SCP-668 単語

ジュウサンインチノホウチョウ

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SCP-668とは、シェアード・ワールドSCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。

名は『13" Chef's Knife (13インチ包丁)』。

概要

SCP-668は1930年代後半-1940年代前半に鍛造された、フルタング構造で檀製の柄を持つ全長33cm包丁である。この包丁を持っている人が他人に危を加えようとするとき、周囲の人は被害者を助けようとしなくなるという特性がある。

SCP-668が最初に発見されたのは、1960年代の強姦殺人事件の際であり、ニューヨーク一人暮らしをしていた女性が辱められた後に殺されたのだが、この行に及んだ犯人がSCP-668を持っていたために、6時間に渡るこの凄惨な事件を聞いていたと言する38人が一人助けようとしていなかった。

財団が突き止めたところによれば、この包丁を持つ何かしらの意を持った人、あるいは人生物に対して、その周囲にいる常精抵抗数(Psionic Resistance Index)が97以下である存在すべての人または知覚を持つ生物は犠牲者を助けようとさせなくする。それらの人は嫌悪感や恐怖を感じ、知覚にも異常を持たないものの、犠牲者を助けようとするあらゆる行動 (犠牲者を逃がそうとする、犯行を妨する) に対して無気力になってしまう。また、犠牲者本人も自身が置かれている状況から逃げたり抵抗することに無気力になってしまう。なので先程の強姦殺人事件では、おそらく犠牲者の女性恐怖絶望の中にいても、抵抗しようという感情は一切わかなかったのだと思われる。

その後、SCP-668はショッピングモールにおける大量殺人事件が引き起こされた際に財団の収容作戦が決行されて回収された。この事件では犯人が一人ずつ人を儀式的に殺するという行に及んだが、警官も発することができず、また犠牲者たちも逃げようとしなかった。このままではショッピングモールをいずれ出るであろう犯人により犠牲者が増える一方であるため、財団パイロットには示が出た。しかしそれにも関わらずパイロットさえもそれを実行できなかった。

このため上層部は「もう核ミサイルを打てばいいんじゃないか」としたが、ギアーズ博士は「敵対的な意志がSCP-668の心霊作用のトリガーになるのではないか」と考え、Dクラスを複数名用意し、一人の揮役にSCP-061 (音マインドコントロール) で他のDクラスにそれぞれ違う示をしろと命じ、12名のDクラスに個々の行動の意義を悟らせずに爆薬を起爆させ、更に囮役と時間稼ぎのためのDクラスを数人用意することで核ミサイルを使わずに事SCP-668を回収した。

なおこのSCP-668を持っていても、それより前に所持者の終了手段が確立されていればSCP-668を障害なく終了できることが後の実験でわかっている。このためSCP-668は現在ではEuclidとしてクラス分類されている。

SCP-076-2 ("アベル") が持ったら危険ではないか、という仮説も立てられたが、当の本人は「そんなものを使っても面みがない」とのこと。まあアベルには用の長物だよね。 財団の次なる懸念はSCP-682 (不死身の爬虫類) がSCP-668と接触することだそうな。クソトカゲ抵抗する心がわいたところでどうせ勝てないし、どっちでも変わんない気がするけどなあ。

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