シモン・ベルモンドとは、『悪魔城ドラキュラ』シリーズに登場するヴァンパイアハンターである。
『悪魔城ドラキュラ』シリーズにおけるヴァンパイアハンター「ベルモンド一族」の中でも最も高名な人物。
一族に伝わる聖なる鞭「ヴァンパイアキラー」を駆使し、悪魔城の主ドラキュラを倒すべく戦う。
言わずとしれた初代主人公であり、以降の多くの作品でも主人公として大いに活躍している。
今やコナミのレトロゲーキャラとしてビックバイパー、ゴエモンあたりと並び代表格として扱われるキャラであり、シリーズ外へのゲスト出演も数多い。
初代主人公。初代のリメイクが多いとはいえ、プレイアブルでの登場作品は全主人公の中でもぶっちぎりの多さであり、まさしく悪魔城キャラの代表格といったところ。
とはいえ、シリーズの方向性が探索型アクションになった90年代末以降は登場頻度が激減しており、その時期に悪魔城を知った人にとっては意外と馴染みが薄いキャラクターかもしれない。
もっとも、その探索型も遡るとシモンが主人公であるMSX版やドラキュラII 呪いの封印にたどり着くため、やはり彼が悪魔城シリーズの原点であることは揺らがぬ事実である。
初代主人公ということもあり、特徴的なキャラ付けはあまりされていないが、概ね長髪・鎧・生脚・ムキムキマッチョといったベルモンド一族のテンプレ的なイメージは彼の時点ですでに確立されている。作品によって頻繁に外見が変わるが、上記のイメージを大きく逸脱していることは少ない(例外もあるが)。
SFC版での8方向攻撃に振り回しも自在という抜群の操作性もあって、ファンの間では聖鞭ヴァンパイアキラーの扱いに関しては一族屈指とされることも多い。実は剣を扱う作品(AC版)もあったりするが
後の悪魔城HDにもDLCキャラとして参戦しているが、まさかのFC時代の8Bitドットでボイスもなしという意表をつく仕様でプレイヤーを驚かせた。
ちなみにベルモンド一族の系譜としてはラルフやクリストファーの子孫に当たり、ジュストの祖父にあたる。
活躍した時期は1691年(初代)~1698年(呪いの封印)前後とされている。
彼自身のテーマBGMとしてSFC版初出の『シモン・ベルモンドのテーマ』が存在する。同作のBGMの作風もあり、ノリの良さよりも落ち着いたテンポでの勇壮な曲調という印象の楽曲である。作中での印象的な扱いもあって名曲として名高い。
また、外部出演の際に良くセットになることもあり、ドラキュラ三大名曲の1つ『Vampire Killer』に関しても実質的に彼のテーマとして扱われることがある(特に『ワイワイワールド』ではシモンのテーマと明記されている)。
ニコニコでの知名度は時期の関係上そこまで高いわけではなく、各種変態挙動の悪魔城TASで有名な探索型のキャラクターに一歩譲るといったところ。
比較的知名度が高いのはSFC版か。同作TAS内で魅せた変態華麗な鞭捌きは有名であり、同作のBGM『カラクリ館』は「シモンが上にぶら下がるテーマ」などとネタにされており有名。また無敵時間中に壁に埋まって加速しながらショートカットするシーンもあり、変態の先祖はやはり変態だったと称される。
2020年になってNES版(海外版ファミコン)のTASにて地形を操作するバグをフル活用したTASが登場し、大幅に記録が更新された。悪魔城を自在に作り替える様から「リフォームの匠」「地形を操作する変態」との賞賛が与えられ、着実に変態扱いが定着しつつある。
また、『白夜の協奏曲』のボスラッシュにゲスト出演した際は孫・変態を更に超越するバカ火力でボスたちを蹂躙しており、「加速のマクシーム」「浮遊のジュスト」になぞらえて「火力のシモン」なんて言われることも。
