言継卿記とは、山科言継による日記である。
概要
多くの戦国大名との交友で知られる山科言継による日記。大永7年(1527年)から天正4年(1576年)のおよそ半世紀にわたって記録されたが、抜けが多く、完全な状態で保存されているのは12年分程度である。分量としては『実隆公記』にも匹敵する記録なのだが、抜けている個所は歴史的に重要な事件があった時期ばかりであり、おそらく近世に記録的価値の高さから貸し借りされているうちに亡失していったとされる。原本の大半は東京大学史料編纂所が保管している。
前述したとおり重要事件の記録はあらかた散失しているのだが、桂川の戦いや足利義輝の亡くなった永禄の政変、織田信長の上洛といった記録が残っている。また一方で朝廷の財政再建に尽力した山科言継の奮闘を見て取ることもできる。さらに戦国時代の京都を生きた一般庶民の様子もうかがえる。
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