マヌエル・デランダとは (マヌエルデランダとは) [単語記事]

マヌエル・デランダ（1952～）とは、20世紀末から21世紀にかけて活動している哲学者である。

概要

ジル・ドゥルーズの読解を試みた『強度の科学と潜在性の哲学』において「フラットな存在論」という立場を提示した。

存在論とは通常類主関係に基づきヒエラルキーをなすのだが、フラットな存在論とはそうした構造を欠くのである。部分も全体も同じ身分を持ち、スケールの異なるもろもろの個体それぞれを特異なものとして扱うのである。この立場はレヴィ・ブライアント、グレアム・ハーマン、マルクス・ガブリエルといった哲学者から肯定的に評価されている。

『社会の新たな哲学』において社会構築主義に反する、社会的存在論を提示もしている。社会的実体は我々の観念からある程度自立しており、マヌエル・デランダはこれを「集合体」と呼ぶ。その理論的先駆者として「関係の外在性」を特徴とした集合体を扱ったジル・ドゥルーズが再び引かれている。