昔の(悪魔城以外の)TAS動画の転載で冒頭に付けられていることが多かった悪魔城の門をくぐるシモンのムービーを見たことがある人は多いかもしれない。
以下、主な活躍作品である『悪魔城ドラキュラ』『ドラキュラII 呪いの封印』について詳述する。
中世ヨーロッパにある平和な小国トランシルバニア。
この国にはドラキュラにまつわる伝説がある。
「魔王ドラキュラは百年に一度、キリストの力が弱まるころ、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。 そして、その復活のたびに、彼の魔力は強くなる。」
過去に一度ドラキュラはこの世に復活した。
しかし、ドラキュラの全世界を暗黒の雲でおおい、闇の世界に君臨しようとする野望は、英雄クリストファー・ベルモンドによって打ち砕かれたのであった。
ドラキュラがクリストファー・ベルモンドとの死闘に敗れ、トランシルバニアの片田舎に再び眠りについて百年がたとうとしていた。
イースターの夜、町ではキリストの復活を記念して盛大なカーニバルが催されていた。 しかし、町外れの荒廃した修道院跡では、邪教徒によってドラキュラ伯爵の亡骸に人間の生き血をそそぎ、不死の生命を復活させようとする黒ミサの儀式がとり行なわれていた。
そして、邪悪な雷雲が町をおおい一筋のいなずまが修道院を貫いた瞬間、暗黒の野望を持つ魔王ドラキュラが再びこの世に舞いもどったのである。
この危機を救おうと、ベルモンド一族の血を受け継ぐ青年シモンは、父ゆずりの不思議な力を秘めたムチを手に、一人ドラキュラ城へ乗り込んで行ったのである。
FCディスクシステムに始まり、FCカートリッジ、MSX、アーケード、SFC、X68000と多数の機種にてアレンジや移植が行われた名作。
「ムチ」というリーチの長い武器を活かすことを前提としたアクションとゴシックホラー色を強く打ち出した世界観は斬新なものであり、国内外問わず高い評価を得て人気シリーズとして定着することとなる。
そして、本作におけるドラキュラとの激闘によって負った傷による呪いがシモンの肉体を蝕み、次回作『呪いの封印』への端緒となる。
ここまでの内容は概ね各機種で共通だが、ストーリー以外の面では、それぞれの作品ごとの独自性が強く打ち出されている。
開発時期がほぼ同時期であるMSX版は、基本的にステージクリア制ではあるものの、クリアのためには鍵を見つけ出すことが必要という探索型の要素をすでに導入している。
余談だが、当時のコナミはMSXの作品において探索要素を入れることに定評があった(グラディウスシリーズなどにも顕著に見られる)。ハードスペックの不足をゲーム性の変化という点で補う方針であったと言われている。
アーケード版はなんと結婚式をするシーンから始まり、ヒロインをさらわれるところからシモンの冒険が始まるという大胆なアレンジが加えられている。苛烈な難易度のせいでゲーム的な評価は高くないが、作り込まれた演出や緻密かつヌルヌル動くドット絵という特徴は後のシリーズにも強く受け継がれている。
以上の作品では概ねシモンのアクション面では共通しており、「空中制御が効かないジャンプ」「正面にしか撃てないムチ」「レバー上入力とセットで発動するサブウェポン」などといった要素は引き継がれ、本シリーズの特色として定着しつつあった(後述の『呪いの封印』や本記事では言及しないが『悪魔城伝説』や『ドラキュラ伝説』シリーズでも同様だった)。
