森本彦三郎(Hikozaburo MORIMOTO, Japan, 1886-1949)とは、近代キノコ農業の父である。
概要
明治19(1886)年、和歌山県出身。若い頃より英語が堪能だった関係もあり、18歳時「文明の進んだアメリカに行って新しいことを学びたい」と単身渡米する。
最初に働いていた食堂でマッシュルーム(ツクリタケ)の話を聞き、これの人工栽培を身につけるためマッシュルーム農家でアルバイトをしつつ技術の学習をして、1912年ついにマッシュルームの人工栽培の再現に成功。1921年に帰国した後も国産マッシュルームの生産を行う森本農園、そして日本シャンピニオン株式会社を立ち上げ、日本国内におけるマッシュルームの生産拡大に寄与した。
日本シャンピニオンの倒産後も研究を続け、ついには1928年、エノキタケをおがくず等をベースにした培地で育成する「おがくず人工栽培法」を確立。食用キノコの大量・安定生産に向けた福音となった。
1949年、栽培舎の整備中の事故により帰らぬ人となる。しかしながら確立されたおがくず人工栽培法はその後も広がりを見せ、シイタケなど他の木材腐朽菌系食用キノコの生産にも応用されて、今日におけるキノコ生産の基本である「菌床栽培法」に繋がっている。
関連動画
マッシュルーム栽培における森本の功績について特に詳しい動画。
関連項目
- 0
- 0pt
- ページ番号: 5439346
- リビジョン番号: 2398540
- 編集内容についての説明/コメント:
記事作成乙です。記事冒頭の氏名を太字化しました。関連項目「きのこ」「エノキタケ」を追加しました。誤字「人口」を「人工」に修正。