正式名称は「キチヌ」だが、ヒレが黄色いことから「キビレ」と呼ばれることが多い。
西太平洋やインド洋などに分布している魚で、日本では西日本に特に多く見られる。
水深50mほどの沿岸や内湾、河口、汽水域に生息しているが、時々淡水域にも入ってくるため、
川釣りで釣れることもあるという。
見た目はチヌ(黒鯛)にそっくりで、ヒレが黄色いほうがキビレ、黒い方がチヌという違いはあるが、
まれにヒレの色が薄いキビレもおり、こうなると見分けるのはむずかしい。
そんなときは鱗で判断するよりほかない。
魚体の側線から上の鱗の枚数を数えて、3.5枚だとキビレ、5.5枚だとチヌと見分けることができるのである。
チヌのほかにヘダイにも似ており、こちらはヒレも黄色であるため間違えやすい。
見分けるポイントは、頭部の形状。キビレよりもヘダイのほうが頭部に丸みがあるのだ。
また、チヌのときと同じように、側線から上の鱗の枚数を数えて、数が多い方がヘダイと判断することもできる。
キビレは食用としても流通しており、旬は春から夏にかけて。
透明感のある白身が特徴で、刺身や塩焼き、煮つけなどにして食べられることが多く、
チヌよりもおいしいといわれている。
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最終更新:2025/12/05(金) 20:00
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