アクション面で大幅な変化が加えられたのがSFC版。
「上下左右、更に斜めと8方向に振れるムチ」「ボタン押しっぱなしで自由にムチを振り回せる(攻撃力は低いが飛び道具に対する防御に使える)」「特定のポイントにムチを引っ掛けてぶら下がる」「しゃがみながら歩ける」「ジャンプ中の空中制御可能」「ワンボタンで出せるサブウェポン(何故かこれだけは後の作品にはあまり引き継がれていない)」など新ハードを活かした新基軸を大胆に打ち出した。
現代においてシモンのムチの扱いが一族屈指、と評されるのは本作の影響が非常に大きく、後の作品でもムチを上方向に撃てるキャラクターはMDのジョニー(空中限定)とHDのユリウスしか居ない。特にHDのユリウスは本作のシモンを強く意識したアクションを設定されている。
グラフィックや演出面も劇的に進化している。上述した『シモン・ベルモンドのテーマ』の初出は本作である。
難易度の大幅な低下などは賛否両論あるが、現在となっては高難易度一辺倒から脱した転換点であると評価されている。面クリア型作品の中でも指折りの名作として名高い。
X68000版はこれらの要素の集大成として大々的に制作された…というわけではなく、実際は新人スタッフを含むわずか6名の面々で作り上げた作品だというのだから恐れ入る。
全体的にFC版を踏襲しながらもSFC版の拡張されたアクションを引き継いだ(ただしサブウェポンが上+攻撃に戻ったため、ムチ攻撃も上側には撃てず5方向になっている)。
当時の高性能パソコンであったX68000のスペックを存分に活かすべく、グラフィックやサウンドなどあらゆる面で異様なまでに緻密に作り込まれた作品となっている。難易度こそ非常に高いものの、これまでの悪魔城の要素を大いに踏まえた作品になっており、こちらも名作と名高い。
"悪魔城ドラキュラ”…あの衝撃のラストシーンから、7年の歳月が過ぎた。
そして、舞台は再びここトランシルバニアの片田舎へと戻ってきた……。英雄・シモン=ベルモンドは、ドラキュラを倒し、その肉体を100年の永い眠りにつけた。
だが、彼は自分自身の肉体を犠牲にして戦っていたのだ。ドラキュラとの死闘でうけた背中の傷が、日増しに彼の肉体をむしばみ、そして彼は自分の死期が近づいているのを感じた。
ある朝、シモンはベルモンド一族の眠る、天使の丘の墓の前にきた。
その時、シモンは背中に気配を感じ、ふりむくと、朝もやの中に、1人の女性が立っていた。
女性はシモンに話しかけてきた。「あなたの生命は、邪悪な呪いに左右されています。このままでは危険です。
しかし、もし今もあなたの心が、邪悪に対し、命を賭けて立ち向かう勇気を持っているなら、神はあなたに力をさずけるでしょう。
邪悪な呪いの力が再び年月をおって蓄積され、その力が頂点に達した時、ドラキュラは再び復活するのです。
永久にその肉体を消滅させる方法は1つしかありません。
ドラキュラの肉体は、粉砕されてから7年目の今日、復活をはじめます。
つまり、肉体の5つの部品が地上に姿をあらわすのです。
この肉体を、呪いの力が弱いうちに見つけだし、牙城であるドラキュラ城で焼き払い、封印してしまうのです。
この封印により、ドラキュラ伝説にも終止符が打たれることでしょう。
そして、あなたの背中の傷も、呪いから開放され癒えるでしょう。
この方法でしか、ドラキュラを永久に消滅させる事は出来ません」この言葉を最後に、女性は朝もやのむこうへと消えていった。
そして、英雄・シモン=ベルモンドは再び新たなる決意で旅立つのであった。
もうあなたの後ろに道はない!戦えシモン!
