嗤う伊右衛門とは、京極夏彦によって書かれた小説である。『古典改作シリーズ』の一作目。
概要
四谷怪談で知られ現在でも崇りを起こすと言われている「お岩さん」の物語を、東海道四谷怪談ベースではない形で書いた作品。なので、東海道~しか知らない人が読むと色々驚くこと請け合い。
具体的には、
- お岩と伊右衛門は最期まで愛し合っていた
- お岩の容貌が醜くなってしまう原因を作るのは伊右衛門ではない
- 東海道では完全な悪漢である伊右衛門の立場は別人に宛がわれている
- 貞女として知られるお岩だが、本作では考え方が非常に現代的かつ合理的な女性として描かれている
- お岩の死に方が違う
そもそも四谷怪談は江戸時代の時点で様々な描かれ方をしており、東海道~が原典・正伝と言う訳ではない。
お岩や伊右衛門の性格も様々で、『嗤う伊右衛門』の様に2人の悲恋話として受け取れるものも存在している。
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