることから、AはBの必要十分条件であるという。このときBもAの必要十分条件である。
この場合、AもBも表現は違えど、同じ状態を表現しているのであり、「AとBは同値である」ともいう。同値を英語でいうと、equivalenceであるが、equiの部分はequal(等しい)と、valの部分はvalue(値)と同じ語源である。この場合のvalue(値)というのは、単純な数値のことではなく「状態を評価(evaluate)した結果」のことを指していると思われる。
裏と逆
「AならばBである」の裏は「AでないならばBでない」である。「AならばBである」の逆は「BならばAである」である。
ここで注意しなければならないのは、「AならばBである」が真であっても、「裏」や「逆」は「必ずしも」真ではないということである。「AならばB」のときに、逆が真であるかどうかは、AでなくてもBの場合があるかどうかにかかっている。
この点に関する誤りは「=」の記事が詳しい→ 「=」
「裏」や「逆」とは真偽が一致しなくても、「裏」の「逆」である対偶とは真偽が一致する。ちなみに、「裏」と「逆」は対偶の関係にあるため真偽が一致する。
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関連項目
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