ダンゴウオ(学名:Eumicrotremus awae)とは、スズキ目カジカ亜目[1]ダンゴウオ科に属する魚類である。
ダンゴウオ | |
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目 | スズキ目 |
科 | ダンゴウオ科 |
学名 | Eumicrotremus awae |
本州太平洋側などに生息している、団子のような丸い体形が特徴の全長1~5cm程の小さい魚。日本海側のダンゴウオについては後述。
夜行性と考えられており、日中は岩や海藻の上でじっとしている。ダンゴウオ科共通の特徴として、腹鰭は吸盤に変化しており、荒波でも流されない。小さな甲殻類など無脊椎動物を食べて暮らしている。
黄・緑・赤などカラーバリエーション豊かで、その小さく可愛らしい姿や愉快な顔つきからダイビングや水族館の人気者として知られている。正面から見ると某スライムに似ていると言われたりもする。
色彩豊かなのは、生活する(付着している)場所に溶け込むためである。幼魚の時は同じでも、成長に伴い周囲と似た体色になる。例えば、緑色の海藻が多い環境だと緑色のダンゴウオが多くなる。残念ながら3つ重なって三色団子にはならない。
幼魚は全長5mmほどで、天使の輪のような模様があり更にキュート。この模様は1か月程度で消えてしまう。
繁殖期間は春から初夏。オスは数週間もの間絶食し巣穴で卵を守り、孵化が終わると力尽きて死んでしまう。なかなか壮絶な子育てである。
以前はダンゴウオ属(Lethotremus)に分類されていたが、2020年現在はイボダンゴ属(Eumicrotremus)に移されている。
山形~兵庫にかけての日本海側や朝鮮半島南東のダンゴウオは2017年の論文[2]により別種とされ、サクラダンゴウオ(学名:Eumicrotremus uenoi)と名付けられた(ちなみに属が変更されたのも同じ論文)。朝鮮半島南西のダンゴウオも別種とされEumicrotremus jindoensisという学名が与えられている。
ダンゴウオ科はビクニンなどのクサウオ科に近縁で、主に北極海を含む北太平洋の寒冷な海に生息している。浮袋は持たない。
ほとんどが大きくても10cm程の小型の魚だが、例外的に北大西洋に生息する種の1つであるランプサッカー(学名:Cyclopterus lumpus)は全長60cmにもなり、卵がキャビアの代用品になることで知られている。ランプフィッシュとも呼ばれ、和名もあるが日本に生息していない魚なのでヨコヅナダンゴウオ・セッパリダンゴウオ・セダカダンゴウオと統一されていない。このうちセッパリダンゴウオは差別用語を含むとされ現在は使用が控えられている模様。
食用になり、ゴッコという地方名で知られるホテイウオ(学名:Aptocyclus ventricosus)も全長40cmと大型。他にも、トゲトゲしているためコンペイトウ(学名:Eumicrotremus asperrimus)と名付けられた面白い名前の種もいる[3]。同じダンゴウオ科のフウセンウオ(学名:Eumicrotremus pacificus)などを単にダンゴウオと呼ぶこともある。ダンゴウオに負けず劣らず可愛い魚たちである。ランプサッカーやホテイウオを可愛いと思えるかは人によるかもしれないが。
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最終更新:2024/05/04(土) 04:00
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