悪魔城ドラキュラ サークルオブザムーン 単語

アクマジョウドラキュラサークルオブザムーン

3.4千文字の記事

悪魔城ドラキュラ サークルオブザムーン』はGBAの『悪魔城ドラキュラシリーズ第1作。

GBA本体同時発売ソフトでもある。そして『月下の夜想曲』に続く探索ドラキュラ第2作。

通称として「輪」「サークル」「CotM」が用いられている。

概要

下』のスタイルを踏襲した、力を強化しながら広大悪魔城探索するアクションRPG形式の作品。
ハードの差があるため表現で劣る部分はあるが、それを補うように下から改善した点も多くある。
1作にして、かなりの意欲作となっており、以降の探索シリーズにもいくつかが見える。

しかし、実は『下』と開発部署が異なる。
下に強くを受けながらも、ところどころノウハウが受け継がれていない感もある。
難易度も高めで、後発シリーズべて較的ハードルの高めの作品。

なお、GBA第1作でありながらおそろしく音質が良い。この点では後発の『白夜』『暁月』、そして他社のGBA作品の数々を上回っている。

ストーリー・登場人物

1830年、オーストリアの古吸血鬼カーミラの手によりドラキュラ復活した。
直ちにかけつけたのが10年前ドラキュラを封印したバンパイアキラーモーリスボールドウィンと、子のヒューとネイサンであった。だがにかかったネイサンとヒューは地下に落とされてしまう。

ネイサン・グレーブズ
主人公。師モーリスの後継者と認められ「ハンタームチ」を受け継いだ若者
ちょっと人間離れした身体力を持っているが、具や椅子のような変な趣味は持たないまっすぐな人物である。
ヒュー・ボールドウィン
モーリスの実の息子で、ネイサンの兄弟子である。実力も上らしい。
なのでネイサンがの後継者となったことに苛立ちを隠さない。
モーリスボールドウィン
10年前ドラキュラを封印したバンパイアキラー。本作のヒロイン的な立場。
カーミラ
シリーズで何度か見かけた吸血鬼と同一存在っぽいが、初めてまともなセリフがついた。
ドラキュラ
おなじみの魔王。本作では「100年周期で復活する」という設定に触れていないのだが、「くも復活」と説明書にも書いてあるので10年は何かイレギュラーなようである。

DSS

ゲームシステム最大の特徴はDSSデュアルセットアップシステム)。

内で倒したモンスターカードを落とすことがある。
ネイサンは「属性カード」と「動作カード」の2種類のカードを組み合わせることで、MPを消費する特殊力を発動することができる。
属性カードと動作カードは各10種あり、コンプリートすれば10×10=100種類もの力を習得できるのである。
効果もムチの強化、移動速度上昇、使い魔召喚などなど、後期の作品にも負けないバラエティ豊かなものが用意されている。
アルカードと違いネイサンの武器ムチで固定だが、このDSSムチそのものを変形させることでバリエーションを増やすことに成功している。後のシリーズで猛威を振るう大剣(縦り)も既に登場している。

なお本作の最重要システムにもかかわらず、設定上このカードが何なのかゲーム内にも説明書にも全く説明がない
モーリスが伝えた技術なのか、ネイサンが独自に編み出したものなのか、にあったものを有効利用しているだけなのだろうか?

不親切なところ

下』同様にアイテムが重要な作品だが、内に設置されているのはシナリオ進行に必要な重要アイテムのみ、ショップも存在しない。
その他の回復アイテム、防具、そしてDSSカードは全てザコ敵からランダムで入手する。
どの敵が何を落とすか、ヒントは一切ない

特にカードを落とす敵は全に決まっている。
簡単に手に入るものもあるが、かなり狭いエリアにしか出ない敵がランダムで落とすものもあり、全て見逃さずに入手するのは困難
全部で100種もあるDSSだが、普通にやっているとラスボス到着時点で4×4=16種類くらいしか使えないなんてこともありえる。

またカードを入手しても、DSSの効果は実際に発動するまで「???」となっていて開示されない。
ムチが変化するDSSならムチを振った時点で判明するが、「特定属性攻撃で回復する」だと実際にその攻撃を受けるまで発動しない。「コマンド入力する」とかは理。※コマンド技があるというヒント自体は説明書に書いてある。

DSS活用すると強力なのでハードルを高めに設定しているのかもしれない。
だがこのゲーム明らかDSSフル活用したほうが面。うまく集めてプレイしていきたいところだが…

ホネイサン

ネイサンがスケルトン変身するDSS。通称ホネイサン。

ネタみたいな効果だが、反撃を受けない状況では類の効果を発揮する。
だが必要なカードの入手はゲーム終盤で、ぶっちゃけラスボス(めちゃくちゃ強い)の打倒より難しい。
下記の2周で解禁されるモードなら最初から使えるが…まともな1周プレイで使うことは不可能と言い切っていい。
だからホネイサンはバランスブレイカーとなるものではないし、使う機会も残っていない。

はずだったが、本作には持ってないカードDSSを使えるバグがあり、また悪いことに別のワープバグジャキンジャキンジャキン)と組み合わせると、「一方的を投げる状況」がゲーム開始直後に簡単に作れてしまう。
バグの制御も難しくなく、手動でも余裕で可である。

周回プレイ要素

マジシャンモード
クリアデータが有る状態でNEW GAMEを選んで「FIREBALL」と入力して開始する。
通常プレイべてMPINTが高く他ステータスが低い。※INTが高いとMP自然回復量が多くなる。
またカードを全部入手しているので、初っ端からDSSで大暴れできるモード
ファイターモード
マジシャンモードクリアデータが有る状態でNEW GAMEを選んで「GRADIUS」と入力して開始する。
HPSTR・DEFが通常プレイの2倍有る。
しかしカードが一切ドロップしないのでDSSを使用できない縛りプレイしてね!というモード
シューターモード
ファイターモードクリアデータが有る状態でNEW GAMEを選んで「CROSSBOW」と入力して開始する。
ステータスは低いが、ハートの最大値が高い・ハート消費量が通常プレイの半分・サブウェポンダメージ量がSTRに依存するようになる、というサブウェポンを使いまくろうモード。(DSSも使える)。
またサブウェポンナイフを取得している状態で更にナイフを取ると、ホーミング機が付くようになる。
シーモード
シューターモードクリアデータが有る状態でNEW GAMEを選んで「DAGGER」と入力して開始する。
ステータスは低いがLCKが高い。※LCKが高いとアイテムドロップ率が上がる。
要するにアイテムを駆使しようモードDSSも使える)。

真偽不明情報

シリーズでは非常にしく、本作はベルモンドの名が一切登場しない。
年代だけ見ると月下の夜想曲の33年後であるが、ストーリー面での接点もない。

これについて、「開発中は年老いリヒター・ベルモンドが登場する予定だったが、途中でモーリスに変更された」という情報があるのだが、典拠不明である。
年代設定の一致と、ネイサンの挙動がリヒターと似ていること、「ハンタームチ」という武器の由来が気になることなど、信憑性自体はある気がするが、現状ではソースのない話として扱うべきである。

コナミマガジン(かつてゲーム屋で配布されていたフリーペーパー)がソースであるという日本語での情報もあるが、そのコナミマガジンまで調している海外サイトでこの件に一切言及がなかったことをここに記しておく。

購入

Castlevania Advance Collection』として、他作品とセットで各ハード移植されている。上記不切な部分を解消するアレンジがされており、説明書も全収録。
もちろん開幕ホネイサンも可

WiiUバーチャルコンソールにもラインナップ。こちらも説明書全収録。

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