アドルフ・アダン(1803~1856)とは、19世紀前半に活躍したバレエ作曲家である。
概要
パリに生まれる。父親も音楽家であり、息子のアドルフ・アダンには音楽の道を志さないように努めたそうだが、結局1821年にパリ音楽院に進み、フランソワ=アドリアン・ボイエルデューらに学んだ。
卒業後はボイエルデュ―の手伝いなどを務めたが、稼いだ金でヨーロッパ旅行を行い、後にタッグを組むことになったウジェーヌ・スクリーブに出会っている。
作曲家としては大変速筆で1830年の時点で数十曲の舞台作品を書いているが、その中でも特に知られているのが1841年に作った「ジゼル」である。彼によってロマンティック・バレエの基礎がつくられ、のちのドリーブやミンクスにつながる系譜が築かれた。
しかしオペラ座の支配人との口論の末に建設したテアトル・ナショナル座は、1848年革命であっけなく閉鎖され、あとには莫大な借金が残ったという。その借金返済もあってか、音楽評論家としての活動や、1849年以降はパリ音楽院で教鞭をとっている。そしてそのまま亡くなった。
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