乞とは、もとめるという意味の漢字である。
漢字として
- 意味
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- こいもとめる、もとめる
- 人にものを与える
- 〔玉篇〕に「求むるなり」とある。
- 字形
- 雲気の象形。甲骨文では三本の横線で真ん中の横線が短く、三の字の楷書によく似ている。气ともとは同じ字。乞と气は楷書だとパッと見あまり似ていないが、横線が一本あるなしの関係である。
- 金文では、もとめるの意味で使われている。その後、乞と气は分化した。〔説文解字〕には、乞はなく气が載っている。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合、キツ(漢音)、コチ(呉音)、コツ(慣用音)、2.の場合、キ(漢音)。訓読みは、こう。
- 規格・区分
- 常用漢字である。2010年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 乞を声符とする漢字には、吃、屹、忔、䒗、迄、杚、疙、䩐、訖、䰴、齕などがある。
- 語彙
- 乞丐・乞骸・乞食・乞身・乞命
異体字
- 𠧒は、〔干禄字書〕にある俗字。
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