前作でシモンが受けた呪いを打ち破るべく、今一度立ち上がったシモン。
ゲームの都合的にもストーリー的にも序盤は前作と比べてもかなり弱体化しているが、ゲーム進行による強化の大きさもかなりのもの。
第2作にして、前作を純粋に踏襲した作品ではなく、なんと探索型アクション(公式には「RPGホラーアクション」)としての作品となった。系譜としてはMSX版の影響も見逃せないところ。ディスクシステム仲間であった『リンクの冒険』の影響も指摘される。
肝心の作品としての評価は難解過ぎる謎解きや単調さが否めないゲームデザインのせいで高いとは言えないが…。
ご存知『Bloody Tears』の初出である。この曲以外にもディスクシステムの拡張音源を駆使した音楽の評価はとても高い。
また、5つのドラキュラの遺物を収集するという要素は後の『月下』以降の探索型でもたびたび用いられるなど、与えた影響という面でも決して見逃せない作品。
ちなみに本作で「ドラキュラ伝説に終止符が打たれる」ことになっていたため、かなり長い間本作が時間軸上最新の作品となっていた。後に『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』で初めて本作から未来の時代が描かれ、「終止符」は反故にされている。
もっとも本作のベストエンドの時点で「ドラキュラの墓から腕が生えてくる」という衝撃的なシーンが存在しており、これを知っているプレイヤーからすれば「やっぱり滅んでなんかいなかったじゃないか!」と思われただろうことうけあいである。これをシモンの詰めが甘かったと見るべきか、それともあくまで上述の女性(正体は明らかになっていない)の予測が外れていたのか、そもそも罠だったのか、はたまたコナミの事情か、それはプレイヤーの判断に委ねられるところである。
本家シリーズでの活躍が減って以降もゲスト出演は多く、すっかり悪魔城代表としてポジションを確立している。
初めてCVが付いたのもゲスト出演であるドリームミックスTVであったりする(シリーズ内ではジャッジメントが初)。
『牌の魔術師』(MSX、1989年)で既に「変態代表」扱いされており、後の一族の(ネット上での)扱いを暗示していた…のかもしれない。
悪魔城シリーズは全般的な音楽の評価の高さもあってBEMANIシリーズにてアレンジが収録される機会が多いが、その場合もキャラクター代表としてシモンが顔を見せる機会は多い。
他社とのコラボ出演に関しては上述のドリームミックスTVのほか、大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(Switch)へも登場している。『メタルギア』シリーズのスネークとも2度目の共演。
概ねかつてのシリーズのイメージを逸脱しない鞭使いのファイターだが、同時参戦するリヒターとの兼ね合いもあってある程度の体術も使いこなすようになったようである。
特記なき場合は主人公として出演。
など…
掲示板
74 ななしのよっしん
2022/11/11(金) 20:01:36 ID: RrFE8k8PyU
最近シモンさんがかっこよくてたまらんのだが…公言すると"マッチョ好きのおかしなヤツ"扱いされてしまう…なぜだ……
前のレスでも言われてたが荒くれ者っぽい見た目と武器で聖属性、かつどんな目に遭っても淡々と歩みを進める物静かなところがシビれる
GoSでも「これも私の運命なのだろう」って召喚をあっさり受け入れてたし、リヒターが操られて闇堕ちしてたって知っても、怒ることなく冷静に狙われた理由を分析して、思い詰めるリヒターを諭してた
人間味の希薄な、天界の人みたいな精神性のイメージだったから、GoSで人間味のあるところ見せてくれたのは本当に嬉しかったなあ
(メタ的に)一番古いベルモンドとしての貫禄もあったし、これでGoSがHDのシングルモード向けストーリーだったら…………
長くなってしまった…ペケロッパの後ろ姿かっこよかったよシモン
75 ななしのよっしん
2023/10/23(月) 19:20:22 ID: NJmBktQeDi
GoSだと召喚直後に有門さんを見て戦おうとしてり、(すぐに謝罪したけど)ジョナサンに軽くトレーニングとして1セット100回の懸垂を勧めたり、結構好きになったシモンさん。一時期赤毛だった時もあるけど、もうイメージは革の鎧を着た金髪マッチョで定着したのかな。GoS据え置きか何かでだしてくれないかなあ。
76 ななしのよっしん
2024/09/12(木) 17:18:17 ID: 6pN9z2c277
見た目が安定しない(おっさん顔だったり若者顔だったり)のをよくネタにされてたけど
最近はgosの見た目で統一されてるな
まあ個人的にはジャッジメントの月くんみたいなシモンがいいんですけど
提供: でぃー
提供: トラ
提供: kuu
提供: Al106a As1mov
提供: しもんきん
急上昇ワード改
最終更新:2025/03/24(月) 19:00
最終更新:2025/03/24(月) 19:00
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