ネイスミス・ウォードとは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。CV.松原大典(オーディオブック版)。
水色の瞳を持ち、勇気と用兵術を十分にそなえた若い勇将として描かれているにもかかわらず、最後の最後に慎重派だったはずのアンドラーシュに猛将としてのインパクトを持って行かれてしまったいまいち不憫な人物である。
宇宙暦640年に発生した、自由惑星同盟に対する銀河帝国軍の大挙侵攻の際、迎撃部隊を指揮することになった艦隊司令官のひとり。上司がリン・パオ総司令官とユースフ・トパロウル総参謀長のトラブル・メーカーコンビに決まった時はうなり声をあげたという。
7月14日にダゴン星域会戦が開始されると、7月16日、緒戦で挟撃を受けたオレウィンスキー艦隊をヒュー・エルステッドとともに救出。さらに7月21日0時40分からの最終局面では、先陣を切って帝国軍左翼を攻撃、火砲約31万7000門、保有全火砲に対する稼働率は常識外の75パーセントに達する猛射という恐るべき火力をもって「光点でも光線でもなく、光の壁であった」と評される猛攻撃を加え、最終的な帝国軍部隊壊滅の端緒を作った。
ちなみに、アンドラーシュに猛将のお株を盛大に奪われるのはこの直後、それもウォードの攻撃により帝国軍本隊が反対の右翼側に押し出されたのを見たアンドラーシュが突進コマンドを三連打した結果である。
彼の勇将としての側面を印象づけるのは、緒戦のオレウィンスキー艦隊救出の直後、戦艦<サンタイサベル>の総司令部でリン・パオと会話した時の逸話である。この戦闘で敵の力量をリン・パオはひとまず見極め、「目的は勝つことではなく負けないこと」と、戦闘を避ける方針を示した。この論のあまりの消極さはウォードの受け容れるところとならず、彼は鋭利な視線で総司令官を睨みつけ、
「司令官にぜひうかがいたいものですな。勝つことと負けないこととは、どこがどうことなるのです?」
「辞書をひくんだな。他人に聞いてばかりじゃ勉強にならんよ」
と返したのみであった。これを聞いたウォードはそれ以上は何も言わずに退出したが、その間に床を三度、ドアを一度のあわせて四度にわたり思い切り蹴りつけたという。
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最終更新:2024/05/01(水) 03:00
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